自由研究11■お茶の水2002.1の記録


teku-teku自由研究11


世界の均質化に対する闘争と迷走(御茶の水編)評価

実施日:平成14年1月19日(土)11 :00〜18 :0
コース
[午前の部](1)明治大学刑事博物館
[午後の部](2)岩波ホール〜(3)再開発地区〜(4)すずらん通り〜(5)猿楽町〜(6)アテネフランセ〜(7)都のギャラリー〜(8)聖橋〜(9)ニコライ堂〜(10)大学地区(日大、中央大記念館、明大)〜(11)(小川町雑貨屋エリア割愛)〜(12)さぼうる 
参加者:井手幸人、江越美保、大竹亮、小俣元美、栗原徹、桜井香織、柴田徳衛、神野雅代、杉谷知子(コーディネーター)、田野裕美、林さおり、平井志都葉、廣瀬敦子、溝辺正浩、横堀肇、横山朋文、脇野真澄


[参加者の意見]

(1)刑事博物館 自由意見(参加した人のみ)
・ とにかくこのような内容の展示は少ないので面白い。名称と内容に若干ズレがある。
・ 刑事博物館というよりも「処刑博物館であった。現在の留置所や刑務所の実態についても知りたいところ。             

(2)岩波ホール 自由意見
・ 存在は昔から知っているが、なぜかここで映画を観たことがない。私にとってはちょっと重い映画が多いので。
・ 白山通り沿いの看板は通るたびにいつも気になる。
・ 密集したこの街で、ビルボードを中心に据えた広場が、貴重な空間。


(2)岩波ホール (ミニシアターの走りでかつてはPOPでしたが、後進ミニシアターと比較してどう思いますか?)
・ インテリ好みだが、問題提起という基本を押さえている。ブームに惑わされずに頑張ってほしい。
・ いわゆる名作上映館で、長編作品が多い。独自のメッセージを送り続ける、媚びないというスタンスがはっきりしている。

(3)再開発地区 どう考えても神保町の風景を一変させてしまうこの変革に 自由意見
・ 再開発前の状況は、すずらん通りのような雰囲気があったわけではないので、新しく生まれ変わったほうがいいと思う(どう生まれ変わるかが問題だが)。
・ 高層化はある程度やむを得ない。足元の空間をどれだけ開放的に作るかが大切。
・ 中小出版社や印刷屋が戻り入居してくれれば、建物の雰囲気が変っても神田村の雰囲気は残ると思う。
・ 均一化の波が次々と町並みを一掃していくのが寂しい。いっそのこと、最近よくある様に新しいビルの中にかつての町並みを再現する商店街をテナントとして迎えること!などという条例でもできないかな…。
・ 自分も再開発を実施していたので言い難いが、かなり地区にはそぐわないと思う。しかし出来上がって10年は経たないと評価はできない。
・ 「敷地規模」というものが街の性格を決めることがよくわかる。大規模開発になると、街の特色が消えて世界が均質化するようだ。
・ 神保町だと思うと異質に感じるが、むしろすぐ南側の竹橋、大手町のオフィス街がここまで広がってきたと思えるか、駅前商店街に大型店舗が進出し、戸建住宅街にマンションが建つような、今や日本のあちこちに広がる「町並みを壊してつくる町づくり」なのか、これも。               

(4)すずらん通り 自由意見
・ 個性的な店が連なる味わいのある通り。ここは再開発などして欲しくない。
・ 20年以上前から知っている通りだが、なぜかあまり魅力を感じないのですが。この界隈は通りの名前がない道のほうが面白いと思う。

(4)すずらん通り 印象に残ったSPOTベスト3(()内はポイント数)
文房堂(6)「歴史的ファサードを保存し、中も面白い」
書籍アクセス(4)「地方の出版物が揃っている」
三省堂の広場(2)「すずらん通りに広場を提供し、文房堂との愛称も良い」
キッチン南海の行列(1)「皆カツカレーを注文していた」
喫茶駿(1)「いまだにフォークソング全盛期を思わせる雰囲気を残している」
三省堂(1)「やっぱり神保町のランドマークなので」
ロザリオ(1)「看板がいつも気になっている」
看板建築(1)「ますます失われていっている」
中古楽器販売店(1)「中古でも100万以上のギターが何本も置いてあった」

(5)猿楽町 自由意見
・ キリスト教会は知らなかった。やはり傾斜地、崖+古い建物は、情緒が生まれる。
・ とんかつ、てんぷら、天丼の「いもや」の暖簾が似合う町。坂を登ってアテネフランセが見える景色が好き。
・ 迷い込むといろいろな店が発見できてとても面白かった。

(5)猿楽町 印象に残ったSPOTベスト3(()内はポイント数)
・ カルタ屋(5)「品揃えがすごい」「よく前を通っていたがこんな店があったとは」
・ 神田カトリック教会(4)「ぜひ見に来て下さいと言われたので」「ほっとさせる空間」「牧師さんが親切(布教熱心→商売熱心)だったことが印象的」
・ いもや(3)「食べ物屋が充実しててうらやましい」
・ 男坂+女坂(3)「学生時代課題のため、訪れたことがあり、懐かしかった」
・ 写真専門店、靖国通り裏の路地、神田女学院、中古レコード屋、小部数出版物の出版社、アテネフランセ、金子さんのちょっと怪しげな店(1点ずつ)

(6)アテネフランセ ここの文化活動を知っていましたか?参加したことがありますか?参加した人はその評価を
・ かつて自主上映映画をよく観た。クリス・マルケル監督「サン・ソレイユ(陽の光もなく)」は3回も観ました!ユーゴ・サンチャゴ監督(ボルヘス原作)「はみだした男」もすごい傑作!
・ 具体的には知らないが、たしか中原中也も仏語を学んだくらいの伝統校なので、文化がないはずないよね。残念ながら参加したことはないけれど。
・ (他は知らなかった、知っていたが参加したことはない、が多数派)


(6)アテネフランセ ここに出入りしている人たちや雰囲気について感じたこと
・ 本日すれ違った限りにおいては普通の語学学校の1つにすぎない。「アテネフランセ」という言葉に惑わされるようなものはなかった。
・ 気さくで、しかし知的な人たち(実は「てくてく」の人しか見ませんでした)。
・ 地下のカフェの雰囲気がいい。地下なのに町が見下ろせるのが不思議。
・ 父が学生のころ(50年くらい前)通っていたと聞いたが、ずっとこの街にあるんだなと感じた。地下一階のカフェテラスは、窓辺の席がいい。
・ 規模は小さいが、雰囲気は大学。


(7)東京ワンダーサイト 自由意見
・ パリの裏町のようにさりげなくあるのが渋い。刑事の張り込みが似合う。
・ 東京都の中途半端な古い建物の活用法としてはBESTと思います。周辺の環境も、それを助けているでしょう。
・ ギャラリーとしては少々立地が悪いが、既存建物の利用でコストを抑えつつ自由な場を提供していることを評価する。
・ 既存の建物を活用して、このような場を創るのはいいと思う。ただデザインや運営方法にはもう一工夫いるのでは。
・ 周囲に人が集まるような施設がなく、ここだけがポツンとある。よほど面白い企画でなければ人は来ないであろう。
・ 青山辺りだったら通りがかりに覗く人もいると思うが、この立地は弱い。

(7)東京ワンダーサイト 気に入った作品はありましたか?どれですか?どんなところが?
・ まあ作品がああいう感じなんでwonderはしたけどね。気に入ったほどじゃ…
・ 監禁した女性をVTRで撮影する。覗き趣味か?悪趣味か?芸術か?理解が難しい。
・ 3階の展示、ぼんやりとした背景に一点はっきりした物体が描かれているやつ。

(7)東京ワンダーサイト ここによく立ち寄りたいと思いますか?
・ よほどいい作品があれば行くが、立地としてはあまりよくない。
・ まあ一度で十分なんじゃないの。
・ 目的なく、ふらっと来てみたい。掘り出し物がありそう。


(7)東京ワンダーサイト ここをもうちょっとこうしたほうが…というところはありますか?
・ 特にありません。これを長く続けることに意義あり。
・ 一つ一つの空間が広すぎないからワンフロア-を独占して個展を開くという、新人の発表の場としてはいいのかも。
・ 休める場、団らんできる場があってもいいと思います。
・ ギャラリー内に椅子があるといい。
・ 建物が古いんだろうけど、あんまり綺麗にペンキ塗りすぎ。本来の風情をもっといかして。
・ 外装がシンプルなので、もっと、アートな感じにしたら良いと思う。


(7)東京ワンダーサイト 政府や公的機関が芸術家のパトロンになることについてどう思いますか?
・ 東京ワンダーサイトも、通常の市立美術館と同じ。違うのは、人気のある知事が多少話題性を与えていることだけ。
・ 金や場所を出しても、口を出さない。運営を第3者(市民や学者)に任せたらいい。
・ 公的機関が場を提供するのはいいが、内容に関与するのはよくない(都知事が審査員になるのはよくないのでは)。
・ 金を出すのは面倒なので、機会や場所を提供するほうが適当。
・ 公的な支援で芸術化を育てるのは大賛成です。
・ 誰にせよパトロンは必要でしょう。


(8)聖橋 自由意見
・ JR御茶ノ水駅のホームから見る聖橋がいいですよ。
・ 哀愁のあるデザインで好きです。
・ 今回は橋を渡ったので見えなかったが、神田川にかかる聖橋と丸の内線が見える秋葉原側からの風景は独自の都市景観。
・ 単純な名前の由来で、かえって驚いた。かつての姿をみたかった。


(9)ニコライ堂 自由意見
・ 正統派ロシア正教会という雰囲気があり、見事な建物だと思います。
・ 改修され、従来の荘厳さに清清しさがプラス。いずれにせよ、日本の教会建築では1,2を争う名建築でしょう。
・ 明治の頃の写真で、ここのてっぺんから周辺の街並を撮ったパノラマがあるのですが、今はとても…。素朴でかわいらしい建物。
・ ランドマークであったニコライ堂も街の中に埋もれてしまった感じがしました。


(10)大学地区 自由意見
・ 大学がいることで街に活気ができており、大学の存在はとて重要。
・ 大学が転出してしまい、昔の活気は失われたと思う。国の工場と大学の転出促進策は問題があったという気がする。
・ 移転してオフィスビルになった中央大学、以前のままの日本大学、建て替えて高層化する明治大学の三者三様が面白い!中央が去って淋しいが、明治が新たな活力を生んでいる。
・ 学生街と言われる割にはオフィス・病院などが多く、単純に学生街とは呼べないでしょう。


(10)大学地区明治大学「リバティ」タワーをどう思いますか
・ 塀が無くなり、街の一部として気軽に出入りできるようになった。ホテルでも店舗でも公共施設でもない不思議な空間。
・ 授業をさぼってたむろするには綺麗すぎる。空調は効いているし建物は立派だしまじめに講義を受けなきゃもったいない。
・ 電光掲示板での表示は都庁のようでした。中は大学と言うより事務所のような感じを受けました。最上階での展望はgood!
・ いろいろ工夫してキャンパスらしさを出しているけど、管理が厳しく、活かされていない。
・ 旧校舎を保存して欲しかった。ランドマークとしての外観や、広場や最上階からの眺望など、開かれた校舎になっているところはいい。
・ 大学の校舎というより、事務所という雰囲気。
・ あのような形でしか大学が生き残っていけないのであれば仕方がないです。
・ いやー、力入ってますね。伝統のある建物を凌駕するのはどのみち難しいんだけど、気迫は感じます。


(10)都市型の大学(広場等が極めて少なく、敷地一杯に建っている)大学についてどう思いますか?
・ まあ趣は期待できないでしょうが、限られた面積をいかに有効に利用しているか、そういう工夫は評価したいと思いますね。
・ キャンパスの樹木の木漏れ日の中でぼーっとし、学生特有の無駄な時間を共有できる空間は建物の中にあるのだろうか?都市型の大学はオフィスビルみたいでちょっとそっけなく淋しい。
・ 学生のたまり場が少ないのはさびしいが、常に外に出るというのはちょっと緊張感があっていいかも。
・ 街と大学が一体化することで、街のにぎわいと個性を生み出す効果がある。むしろ、大学を囲んで街から隔離する方が問題。
・ 大学の敷地が道路一体になり、憩いの空間を提供している点などは、都市部の大学のあるべき姿だなと思った。囲われたキャンパスではない良さがあり、一般市民と大学の距離感が親密でよい。
・ 塀を囲わずに道路に面して建つことは都市景観上から望ましい。広場は前面ではなく、裏に中庭としてとるべき。


(11)小川町エリア 御茶ノ水・神保町に影響を受けつつ新しい文化が育っているようですがどう感じますか?
(今回コース割愛しました。)


(12)さぼうる 通信機器が発達して離れていても通信が容易な今、こうして特定の1つのサロンに集う、語らうということはあなたにとって何?
・ 便利な世の中だけど、私は正体不明なメル友が欲しいとは思わない。ともに飲み食らい語らう。互いに顔をつき合わせ、五感フル回転でキャッチボールできる場をまず信じたい。
・ よく誤解されることですが、直接会って語らうのは言葉のやり取りだけではない。相手の顔やしぐさ、ちょっとした変化もあわせて楽しんでいる。だから、周りもそれを引き立て、気分を落ち着かせる所がいい。
・ さぽうるには、いかなかったけど、通信技術の発達は人と人とが会う必要がなくなるというのは誤解だと思う。一世代前の人々と違って技術の発達した世界で幼いころから育ってきた者たちはあまりに人として不器用すぎるだけ。会いたいと、語りたいと、伝え、集うことは望むけれどそれを実現できない。なぜなら恥ずかしいから。自分に自信がないから。つまり道端に固まって座り込むのと何ら変わりはない。
・ 誰と集うか、そのとき、みんなが居心地がいいと感じる空間はどこか、によってサロンの性格が決まる。


この街は学生街として知られていますがこのまちのパワーの源は学生だと思いますか?
・ 学生の存在感はさほどでないですね。寧ろ伝統ある書店と喫茶店のパワーを感じる。
・ 平日は勤め人、土日は高校生(予備校生と大学生は数はいるが、あまりパワーは無い)。
・ 学生よりもスキー用品店や本屋の人と客がパワーの源になっていると思う。実はサラリーマンも多いし、昼間人口が多い。
・ 古本を買い求める中高年の方々にパワーを感じます。
・ まさに学生のパワーで街の個性が創られている。しかし、なぜ社会人になるとパワーがなくなってしまうのか?
・ 学生と「万年大学生」の合成パワー。われわれは後者。


グローバリズム、世界の均質化、などといわれていますがそういったものに対して持つこの街の独自のスタンス、動きをどう感じますか?
・ 教育機関(大学)はそれなりに対応しようとしているようだが、他はやや遅れていると思う。むしろ、合わせようとしていないのかも。
・ グローバリズムは世界を均質化するのではなく、世界の中で生き残るために地域を個性化させる。その意味では、この街のスタンスは正しいのでは。
・ 知識を追求することは、世界の多様性、未知の事実に驚くことであり、均質化から最も遠い存在である。この街のそうした姿勢は、異質なものの受容を通じて、新しい世界を創るであろう。
・ 「いもや」の他にも定食屋や、昔ながらの大判焼きの店等もあり、古い建物は少なくなったとはいえ残っているし、この街は下町っぽく、人間味溢れている。再開発に押し潰されて普通の町になって欲しくない。
・ 同業種間の競争と協調により街の特色が形成されてきた神田の街は世界的に見てもとても大変興味深い街だと思います。


この企画についてなんでも
・ これまでの「てくてく」には多分なかった、怪しい思想団体のようなタイトルに思わずぶっ飛びました。だから私は遅刻しても行く気になったんです。(H. S)
・ 闘争と銘打っているのに魅せられて参加しました。ある程度面白かったのですが、コーディネーターの自己主張がもっとあって良かったと思います。初めてのコーディネートで、遠慮されたのでしょうか。(S.T)
・ 坂の上り下りが多かったせいか、疲れました。まあ、現在のこの地域からはあまり闘争といったバイオレンスさは感じられませんね。学生はかなり前におとなしくなったし、立て看板もありませんから。(Y.T)
・ ひさしぶりにてくてくに参加したけど、企画、コース、そして街の建物も良かった。飲み会での関西と関東のバトルもとても楽しかった。(Y.H)
・ このあたりは九段にいた時の散歩コースだが、迷走してみるとまた違う面白さがある。いつものように皆で歩くより、各人の好みに応じて徹底的に迷走してみてもよかった。(K.T)
・ 迷路に迷う面白さ、その中での発見といった評価項目もあると面白いのではないでしょうか。(I.Y)


コーディネーターより
・ 岩波ホール、アテネフランセの文化活動については知らない方が多かったのでちょっと補足説明したいと思います。
・ 岩波ホールは高野悦子さんという女性支配人が1968年から始め、当事にしてはかなり珍しいソビエトやメキシコやインドなど、とにかくなじみの薄い国々の良質な作品を次々と日本に紹介した実績があります。こんな国の映画なんか知らん、という人でも旧ソビエトのタルコフスキーや、イタリアのビスコンティなんかの名前は聞いたことがあるかもしれません。彼女は本もたくさん書いていて(「エキプ・ド・シネマ」、「私のシネマライフ」)、大きな本屋では映画コーナーにあったりしますから見かけたらちょっとぱらぱらとめくってみると「あっ」と驚く名作が実はここの発信であったことがわかったりします。
・ アテネフランセは、100年近い歴史を持つフランス語学校ですが国際交流部門として70年に文化センターを設立。文化センターで上映している映画はフランスのみならずヨーロッパ全土、そして、それ以上かに思われるほど日本、アメリカ、アジア、中東などの作品もじゃんじゃん送り出しています。芸術作品だけでなくアクションもポルノもやるのです。しかもここの場合監督やテーマごとにある程度体系だててやるので、興味のある特集をやってくれればかなりまとめてマニアックな作品が観られるのです。近年は、技術開発にも力をいれており、コンピューターを駆使した字幕投影システム(S.P.S)を開発。この技術提供を軸に全国各地で行われる映画祭の製作業務も行っている。89年日本映画ペンクラブ賞、94年日本映画ペンクラブ奨励賞。中心となるシネクラブの活動では、「古典映画の再評価と同時代作家の発見」をテーマに内外映画人を招き、上映と並行して講演会やシンポジウムなどを行う。一年間の総映画上映本数はおよそ200本。またシネクラブには、多くの映画作家が会員として参加している。イベント情報はHPでチェック http://www.athenee.net/
・ 神保町再開発をすぐ南側の竹橋、大手町のオフィス街がここまで広がってきたとするのはなるほどね、と思いました。「竹橋が主人公の、御茶ノ水」なんていうのもありですね。
・ イメージとしてはすずらん通りや猿楽町を迷走したかったんだけど、やはり人数がいると限界がある。神保町を好きな方は、またいつか1人でここを歩いてみてください。または私と一緒に行きましょう。ここはやはり喫茶店・古本屋に入らないと。
・ 猿楽町の印象に残ったスポットのうち神田カトリック教会(4)もいもや(3)最近まであまり私の中では注目じゃなかったんです。集団で歩いたことによって違った魅力が見えてきたスポットですね。神田カトリック教会にはしかるべき時が来たら「天使と悪魔の結婚式」なんてやってもらいたいもんです。
・ 東京ワンダーサイトは、宣伝が少なすぎる。都のHPでも見つからなかった。ギャラリー内に椅子があるといいといった具体的な意見といっしょに、都に伝えようかなあ。
・ 都市型の大学について、広場は前面ではなく、裏に中庭としてとるべきというのは何故?大竹さん、今度詳しく教えてください。
・ 塀で囲まれた大学というのは日本独自のものだと聞いてびっくりしました。そういえば明治大学の旧記念館(リバティタワーの前身、塀と立て看板に囲まれていた)時代、サークルの女の先輩が急性アルコール中毒で意識不明になったとき、学生会が救急車すら学校の敷地内に入ることを認めないので(昔、救急車に見せかけて機動隊が入ってきたことがあるらしい)皆で抱えて運んだ苦い思い出を思い出した!確かに、そんな閉鎖性はおかしいですよね。
・ 通信機器が発達して離れていても通信が容易な今、こうして特定の1つのサロンに集う、語らうということはあなたにとって何?…この質問にはだいたい私たちくらいの年代の人は同じような回答をしてくれます。この質問は安心したくてしたようなものです。ただ、「愛することの恐怖」「居心地の悪さ」といった多様な感情はメールでは味わないで済みます。便利な世の中になってきています。
「知識を追求することは、世界の多様性、未知の事実に驚くことであり、均質化から最も遠い存在である。」大賛成です。が、かなり怖い言葉でもあります。知識を追求する限り、安らぐことはないということです!御茶ノ水に幸せそうな家族連れがいないのもなんか、納得です。
・ 「飲み会での関西と関東のバトルもとても楽しかった」でも私は席が遠かったので会話は良く聞こえず2人は愛し合ってるのではないかとすら誤解しましたよ。そのくらい闘争と愛情、二つの感情はよく似ています。
「コーディネーターの自己主張がもっとあって良かったと思います。初めてのコーディネートで、遠慮されたのでしょうか」コーディネーターは実は2度目。第1回は江古田(学生街であり私の居住地)でした。御茶ノ水はやはり私の手には負えません。でかすぎ。いろんな要素が詰まりすぎ。とはいえ勉強不足を認めます。中途半端に終わったところが多く、ゴメンナサイです。私が一番迷走していたのですね。今度企画するときはもっと勉強してかかります。その企画とは「帰ってきた御茶ノ水」「御茶ノ水の復讐」となるかもしれず、そうではなくてまったく違う舞台となるかも…。
・ 一日付き合ってくださった皆様、長い評価用紙を根気よく書いてくださった皆様、ありがとう。下見から始まって後方支援してくれた(というより引きずっていってくれた)溝辺さん、評価用紙作成にあたって沢山のヒントをくれた横山くん、ありがとう。
(BY 杉谷知子)



TEKU−TEKU 通信へ戻る

TEKU-TEKU HOME PAGE