自由研究15■佐賀企画2002.5の記録


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teku-teku九州企画4/佐賀の自然と文化(その2)・有田+吉野ヶ里[記録]

日 時●2002.5.19sun/9:00-17:20
コース●佐賀駅--(JR)--有田駅--(バス)--泉山磁石場〜大いちょう広場〜内山地区〜今右衛門窯〜有田郵便局---九州陶磁文化館〜有田駅--(JR)--吉野ヶ里公園駅〜吉野ヶ里歴史公園〜神埼駅
参加者●17名
◎青木伊知郎、今泉今右衛門、清水耕一郎
青木惠次郎、青木裕太郎、青木優実、青木理惠、大竹和子、大竹柊子、大竹柾也、大竹 亮、武富博孝、武富美月、恒川磯雄、平片美帆、平片泰子、溝辺正浩


【参加者の意見】


■有田の街全体
●古い町並みを保存しながらきちんと街作りがされている印象。
●佐賀で最もデザインレベルの高い街。ゴールデンウィークの陶器市よりも、秋の茶碗まつりの方がおすすめ。
●まるで宿場町のような沿道型の街が磁器のためだけにできた工業都市というのは新しい発見だった。
●社会構造がそのまま都市構造になっているという説明にとても納得した。残しておきたい街並み。
●今までは陶器市以外は、表通りは車で素通り、お気に入りの窯元だけを回るお付き合いでしたが、今回ゆっくりと普段着の有田を歩くことができました。歴史と伝統のある街というのは味わい深いものですね。なぜここが観光客でごったがえさないのか不思議でなりません。(京都などより数段レベルが高い!)
●山あいにある小さな街。
●山あいの落ち着いた街。
●ちょっとひなびた街並みもまた楽しい。
●とても良い街だと思いました。
●自然がいっぱいあったからいい。
●自然とか山があるからいい。
●しぜんがいっぱいあっていいし、いつか、ぼうけんできそうなところもありました!!


■内山地区
●道の両側に商家が軒を並べ、裏道も感じがよい。
●石と緑があふれるような裏通りが特に魅力的。
●いつもは、表通りしか通らないのでこういった裏の通りは、今日初めて通った。裏通り空間もきちんと整備されていて、むしろこちらの方が魅力的に思えた。
●街づくりがとてもよくなされていて、コミュニティがある所だと思いました。
●焼き物の町の生活から生まれる空間があちこちに見られ、素晴らしいと感じた。
●川のせせらぎがなんとも心地よく、又歩いて見たいところ。
●トカゲやカエルなど生き物もいっぱいいるし自然があるからいい。それに、楽しい公園や大きないちょうの木(樹齢1000年)もあるのでいい。
●公園があって楽しいし、いちょうの木があったから。
●伝建地区としてこれだけ整備されても、陶器市以外は人が少ない。
●歩道を整備し、車道と分離して歩くスペースを確保すべき。休日の割に人が少ない感じ。電線や電信柱が目に付くのは残念。全部埋めなくても、もっと整理できるのではないか。
●個人的にAですが、人の入りを考えると巷の評価を聞きたくなります。なぜ?欲を言えば、生産地に直接いらしたお客様には、常にお買い得感を与えると話は簡単だと思います。(万年陶器市は不可能、と地元の方からは叱られるかもしれませんが、今のところは、東京のデパートのカードで買ったほうが確実に割引が約束されているわけですから。)


■今右衛門窯
●磁器作りの苦労と魅力をとつとつと語られる14代目の姿勢に、地域に根差して常に第一線にいる事の素晴らしさを感じた。
●大変丁寧に接していただき、説明、見学などに感謝。細部の熟練が作品の差を生むと理解。
●すばらしい。ここの中を拝見できるとは!
●作品を造る、売るという行為を前提とした合理的空間がそこにはあった。今右衛門さん本人からのお話しも伺うことができ、大変貴重な体験でした。
●普通得られない貴重な体験をさせていただきました。
●なかなか見ることの出来ないところを案内していただいた。清水さんの取り計らいに感謝したい。
●窯元ならではの機能性を持つ古い店舗が素晴らしい。
●きれいなものもあってかわいいおきもののねこちゃんもあって楽しかったです!
●いろんなお皿がある。
●“計量により画一の器を作る”との説明に少々驚いた。
●14代今右衛門さんは、昨年の陶器市の時、レジをなさっていて、私ども夫婦が二級品の中でどれがもっともいいか、とぶしつけな問いに対して、ひとつひとつ手にとって「これなんかかなりいい出来ですよ」と桃の柄のコーヒーカップを選んでくださりました。とても良い方です。


■九州陶磁文化館
●落ちついている。
●展示スペースが広く、立派。食堂が今ひとつか。
●建物自体に大きな特徴はないが、古代に溯る内容は充実している。柴田夫妻は意外に若い方だったんですね。
●柴田コレクションは素晴らしい。
●庭が楽しい。
●中庭がいい。
●昼食をしたところや、中庭も良かった。
●お昼ごはんを食べておいしかったし、絵もかけてよかったです!
●有田町全体が博物館みたいなものなのに、なぜあの場所に、この建物があるのだろうか?駐車場から玄関までの動線がいまいちか?
●有田の街並みと異質な感じ。
●有田に訪れた観光客が、街をどう回るかプランのヒントを得たり、買い物情報が入手できたりする観光情報ステーション的な役割に力を入れればもっと活気が出るのでは?それには敷地に入ってから玄関までが遠すぎますが。バスもあるようですが一日三便では本数が少なすぎる。食堂もう少し充実したらウォーキングの疲れを癒すよい空間になると思う。


■吉野ヶ里歴史公園
●古代の都市が実物大で再現され、体験できる、という発想が素晴らしい。
●日本最古の都市を復元して貴重。エントランスも美しい。
●多少作り込み過ぎている気もするが、国内有数の巨大遺跡を理解するために様々な工夫が凝らされている。
●自然の部分が残され生かされている所が良い。
●植生などを含めた街並み全体をイメージできるような展示がほしい。これから整備か。
●これからソフト面で工夫ができればもっと弥生時代の雰囲気が出せると思う。
●とても広い空間で快適です。
●たて穴式住居や物見やぐらなどがある。緑がたくさん。公園も楽しい。
●公園であそんで楽しかったです!!
●いつ行っても子どもが楽しめるよい空間です。バギーや、職員の配置など、だんだんレベルアップしているようです。がんばれ!
●遊具が楽しい。


■神埼駅舎
●新しくて良かった。駅内は関西空港のようでした。
●新しい駅。
●吉野ヶ里歴史公園の顔としてはGood!
●「吉野ヶ里」への最寄り駅としては少し寂しい。
●駅舎にお金をかけても、特急はとまらないし、駅から吉野ヶ里まではバスがなく歩道もわかりにくい。何か中途半端な感じがする。
●お金掛けすぎ。ローカル駅は低コスト、シンプル、機能のみで十分です。
●外観がハッタリ。橋上駅は階段の上下が多く不便。


【番外編】
■白いかもめ

●黒い革張りシートなど、非常に凝ったデザインがいい。
●外観も車内もすばらしい。普通車でもグリーン車並み。
●外観のデザインが良い。中は革張りのイスでゴージャス。
●外観、車内ともデザインがいいし、イスの座り心地もいい。スピードも速い。ただ、混むことが多いので博多〜肥前山口間は2編成をつなげて12両編成にできないだろうか。
●乗っていませんが、インパクト強く、非常によい。これがあれば、新幹線は絶対不要と思います。
●速いからいい。
●速いから好き。
●速くてかっこいい。
●楽しい。
●最初は好きでしたが、いつも混んでいるので子連れにはありがたくないこともしばしばです。子どもは絶対白いかもめに乗りたいといいますが、親としてはあえて8両連結の特急みどりを選んで博多を往復することもあります。革のシートの臭いも、電車酔いを助長するようですが・・・


■みどり・ハウステンボス
●銀色に赤や緑のデザインが楽しい。中も変わった色調で良い。
●半室に区切ってあり、ヒューマン。カラフルな色が楽しい。
●車両の中央から乗降するので、車内が手頃な大きさに分けられていて落ち着く。
●電車自体はよいが、各駅とも乗車位置の案内が不十分すぎないか。
●一両を真中のドアで二分割するのは、なれないと難しい。Aが禁煙でBが喫煙だったり。指定と自由だったり。ローカルルールの形式の割には、案内が不親切。
●8両編成で先頭が7号車、A室とB室で指定と自由が分かれたりと複雑なのに案内が不十分。半室に区切ること自体は良いが、出口がどっちか表示がないのでわからなくなる。駅に電車が着いてから席を立ち降りようと思ったら出口がない!と慌てることがある。
●けしきがよかった。
●速くてかっこいい。
●速いから好き。
●のろいからよくない。


■コミュータートレイン
●普通列車でありながら、非常にレベルの高いデザインであり特に木製シートが新鮮。
●白木に革張りのイスがナイス。普通電車として最高のインテリア。
●すばらしい(デザイン・スピード・乗り心地・内装…)。日本一の普通電車か。
 もっと利用が多ければなおよいのですが…。
●JR九州の列車がこんなにいい雰囲気になっているとは!椅子のデザイン・内部の色づかいも落ち着いていて○。ヘッドレストも気持ちいい◎。
●外観のデザインもgood。イスも木と革張りでとても良い。普通電車でこういうのに乗れると、人々の心を豊かにすると思う。JR九州で私はこれが一番好きです。
●大きな窓と椅子のデザインが気に入りました。ヘッドレストも気持ちいい。
●木製のシンプルな座席のデザインがすばらしい。
●中がかっこいい!
●各駅停車なのにトイレがあるからいい。
●速い。
●速いから好き。
●今はB、将来性にA これがもっと普及すると良いと思います。特急のダイヤの合間にしか運行されていない感がもどかしい。これこそ九州北部地域の花形トレインになるくらい走らせるべきです。
●こどもが大好きな「はやはやかくえきていしゃ」。こんなにいい普通電車があるのだからもっと鉄道を利用して欲しい。お酒を飲むときも車で行くという地方都市の実態を変えるきっかけにできないだろうか?

【評価集計結果】

対象  評価  内訳
有田の街全体 4.23 AAAAAAAAABBBC
内山地区 4.69 AAAAAAAAAAABB
今右衛門窯 4.69 AAAAAAAAAAABB
九州陶磁文化館 3.31 AAAAABBBBBCCC
吉野ヶ里歴史公園 4.33 AAAAAAAABBBB
神埼駅舎 2.80 AABBBBBCCD
白いかもめ 4.75 AAAAAAAB
みどり・ハウステンボス 4.00 AAAAAACC
コミュータートレイン 4.82 AAAAAAAAAAB

 



■佐賀を歩いてどう思いましたか
●初めてでしたが、歴史を感じ、また麦秋の光景も見事。都市的な機能は無理して福岡市と張り合ったりしなくてもよいのではないか。「静かで落ち着いた街」で十分では。(I.Tsu-)
●県の印象は地味だが、特色ある自然・歴史に恵まれ、とても文化性が高い。(R.Ota-)
●正直言って行くまでの佐賀の印象は非常に薄かったが、地味ながら歴史的資産の豊かな面白い町だった。(M.Miz-)
●佐賀は地味な県だが、面白そうな資源がたくさんあり、もっとPRしたほうがいいと思う。(T.Kur-)
●佐賀に住んでいながら、イベントがある以外は、滅多に歩かないということとこういった視点でまちを歩くなどということは殆どないので新鮮な感じがしました。思っていた以上に古くて洒落たものが数多く残っているんだなと感じた。(H.Tak-)
●改めて歩いてみて、佐賀は「歩く」街だなあと感じた。普段は車で通り過ぎる道も歩くと新鮮で面白かった。(A.Tak-)
●佐賀市内はりっぱだし、自然も豊かで良い所だと思いました。(K.Ota-)
●きれいですてきなところだなあ。(S.Ota-)
●自然がいっぱいあったし、楽しかった。またいきたい。(M.Ota-)
●楽しかった。(Y.Aok-)
●佐賀に来て初めてもった感想は、佐賀は外国だ、でした。佐賀弁は、今だによくヒヤリングや単語レベルに苦労します。住むにつれて、戸惑うことがあるたびにこの初心に戻ると納得がいきます。ただ、最初は、限りなく地平線が見える麦畑や稲穂の広がる風景をアメリカ中西部みたいだと思いましたが、文化的な有田や唐津を知ると、ここはヨーロッパだと思うようになりました。有田はフランス・リモージュ、佐賀牛の産地伊万里はブルゴーニュでしょうか・・・。南蛮的な唐津は、バルセロナ・・・?和辻哲郎の「風土」をあらためて紐解きたく思うこの頃です。ただ、ひとつ、決定的にこれらの欧米の地方都市と違うことは、自分は佐賀人なのだ、という確固たるプライドに欠けていることです。東京から転勤できたというだけで、どことなく丁寧に扱われることに違和感をもったのも、今となってはこの地元のプライドの欠如に起因すると理解できます。そのくせ、毎月季節ごとの佐賀の農業体験をする我が家を、地元佐賀の友人たちは、尊敬と、呆れの念で見守ってくれるのです。もっともっと部外者の新鮮なまなざしで佐賀を吟味すると可能性がどんどん映し出されてくると思われてなりません。(R.Aok-)
●少々元気がない。(Y.Hir-)
●元気がない。(M.Hir-)


■「住みたい県日本一」を目指すためには何が必要だと思いますか
●資源を発掘し、磨きをかけ、市民がそれを誇り、楽しみ、その様子を発信すること。(R.Ota-)
●古い集積地、既存の施設を活用しながら地域作りを進めること。あちこちにハコモノを分散立地させないこと。(I.Tsu-)
●県外に対して誇れる文化を持つこと。(H.Tak-)
●大都市の魅力は福岡にあるので、福岡にはない地方都市の魅力を徹底的に磨き上げたらいいと思う。(T.Kur-)
●伝統的かつ機能的な、人の生活に基づく空間を大事にすると同時に、常に新しいものにも目を向け、良いものは取り入れる力をつけるべきだと思う。(M.Hir-)
●新しいことも取り入れ、おもしろさを出すことも必要だと思います。(K.Ota-)
●居住環境としては充実していると思うので、就労機会ではないか。(M.Miz-)
●教育を充実して、人づくりをすすめ、人間味溢れる佐賀の街づくりに努める。(Y.Hir-)
●佐賀の良さを、地元の人間が謙虚に冷静に知ること、知ろうと努力すること。福岡や東京との格差に一喜一憂したり、そのことにターゲットをしぼって態度を変えていたのでは、何も変わらない。県民がきちんと意見をいう習慣をつけること。「何でもよかよか」という感覚が佐賀を衰退させている。自分たちの「栄えの国」の中から、中央に誇れるものをアピールすること。今のありのままを大切に思うこと。(R.Aok-)
●私にとっては、このままでもよい。(旅行等で一時的に訪れたい所と住みたいと思う所は別なので。)(A.Tak-)
●もっと自然をふやす。それだけでいい。(Y.Aok-)
●ない(これでじゅうぶんいい)。(S.Ota-)


■今回の企画についての意見、感想等
●2日間で非常に充実した行程でした。中でも長崎街道での古賀さんの登場や、有田での今右衛門氏のご案内は、とても貴重な体験でした。(R.Ota-)
●非常に充実していたと思う。欲を言えば市内や有田はもっと時間がほしい位。地方でも、公共交通機関を使っていろいろなところへ機能的にアクセスできることを再確認できた。(I.Tsu-)
●佐賀は全く始めてでしたが、青木さんの案内で非常に盛りだくさんの充実した企画でした。
特に、地元で活躍される色々な方のお話を伺えたのは大きな収穫でした。(M.Miz-)
●いろいろな方によく説明していただき、とてもよくわかりました。とても楽しい企画でした。ありがとうございました。(K.Ota-)
●有田の町を知り尽くした清水先生の説明は素晴らしかったです。(Y.Hir-)
●なかなか佐賀の街をこんな視点で見て歩く機会などなかったので、とても楽しかった。浜から佐賀まで乗った普通列車が洒落ててちょっとびっくり。たまには自動車を使わない身近な旅も面白いと思った。(A.Tak-)
●鉄道やバスを駆使し、中心市街地、旧街道、地方の街並みをめぐって最後が有明海という企画は素晴らしかった。2日目に参加できなかったのが残念です。(T.Kur-)
●今回は、子どもバージョン同時開催だった感もあり、子連れにとっては、忘れがたき楽しいてくてくの二日間でした。ありがとうございました。多少ペースダウンしたことにはこの場をかりてお詫び申し上げます。しかしながら、子どもの意見を通して、子どもにとっての街のあり方、価値などを知るよい機会でもあったように思います。これからも、多年齢の参加が可能な会であることを期待して止みません。(R.Aok-)
●お金と気持ちに余裕があれば,今後も全国各地のこういったイベントに参加したい。(H.Tak-)
●身近な町の再発見をする楽しみを覚えました。(M.Hir-)
●磁石場の洞窟に入りたかった。川の横の岩にいたトカゲをつかまえたかった。(Y.Aok-)



■コーディネイターより
初めてのコーディネイターで慣れない部分もありましたが、何とか無事に実行することができました。約3年佐賀に住んでいながら、知らないところがたくさんあって、私自身、多くの発見を楽しんだ2日間でした。佐賀は影が薄く地味な県であり、素通りされることが多いのですが、豊かな自然や文化資源に恵まれています。是非多くの人に訪れて欲しいと思います(佐賀空港発着の飛行機なら安くて空いています)。地元の人も「佐賀はなんもなか」なんて言わないで、足元の地域の魅力を再認識し、もっとPRする必要があると思います。今回の企画では清水耕一郎氏と14代今泉今右衛門氏に大変お世話になり、丁寧に説明していただいたおかげで充実したプログラムとなりました。紙面をお借りして厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(I.Aok-)


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