まちづくり企画7■大久保企画2002.8の記録
teku-tekuまちづくり企画7
[参加者の意見]
1◆大久保駅
●看板やポスターは大久保っぽい。
●駅前の広場もなく、街路に接した普通の駅。新大久保の界隈性と良くなじんでいる?
●小さい駅で、高架線が低く広場もないが、そのため電車と街が近く使いやすい。
●駅を降りるとすぐ商店街があるのはむしろ私鉄駅の雰囲気。駅広が無いおかげでエネルギッシュな街の雰囲気が強く感じられる。
●改札の駅員さんが多国語で(たぶん)書かれた会話カードを持っていた。
●特徴がないのか印象に残っていない。
●駅のホームが狭く事故が起こりやすいと感じた。
●駅前が狭いので、ちょっとした広場があるといいと思う。
●駅を降りると4カ国語の看板が目に入る。駅広がもう少しあるといい。
●改札を出ると目の前は道路、という状況に少し戸惑った。
2◆百人町2丁目の住宅
●ちょっと前のRCのワンルームマンションに多くの洗濯物が印象的だった。
●都心にひっそり残る落ち着いた住宅地。古き良き昔の東京(東京府南豊島郡淀橋町当時)の面影が感じられる。
●大久保通りの裏にこんな普通の住宅街があるのはびっくり。
●ひと昔前のデザインの建物が多く見られた。
●ガムの匂いが印象的でした。
●生け花関係が多いのが不思議だった。
●普通の住宅地のようだが、アパートの一室がうなぎ屋だったりしてちょっとヘン。
●道が一方向のみである。
●小路にコンクリート住宅は似合わない。
●集合住宅の居住環境は最悪に近い。しかし、都心における低家賃住宅のエリアとしては、仕方ないか。
3.大久保2丁目住宅街
●高密度ながら3つの住宅街の中では一番緑が多い。落ち着いた雰囲気。
●整然とした戸建住宅、大きな敷地を有する宗教法人や普段着で結婚ができる夫婦木神社の混在が興味深かった。
●緑もあり、住環境はよいと感じる。新宿に歩いていけるのは魅力。
●低層高密度な住宅地であり、なつかしい木賃アパートと戸建ミニ開発が混在。
●今回の住宅地の中で最も狭い道路が多かったように思うが、緑の多さがとても印象的。土地の記憶のようなものが残っている。
●古い住宅と細い道、いいものを見つけることができそうな予感がする。
●あの道どうして車が必要なの。
●集合住宅の居住環境は最悪に近い。しかし、都心における低家賃住宅のエリアとしては、仕方ないか。
●マンションのゴミ置き場の管理が悪いことが目に付いた。
4◆小泉八雲記念公園
●密集した住宅街ではホッとする空間。
●草刈りもしていない異様な空間ですが周りの人達にとっては貴重な場所かもしれません。
●八雲の晩年の地にしてはデザインはやや疑問。防災公園としての機能はこの地域にぜひとも必要なもの。
●せっかくのポストモダンデザインも、エスニッククタウンに埋もれてしまった。
●場所柄しかたが、公園でくつろぐ気にはならない。
●デザイン等に工夫は見られるが、管理が良くない。大久保の雑多な雰囲気の中に、突如現れるオアシスという感じ。
●ポケットパークとしては凝ったデザインですが、子どもの遊び場にはならない。管理が難しそう!
●管理が悪いように思いました。せっかくの良い物が台無しです。
●地元の人たち(ホームレス?)に活用されて賑わっているが、公園を作る必要性があったかは不明。子供は遊ばせることはできない公園。
●公園を夜間は閉めなくてはならないというのは、いろいろな意味で問題だと思う。
●つくりっぱなし、という感がぬぐえない。
●あんなに荒れた公園も珍しい。
●デザイン等が中途半端でいまいち。
5◆職安通り
●韓国のスーパーがステキ!利用したい。
●「焼肉」の看板の店ばかりかと思ったが、様々なタイプの店があり楽しい。
●とても日本とは思えない風景であり、スーパーの売り場はなかなか楽しい。
●かつての職安通りの雰囲気からは一変した。ごちゃ混ぜになった通りは、特徴があって面白い。
●アジトみたいなアジアストアや通りの屋台、アジアを感じる通りです。
●”アジア”を感じる場所である。
●歌舞伎町と接するこの通りは、多分夜の方が賑やかなのだろう。
●大きな通りの両側に並ぶエスニック看板はインパクトがある。こういう通りだったのかと驚いた。
●道幅が広く車の流れもとぎれない。
●混乱の極み。近寄りがたい街。
6◆大久保1丁目住宅街
●職安通りにいろいろな店があるので生活はしやすそう。
●昔から住んでいそうな大きなお宅がちらほらある。昔のちがった風景だったのだろう。
●駅に近い分、混在度がアップ。もっともアジアタウンらしいと感じる。
●住宅街よりも、建物の間から見える要塞のような建築の方が気になった。
●非居住者の車の通り抜けが気になる。
●老朽化した木賃・マンションからのゴミが目に付いた。
●多数の外国人が高密度居住しているようであり、通常のコミュニティは崩壊しているのでは(新たなコミュニティに、私たちはなじめるだろうか)。
●古い建物が多く、更新が余り進んでいないような印象。
●多くの建物は、防犯の囲われていて治安が悪いことが想像できる。
7◆日光ストアの道
●大久保のイメージが凝縮された通りだ!でも住むとなると首を傾げる。
●それなりにお店はあるが、通り抜けの車が多く落ち着かない。
●従前のホテル街と新しいアジア的店舗が混じって混沌としている。
●気の置けない雰囲気の飲食店が並び面白い。
●夜はどんな感じになるんだろう。
●狭い通りにエスニックな店が並び、アジア的な雰囲気。
●他の道もそうだが、タクシーなど車の通行が多いため、楽しみたい一方で安心して歩きにくい。
D | M | R | S | K | 平均 | |
1.新大久保駅 | 14.3 | 3.14 | 2.29 | 2.29 | ||
2.百人町2丁目の住宅街 | 2.33 | 3.40 | 2.71 | 1.93 | 2.59 | |
3.大久保2丁目の住宅街 | 2.33 | 3.40 | 2.57 | 2.47 | 2.67 | |
4.小泉八雲記念公園 | 2.07 | 2.46 | 2.07 | 2.20 | ||
5.職安通り | 2.07 | 3.67 | 2.73 | 2.82 | ||
6.大久保1丁目の住宅街 | 1.71 | 3.57 | 2.29 | 1.88 | 2.36 | |
7.日光ストアの通り | 2.29 | 3.29 | 2.43 | 2.67 |
D:デザイン、M:町並み、R:利便性、S周辺との関係、K住宅地としての環境
自由記入
■(1)歩いて一番印象に残ったものはなんでしたか?
●ハングル文字の看板とハングル版のタウンガイドブック。
●大久保通りと職安通りを南北に結ぶ道を通り抜ける車。
●夫婦木神社:ひょんな所にひょんな形で存在し周辺の人々が神主さんの生活を支えている。
●路地:南北に細長い路地のおかげで、車が入らないヒューマンな空間となっている。
●日光ストアの道。以前のホテル街とアジアンショップと更に新築の住宅まである。一番混沌としていた。
●狭い大久保通りを歩く人の多さ。
●狭い路地、密集した建物。ひと昔前のデザイン。
●住宅街が予想以上に多かった事。狭い空間にどうやって駐車したのか不思議だった軽自動車。
●歩いて一番印象に残ったものはなんでしたか?ハングルの多さ。国際テレホンカード売り(上海やソウルでも見かけた)。
●街の匂い。異国の香りがする。
●ゴミ収集の表示がいろいろな言葉で明記されていることで多国籍エリアだと痛感する。
●いたる所で見かけるハングル。全く読めないのでよけいにイメージが強い。
●ひとつというのは難しいので3つ。韓国マーケットににぎわい/緑のトンネルになっていた細い街路(大久保2丁目)/不思議な雰囲気の夫婦木神社。
●住宅、事務所、飲食店、ホテルが高密度に混在している大久保1丁目。
●思ったより街がきれいであったこと。
■(2)この街では、外国人と日本人はうまく共生していると思いますか?
●受け入れ側の諸施設の支援機能も整ってきてうまく共存し始めているように思った。
●単に渾然としているのではなく、それぞれに共住している気がする。
●外国人、特に韓国人が一定割合存在しているので、関係が安定しているように見えた。
●思わない。特に大久保通りの南側は、完全に外国人の商業業務・居住地区と化しており、買い物や飲食に行くには面白いだろうが、日本人には住みにくいように思える。
●「うまく」まではわからないが、共生するために様々な努力がされているのは確か。それはすばらしいと思う。
●共生というより、外国人に浸食されているような感じをもった。
●共生していると思う。
●この街では、外国人と日本人はうまく共生していると思いますか?共存したほうがお互いの利益になる状況にあるのだと思う。豊島区池袋周辺と比較してみたい。
●一度歩いただけなので、わからない。
●当日配布の資料を読む限り、共生していると思う。ゴミやお知らせも各国のことばで日本側から発信すれば生活上の問題はかなり改善される。日本人側も外国人に対して慣れてきている。
●もはや外国人を特別扱いしておらず、非常に共生が進んでいると思う。
●歩きながら感じた限りでは、(以前より)わりとうまくいっているのではないかと思った。
●共生しているが、関係があるかどうかは不明。低家賃の居住を前提に、同じ区域にいるだけのような気がする。
●共存しているみたい。とけ込めたら楽しそう!
■(3)歩く前のイメージと実際に歩いて見ての感想はいかがでしたか?
●住宅地や商店街等、もっとざわざわした感じがあるかと思ったら、案外整然として、こぎれいなまちでした。
●新大久保というと大久保通り以南の印象が強いが、住宅地といった側面を初めてしることができた。
●概ねイメージ通り。それでも南北すじの狭い道は、雰囲気がどれも似ていた。
●かつて大久保は、東京における外国人居住問題の典型地区であったが、当日いただいた論文にも示されているように、「木賃アパートから、マンションへ」「若年単身者から、社会人ファミリーへ」「家主も外国人お断りから、外国人歓迎へ」「外国人専門の不動産業者も登場へ」「日本人とのトラブル頻発から、トラブル解消へ」と大きく変貌している。実際にも木賃アパートは少なく、小規模マンションやミニ戸建への高密度居住が目立った。居住問題は影を潜め、完全に外国人居住区として定着していることが分かった。
●もっとチャイナタウンのようなものを想像していたのですが、商業的な賑やかさより普通に生活している様子が伺えた。
●コリアン系の飲食店がこんなに多いとは思わなかった。
●昼間は思ったより歩いている人が少なかった。
●エスニックなお店の多さを改めて感じた。狭い道路に入ってくる車の多さはかなり危ない気がした。
●地図で見る限りでは、狭いように思っていたが、実際に歩いてみると、内容が濃くて、広い感じがしました。
●もっと木賃密集地区でアジアの臭いがもっとするかと思っていたがそれほどでもなかった。同じアジア人の集まりだからそれほど歩いていても違和感はない。
●外国人の多くが木賃アパートに住んでいると思っていたが、今はマンションに住むのが主流と聞いて意外だった。
●初めて訪れた新大久保の街ですが、以前聞いていたような「外国人とのトラブルがあり、雑然とした街」というイメージとは相当違っていた。魅力も多いエスニックタウンだった。(8年ほど前ですが、当時の上司は新大久保に自宅があり(古くから住んでいる)、外国人に限らず、庭木へのいたずらなどトラブルが多いことを聞かされていたので。)
●以前から知っていたので、変わりなし。
●3,4年立ち入ってない間に、街並みがきれいになっていてビックした。でも夜歩いてみないとわからないかも。
■(4)今回の企画や感想をご自由にお書き下さい。
●興味深い企画でした。あそこは、行くと自分はお客的な感覚におちいってしまう。自分のまちにできたら楽しそう。(K.Saku-)
●暑さの中に歩いてその大久保。堪能いたしました。(J.Yama-)
●なかなか一人で歩けない街なので、こういった機会があってよかった。夜の街を歩かずに帰ってきたので本当の街の姿は実は見ていないかも知れない。(H.Mizu-)
●東京にいながらも、違った空間に入ってしまったような錯覚を感じます。(A.kazi-)
●職場の近くには、韓国食材の店や、ハングルの書かれた美容院もありますが、それ以外の店の数では勝てません。旧世代と新世代の違いかもしれません。(T.Ito)
●案内なしには中の様子がわからない所なので、得る所の多い、楽しい企画でした。どうもありがとうございます。1つだけ言うと、大久保通りが評価対象ではないのはなぜでしょう。(M.Mizo-)
●いろいろな生活をかいま見ることが出来た。ペンションの存在は驚き。(Y.kazi-)
●ちょっと前までは、外国人居住といえば、差別などの暗いイメージか、家賃数十万円のリッチな住宅という両極だったのですが、今回の企画で普通の外国人居住を見て、日本も国際化が進んだことを実感しました。(T.Kuri-)
●エスニック料理・食材を求めて大久保界隈に足を運ぶ街に変身しつつある。空洞化する商店街の問題の解決策としてエスニックあるいは外国人のとの共生は一つの切り札になるかも?(Y.Ide)
●街は、刻々と変化していることを実感しました。やはり街は実際歩かなければわからない!また、コインロッカーの存在など、説明をうかがわなければ分からないことも多くて、発見の多いまちあるきでした。ありがとうございました。とても楽しかったので、今度はゆっくり買い物に訪れたいです。(F.Kanba-)
●人、物、文化、居住形態、土地利用といった様々なものが混在したまちであり、アジアのまちらしさがある。心配なのは、混在しているが、人の関係が希薄と思われる点であり、それが犯罪や共に済む者としてのルールを守っていけるかどうかが、おそらくこのまちが良い意味で混在していけるかどうかの鍵なのではないかと思う。(M.Fuzii)
●なかなかよかったですが、敷地割りの発生、幹線道路の生い立ち、山手線・中央線との関係など教えてくれるとより一層興味深かった。(H.Yoko-)
●こういう地区の企画は、歩いた後にジオのお二人から居住問題について説明を聞き、意見交換すべきである。歩いて見ただけではテーマが深まらないのではないか。(R.Ota-)
■コーディネータより
●僕の住んでいる荒川区の三河島・日暮里でも在日の方や韓国から来られた方が多く住んいらっしゃいます。そのため、そうした方々が生活していくための支援施設や店舗も多くあり、今回歩るきました大久保とよく似ています。しかし、歩いてみると2つ大きな違いがあるのを感じました。一つは、エスニックな各店舗が
大久保のほうが相当洗練されていること。もう一つは、外国人の方々の居住環境は、逆に僕の住んでいるまちの方がよさそうだということでした。当日配布頂いた稲葉さん・塩路さん達の大久保地区の長年の調査研究のレジュメからもわかりますが、様々な人種が混住することは多くの摩擦もあります。しかし、一方異文化を学び体現できる等、多くの都市の魅力を生み出してもいます。今回の大久保は、混住に関わる問題がすこし解決され、エスニックでエネルギッシュなまちといった混住のプラスの面が”まちづくり”にうまく活されていっているように思いました。半年後、また大久保に行って見て下さい新しいエスニック店を必ず発見できますよ!(井手)