まちづくり企画9〜11■「大阪の都市と産業再生」


teku-tekuまちづくり企画


テーマ●まちづくり企画9〜11「大阪の都市と産業再生」


日 時●2003.1.11(土)13時〜13(月・祝)18時 

コース●第1日=新産業支援と都心居住対策(1/11sat 13:00〜19:30)
    @レクチュア(於:御堂筋三井ビル/日本不動産研究所大阪支所)
     講師:大阪市大/小長谷一之氏、都市公団関西支社/姉歯道信氏+小林由佳氏
    Aまち歩き:北船場・北浜地区(船場ビルヂング+生駒ビルT4B+アルファデジタルボックス)
     〜南船場地区(公団南船場住宅+オーガニックビル+トレンドショップエリア)〜御堂筋
    Bディスカッション(テーマ:大阪の再生方策)
    C交流会:堀江地区(ジェントリフィケーションゾーン+TILE)
   ●第2日=文化と商業空間(1/12sun 10:00〜17:00)
    司馬遼太郎記念館〜NHK大阪放送会館+大阪歴史博物館〜大阪天満宮+天神橋筋商店街
    〜大阪住まいのミュージアム〜キタの歓楽街(ホワイティ梅田+ディアモール+キタの新地)
   ●第3日=アメニティ&アミューズメント(1/13mon+fet 9:00〜18:00)
    JRユニバーサルシティ駅〜ユニバーサル・シティウォーク〜ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)
参加者●42名(都市と住宅を考える会#14、teku-teku参加経験者*22、その他12)
◎コーディネイター:#小林由佳(1/11)+*田中 登(1/12)+*田村 匡(1/13)

#姉歯道信、*井手幸人、今村 敬、宇田名保美、#大場明夫、*#大竹 亮、#片良あゆみ、#加藤春生、*河原佳明、*鎌原史英、#菊池賢児、岸田里佳子、*栗原 徹、小長谷一之、*#小林正樹、小松宏明、*桜井香織、*#重永真理子、須川勝則、高鍋 剛、*田野裕美、*千川 明、*恒川磯雄、橋本俊子、*原 久子、*樋口澄江、*平井志都葉、#保倉俊一、*松本幸司、 松本珠恵、*溝辺正浩、森 誠二、*森本章代、*#山岡 靖、*#山崎誠治、#山本 忠、 吉住裕子、渡邊由美子/○総合企画:*#梶川義実



【参加者による評価】


第1日◆新産業支援と都心居住対策

1■北浜・生駒ビル「コンセルジェオフィス北浜T4B」---------------------------------------
●従来の建物のデザインを最大限に活かし、ホテル並みのサービスを提供する新しいオフィスとなっている。
●歴史的建築物の再生は経済的な面で挫折することが多いが、もとの建築の良さを最大限に活かしながら経済性も見事にクリアしている。デザインレベルも非常に高く、すばらしいプロジェクト。
●歴史的建造物の保存活用の新しい手法を開発した点がすばらしい。事業会社の成功を期待する。
●歴史的建築物をうまく保存し、時流に合せて活用している好事例(今後の事業性について知りたい)。
●歴史ある建物を保存し活用しようとする努力がすばらしい。
●歴史的建造物の再生がお洒落にまとまった秀作。
●特に、民間が自力で歴史的建築物を再生した手法を評価したい。
●外観のレトロさと内部の設備やホテル並みのサービスなど機能面の良さのミスマッチが、オフィスビルとして特色を出していて面白い。 
●スケルトンは歴史があるが、インフィルは最先端・・・魅力的なプロジェクトです。
●活用されるまでの過程がすばらしい。こういうことをしようとする団体などがもっとあるとうれしい。
●SOHOタイプにも多様性が必要という観点からは、新しいサービス形態を提示している点で評価が高い。空間構成も非常に良いと思う。金持ちの心をくすぐる物件はやはり必要。
●不動産活用という面で、スモールオフィスの着想が良い。歴史的建築物を生かすことで一層のステータス、付加価値を生み出している。
●建築への姿勢や特徴、ターゲットが分かりやすい。建物保存は企業再生の結果であって目的ではなかったというお話が印象に残る。
●既存ビルを生かしながら、新機能を付与した事業手法がすばらしい。第2第3の生駒ビルが出現することを望みたい。また、このビルの存在によって付近の環境が向上することを期待する。
●北浜の堺筋に面する絶好の立地条件と建物の風格を活かしたスモールオフィスは、街の活性化にも寄与するだろう。
●立地や既存建築を活かして新しいニーズに応えている。
●建築のデザインを丁寧に扱い、新しい小オフィスの複合空間への用途に改修している姿勢には好感が持てるが、コモンスペース、受付回りにもう少し余裕があるとさらに魅力的。地下スペースがどのように既存空間に組み入れられるかが楽しみ。建築資産を定期的に借り受けて活用する方式も、多くの可能生を秘めており、楽しみ。
●古き良き建築物の保存と活用の難しさ(コスト高)と同時に「やればできる」とも感じた。大いに評価したい。各部屋の収納スペースが狭い?
●外観がよく残されていて印象が良い。
●品のよい内装が良い。お金持ちになったら借りたい。
●あんなところで開業してみたい。
●妙に懐かしい印象を受けた。中庭の吹き抜け部分をうまく使えば、異業種交流などもできるのではないだろうか。イメージからすると余計なことをやらなくとも既にできているような印象を受けた。
●企業再生の手法ではあるが、入居者の産業支援とは少し違うと感じる。
●リニューアルの努力は多とするが、オフィスが無機質的すぎる。
●あたたかさがない。
●改修工事額の回収システムがよくわからなかった。
●SPCの仕組みが興味深い。もう少し掘り下げたい。
●賃料と管理費の高さが大阪で受け入れられるかが問題。
●歴史的建築物の再生としては、種々の工夫がなされ、一つの再生方法として評価できる。しかし、ターゲットのミスもしくは過剰な投資による賃料等の高さなのか不明であるが、テナント入居に苦労している(テナントを選別してるのではなく、実際はテナント募集に苦戦しているよう)ので、評価はC。
●もともとの建築が大変美しい。インテリアも美しいので、SOHOというよりも、ブティックとか、一般の人が入れるような店舗がいいと思う。
●勉強になりました。


2■船場アルファデジタルボックス------------------------------------------------------------
●新産業の芽を育成するデジタルタウン構想の実践の場として評価ができる。この仕掛けがベンチャーの育成につながるか、参加企業の交流の場づくりが今後の課題となる。
●我々に欠けている物は、ハードではなくソフト(ノウハウ)ではないか?と感じた。好感が持てる施設である。遠い将来、私が独立した時に利用してみたい。
●SOHOのイメージがわいてきた。ソフトだと思う。SOHOをどのように運営していくか。空間を用意するだけでは育成にはならない。
●企画としてはとても興味深い。SOHOのネットワーク化やSOHOコミュニティなど新しい流れ(今まで意識してなかった)をつかんで発信している。もともと都市のコミュニティは、産業や自営業者のつながりのコミュニティだったのだ。コミュニティというと居住だけしかイメージできなくなっていたことを反省。
●個人起業をするとき、とても良いと思った。途中立ち寄ったヨーロッパ的雰囲気の中庭のある古いオフィスビル(船場ビルヂング)も同様のことに使えると、またすてき!
●建築空間は特に魅力的とは言えないかもしれないが、空間をつなぎあわせる組織、仕組みが整備されていることで、他のこの種の小オフィス貸しの空間より異質の新しいレベルに到達している。
●リーズナブルな価格で新ビジネスの拠点が確保できる。
●起業家が集積する要素を持っていると感じる。
●サークルの部室といっては失礼だが、それに近い気軽さと風通しの良さを感じる。これが新たな事業機会を発見する場となっていくと良い。
●仕掛けとして興味深い。平常日でないので何とも言えないが、中の様子が少し予備校の自習室(?)のような感じ。でも、かえって集中して作業したり、また各々交流を持ちやすい空間なのかも。
●空きビル活用の実験的試みとして評価できる。
●空テナント対策の事例として参考になった。
●住所を大阪市内にできるメリットはある。
●集団の力の利用、共有の発想が面白い。
●SOHOとしては非常に良くできているが、専用ルームが連続する部分は空間の造り方をもう一工夫した方が良いと思う。
●共通スペースが良い。「入居者」が長年使うという前提でないなら、これで良いのではないか。
●個室がちょっと住み難そうだが、共用スペース良し。
●ブースの作り方にまだ一考の必要あり。共用部はgood。
●ブースは圧迫感を感じるが(賃料から当然?)、コンソーシアム委員会等の新しい取組みを評価したい。
●共用スペースがあっても、ブース的空間での仕事は辛いと感じた。しかし、入居者同士での共用スペースの活用展開ができれば、とても魅力的(同業者共有のライブラリーとか)。
●共用部分はとても快適そうだが、オフィススペースが狭い。
●SOHOスペースが狭すぎる。
●狭くて良いアイデアが出そうにない。機能的な職場とは言い難い。
●仮住まいのようなものとはいえ、ちょっと息苦しいかも・・。
●大学の研究室を思い出しました
●経済効率優先のビル。暖かさがほしい。
●低価格と立地で便利だが、打ち合わせ時等の情報の取扱いが課題。
●考え方は良いが、ボックスのデザイン、共用空間に疑問が。
●リーディングプロジェクトとして、比較的手に入れやすい賃料で多数のスペースを提供していることは評価できるが、モデル事業としては、建築面でもトピックとなるようなデザインをすべきであった。
●何を評価の視点とするかだが、建物の空間として街へのメッセージがあまり感じられなかった。
●仕組みの概要は把握できたが、実際にどれだけ実効性が発揮されているかが不明である。
●「えらい」と思いましたが、ビル全体でやれば超Aです。

3■都市公団・南船場住宅(2002/by安藤忠雄)-------------------------------------------------
●デジタルタウンという都市のシステムを動かし、その中でモデル的プロジェクトを実施するという点で、今後の都市公団(独立行政法人)のあり方を示している。
●都心居住住宅を都市公団が先導的に供給することに意味がある(ホームページ:大阪に住もう!ネットは出色の出来)。建物のデザインも、装飾を排して端正な美しさがある。
●市街地住宅開発、都心居住推進を大いに評価したい。ただし、建物景観として地域としての統一・調和を図るべきだろう。
●SOHO支援のための住宅を適切な地域に建設したことは評価できる(住戸計画が確認できなかったので、建築計画に関しては評価できない)。
●都市型住宅としての安藤忠雄のデザイン性は評価できるが、SOHOの役割がどこまで発揮できるかが今後の課題。
●「在宅ワーク型住宅」などこれからの住宅や生活のあり方を考えさせられた(内部見たかったです)。
●住宅とオフィスがどのように合体しているのか興味あり。
●都市公団の気合いが感じられる。しかし、会社登記できないなど事業に制約あるとすれば、問題。
●公団住宅としての制約がSOHO活動上、気になる。
●エントランスを除くと「安藤さんらしさ」に欠けるビルだが、都心居住という点で高い評価をしたい。
●安藤建築としてはプランニング、デザインともストイックすぎる(中を見ていないので、よく分からない部分もあるが)。
●安藤忠雄のブランドを客寄せパンダに利用しただけに見えてしまったが。
●なぜ安藤忠雄だったのか不明。船場の中で住宅の供給は重要。
●建築家の名前を聞けばなるほどと思うが、暖かみが感じられないし、この著名な建築家のこの街へのメッセージを私は理解できない。店舗が開店すれば雰囲気も変わると思うが。
●安藤さんだな、というくらい(中を見られなくて残念)。
●円形の吹き抜けが印象的。
●外観は変わりばえしない感じ。印象にない。
●外観だけでよく解からず。チャレンジはすばらしい。
●入口と外観だけでは評価しにくい。税金問題は募集のときから説明すれば混乱は起きないのでは?
●敷地の奥に開放的な空間を設けたのは快適だが、IT対応の方は普通の住宅と差が無くなりつつある。
●街にどのようなメッセージを発することができるか? 1F店舗に注目。
●建物内を見られなかったのが残念。1〜2Fがオープンしたら再度訪れてみたい。
●住と職の場としては、緑が少なくてさみしい。
●職住一致は便利だが、近隣が居住に向く環境なのかが疑問。
●デザインには好感が持てるが、職場、住宅の機能をどれだけ複合させるかは、単独の建築だけでは解決できない問題。はたしてこの建物に子供、家庭がなじむか。
●なぜ公団があそこにあれを建てないといけないのか良く分からない。建物的もピンとこなかった。
●もう少し柔らかい要素があるといい。
●現状では産業支援への寄与度が不明だが、今後に期待している。


4■オーガニックビル「小倉屋山本本社」(1993/byG・ペッシェ)---------------------------------
●新しい建築デザインと壁面緑化の可能性を示した点で評価が高い。また建築デザインが「売れるビル」となることを実証した意味も大きい。さらに、大阪に期待する建築的実験性という点でも評価が高い。
●圧倒的な存在感のファサードとITベンチャーという組み合わせが、新しい時代を予感させる。
●ベンチャー起業にはこういうのが良い。工場や倉庫の再生という手法。奇抜さ。悪趣味?かもしれないが、それを超えてしまうエネルギーを感じ、元気が出る。
●奇抜な外装を見ると首を傾げたくなるが、賃貸経営・入居者の特性を見るとオーナーの信念が感じられる施設である。
●インパクトが強く、非常に楽しい。花の咲く木はあるのかな?
●強烈なファサードには、一瞬大阪にいることを忘れさせられる。
●イタリアン・デザインが高感度。遊び心がある。
●個性的で奇抜な外観なのにあまり浮いてる気がしない
●壁面にポケットを作って樹木を植えた外観は奇抜だが、内部から緑を眺めるのは気持ちよい。
●オフィス内の空間と緑があるシステムそのものは好感が持てる。外観のインパクトは強いが、緑がオブジェのよう。
●ただ外観の特異さだけが目立つ建物だと思っていたが、いち早いIT化など設備の充実を知って印象が変わった。
●植物が育って街になじんできた。内部のオフィススペースも斬新。トレンドショップが増える南船場を予感したような先導的プロジェクト。
●4〜5年前見たとき、何だこれは!と思ったが 、今回、年月とともに不思議に馴染んでいるのを感じた。年月が経ることはすばらしいコーディネート(?)だ。
●5年ぶりに見た。樹木の成長が、限りなく発展するこのビルの象徴に感じる。
●集積が生まれ、ブランド化していることで相乗効果が見られる。
●クリエーターのオフィスビルであるデザインが印象的。
●植物があると心がなごむ。
●私の趣味には合わないが、大阪らしい元気さが伺える。
●大阪らしさを最も感じるビル。外からも内からもエネルギーが感じられた。
●内部もオルガニックにできるといいですね。
●外観にも驚くが、室内も2層構造になっていて面白い。
●外観は好みにあらず。ただ、内部のスキップフロアは魅力的。
●外観は面白いが、好みではない。入口のディテールは面白いがあの規模のオフィスでメゾネットは使いやすいのだろうか。部屋の案内や椅子などここには面白いものもあるが、イメージがわかない。
●基本的なポリシー、デザインは面白く先取的ではあるが、この街に調和しているとは若干思えない。
●面白いけれど、そこで働きたくはない。
●建物の雰囲気や赤い色が好きになれない。
●落ち着かない、不安になる。
●共用空間が良くわからなかった。
●ビルの経営状況等は不明であるので事業としてのトータルの評価はできないが、建築的には面白い。
●初めてみるタイプの建築物。機能面や経営面はよくわからない。


5■北浜地区(全体、歴史的建築の活用等)----------------------------------------------------
●オフィス街に点在する歴史的建物の活用(ショップ、レストラン等)、船場建築線によるセットバック(歩道の創出)など、都心再生の様々な工夫が進んでいる。
●綿業会館、大中証券、小西商店、生駒ビル等・・・単に保存ではなく、再活用されているものが生き生きと感じられる。
●歴史的建築が集積する地区であり、生駒ビルのようにうまく活かせればとても面白い街になるのだが、これらの建築が徐々に失われつつあるのは残念。船場ビルヂングは空間の造り方が非常にうまい。
●船場ビルジングは空間のすばらしさだけでなく、外来者にビルの歴史を伝える工夫をしており、他の歴史的建築物にも取り入れたい。
●歴史的建築物がそれぞれ丁寧に使われている。緑をもう少し、歩いて回遊することを意識して歩道を整備するともっと良くなるのでは。近代建築だけでなく町家も面白い。
●意外なくらい古い建物が多かった。サンマルクカフェが良かった。
●魅力的なショップ、喫茶店等が入りうまく活用されている。さすが大阪。
●大阪にはたくさんの歴史的建築物が残されていることに驚いた(今までどちらかといば、名古屋にはない斬新なデザインの建築物のイメージが強かったので)。
●こんなにも歴史的建物があるのかと大阪を再発見した。こんな風に古くていい建物を新しい設備で蘇らせ、利用しながら保存ができたらいいと思う。
●結果論だが、東京よりヒストリカルボックスが有効に機能しそうな予感。
●建設当時のものを残し、耐震補強をし、リニューアル再活用したソフトには脱帽。また、ビルとしての一定の品位を保とうとしている管理運営にも好感が持てた。
●歴史的建築のデザインをできるだけ活かして、快適な職場環境を作る姿勢に好感が持てる。
●愛着をもって使い続け、働き続けたくなる建築は、街への親しみが生まれる。
●外観が残ることで、ずっといる人にとっては安心できるだろう。
●近代的な街なかにある歴史的建築は面白い。
●保存の努力を評価したい。
●前向きな再生志向が良い。
●ともかく歴史的ストックを大切にしている魂は特Aだと思う。
●歴史的建物の保全・活用状況は大変良いと思うが、大組織のみならず、堀江のような小規模事業者にも活用の道が開けるとなお良い。
●部分的に、歴史的建築が活用されているが、今後更に進展することを望む。
●点でしかないが、残った建物を活用する努力が感じられる。周回遅れの良さか。
●この時代までよく引き継がれ活用されてきたが、分散状態がやや残念。
●(田中さんの資料では)次第に解体が進んでいるようで、非常に残念。
●残された建物はそれなりに利用されているが、その収支は疑問。
●まだまだ、活用ではなく現状である。もっと有効利用できるのではないか?
●活用という観点はまだまだ。
●ビジネスに割り切ると、あまり意識しない。
●後世に残すべき歴史的建築物をどのように残すかについての行政サイドの意志決定がなされていない状況で、民間が全て負担するのは酷。どのように活用するかの誘導策は、早急に整備する必要がある。
●船場ビルヂングが良かったです。


6■南船場地区(全体、IT+トレンドショップ等)--------------------------------------------
●活性化の下敷きとなるデジタルタウン構想の考え方といくつかの先進的実践は評価できる。南船場地域全体の活性化にどうつなげるか。
●厳しい経済状況下で、新産業とまちづくりに努力している点を評価する。
●最小限の資金と設備からビジネスチャンスをつかむキッカケを生み出す場として面白い。
●若者文化発生の胎動が感じられた(思ったほどの展開ではなかったので今はB)。
●元気な所を回ったのでしょうが、東京の衰退地区、東日本橋等比べるととても明るい感じがした。
●店舗が多く、特に心斎橋に近い側は完全にトレンドゾーンとなっている。ブランドショップやカフェレストランが裏道に並び、歩いて楽しいラビリンスの街である。今後の拡大(北上)に期待。
●トレンドショップなどがかなりできてきたが、まだ街全体の魅力とはなっておらず、これから面白くなる街。評判からは、もっとすごいかと思っていた。
●大阪在住ながら、トレンドを掴みきれていないため、この地区の評価が難しい。もっと、情報公開とPRが必要ではないか? すべての人が、常にパソコンを持ち歩いているわけでは無いのだから。
●歩いて楽しい空間に、一層の賑わい演出に活用したい。これからが楽しみ。
●壁面後退した歩道状空間が、今は単にゆったりした感じを与えているだけでもったいない。
●「船場建築線」が気になり大阪市に問い合わせたところ、市街地建築物法時代の告示建築線とのこと。建築基準法上は建築線間は道路であり、その部分をオープンショップや街角カフェとするには今一つの工夫が必要。
●混在が大阪の特徴と考えるが、もう少し連担性や通路空間等の向上を望む。
●梅田や天六と比べれば静かなもの。空きビルが目立ったので、IT地区化は今後が勝負か。
●ITの勤務地と賑わいの場の関わりが、よくわからない。
●シャッター街の解消にITがどれだけ有効か、まだわからない。
●歴史的な流れや集積過程がなんとなく解るような気もした
●まちなみという点では良く分からなかった
●正直言って、私には良くわからなかった。
●もう少し時間があれば・・・店内などをみて回りたかった。
●大阪にしかないお店が増えてほしい。
●徐々に変わりつつある都心を感じる。
●街を変えていく可能性が感じられる。
●さらなる成長を期待したい。
●新しい試みが街を活性化していくように。数年後が楽しみです。
●今後の継続性に期待。
●SOHOは一時的な職の場ととらえられているような印象で、現段階では職・住相互の結びつきがあまり感じられなかった。日が落ちた後の御堂筋周辺は、街路の照明が抑えられていて、あたたかい色と落ち着きのある雰囲気、ショップも引きたっていた(東京はまぶしいほどの照明なのに、街の雰囲気は明るくない・・)。


7■堀江地区(全体、立花通り+ジェントリフィケーション等)----------------------------------
●普通の街で古い建物(倉庫、工場、オフィス)を転用して、小さなカフェや雑貨屋、デザインショップが続々と誕生し、街が活気づいている。これが本当の「都市再生」ではないか。
●普通の会社やマンションの1Fが店舗になっていたり、今あるものに少し手を加えて新しいものを作ろうとしている様子が、何かが始まりそうな活力を感じる地区。
●センスの良さそうな店が建ち並び、しかも皆、リフォームやリメイク。可能性の街だと思う。周辺に住みたい。
●大阪の大人の街が形成されていて驚いた。ストック有効活用にもなっているし、新しい大阪が生まれそう。
●工場・雑居ビルなど規模の大小に関わらず既存建築の再生で個性的演出ができている点で評価できる。雑誌によると店の経営者間の交流も多いそうで、新たな地域+業界コミュニティができている点も良い。
●既存建物の利用と、新しいデザインで建てられたショップが調和。
●ちょっと見た限りだが、雰囲気の良さそうな飲食店が多かった。
●夜に通るとしゃれた飲食店が多く、魅力的。
●店からもれる夜の明かりが良かった。西道頓堀川沿いの仮設的なレストラン通りは最高(缶詰バーは良かったです)。
●見るからに活気がある街で、非常に好感が持てる。
●活気の伝染を感じる。
●人の流れができ始めており、今後に期待。
●ゆっくり見られなかったのが残念。再度まち歩きをしてみたい興味あるエリア。
●もう少し時間があれば、店内などを見てまわりたかった。関西在住ながらあまり訪問する機会がない。
●面白そうな店がかなりあったが、夜だったので街としての全体像があまりよくわからなかった。
●夜だったのであまり見れませんでした。
●暗くてよくわからなかった。
●特に目立った特徴は見られなかった。
●全く印象に残っていない。
●東京と比べてしまうと物足りない。雰囲気は良いと思うけど。
●基本的には南船場と同様の意見(混在が大阪の特徴と考えるが、もう少し連担性や通路空間等の向上を望む)だが、立花通りのような努力が他の場所で行われれば、面的に広い地域で魅力のある街になる。
●個々のビルは個性的で歩いていて面白いが、アメニティ性に欠けるのでは。休憩するスペースは、カフェというハコの中にあるが、まちにも溢れ出してほしい。

第2日◆文化と商業空間
1■司馬遼太郎記念館(2002/by安藤忠雄)-------------------------------------------------------

●小規模だが存在感、建築的コンセプトが明快に語られた秀作。建築と内部のディスプレイ・企画が司馬遼太郎の存在を見事に表している。
●膨大な量の蔵書を示す展示室の大書架の空間や、映像による解説など、司馬遼太郎という人物が非常によくわかる施設となっている。
●空間構成、景観の劇的な変化など、「安藤さんらしさ」を十分に感じる施設。もう一度行ってみたくなる記念館である。
●「すばらしい!」の一言に尽きる作品。司馬さんを偲ぶ皆の想いがひしひしと感じられる建物。安藤作品の中でも、とても好きな作品になった。
●実際にあの巨大な書架の前に立って圧倒された。ステンドグラスの大窓が明るく、落ち着いた空間になっている。
●写真や雑誌で見たとき絶対に実物をみたいと思ったが、やはり良かった。大量の本というのは独特の空気を生み出し、ステンドグラスも良い。
●美しいフォルム。必要以上に豪華すぎずマッチしている。
●小さい建物なのに存在感がある 内部の空間がダイナミック。
●コンパクトなのにインパクトがある。
●作家の知の集積を体現する書架が圧巻。シリーズ物の配架が右から左で、現在の通念と違う。
●彼が万巻の書物から得た真理とは、一体何だったのだろうか。「街道をゆく」を読まなくては!
●吹き抜け空間、膨大な書籍が良い(これから読んでみます)。
●司馬遼太郎を読んでみようかなという気になった。
●本の収納がデザインになっているのに感動。
●あれだけの蔵書がどこにしまってあったのか?
●あのような書棚が欲しい。ボランティアガイドも良かった。
●資金集めから運営までボランティア的なその精神を評価。
●周辺住宅との調和とともに、モニュメント性の創出ができている
●周囲の環境とうまく調和しており、すばらしい。
●東大阪市のすばらしい住宅街にあるのが驚き。
●施設がまちに融和していた。
●実はあまり期待していなかったが、面白かった。
●あまり印象無し。
●展示室の建物が堅い。
●建築内部空間は明るく、魅力的で非常によい。展示内容はつまらない。
●建築的にはOKだが、展示コンセプトが不明。リピーター期待できず。
●巨大棚の書籍はさわれず、小ぶりながらも立派な講義室等がハコモノ行政っぽい。解説の人は熱心だが自己満足の範囲。資料館としてどのように運営していくのか、これからですね。


2■NHK大阪放送会館+大阪歴史博物館(2002/S・ぺリ他)-------------------------------------
●「まんてん」のセットを見せる方法は面白い。歴博の展示方法もOK。
●「まんてん」のセットなどNHKスタジオは大都市だけあって楽しかった。
●大阪歴史博物館では、あまりよく知らなかった難波宮のことがよく解説されている。
●大阪にもいろいろ名所があるのだなと感心した。
●大阪には国内外の有名な建築家の作品が多いことを改めて知った。
●大阪歴史博物館しか見学できなかったが、江戸東京博物館に似た感じ。
●模型や企画がすばらしいが、時間がなくてあまり見れなかった。
●1250年の歴史を感じさせる施設であり、エスカレーター横のホワイエからの展望もすばらしい。苦言を呈するならば「大阪・住まいのミュージアム」との(住み分け)差別化を図る方が良い。
●展示はとても良かったが、上から降りてくる動線がつまらない。
●広いスペースがとれていることは良い。
●建物のまわりにも、もっと気を配ってほしい。
●広場がほとんどコンクリートで、疑問を感じる。
●外部空間が殺伐としていて残念。特に、歴史博物館との関係があまり実感できない。復元された古代倉庫と巨大建築の間に見える大阪城の小ささが印象的。
●せっかくの難波宮跡だというのに、あまり歴史を感じられない。向かいの難波宮跡公園も、いまひとつもったいない。
●NHKと歴史博物館とを一体的に造った意味がよくわからない。デザインも歴史博物館の展示も、お金がかかっている割には中途半端な感じ。
●2つの機能が主張された建物デザインだが、なぜか調和にやや欠けているように感じた。
●棟の建物は、調和しないデザインであるし、広場も殺風景だ。
●横への広がりがなく、いかにも金ぴかハコモノ然。
●歴博はもっと街なかに。大きすぎる。
●歴史博物館になぜあのようなオーバーな建物が必要か疑問。バブルな箱物発想。
●最悪の外観。中の船場のまちの模型等はまあまあ。
●何のために上層階まで行かなくてはならないのか。展示も難波宮に引っ張られすぎ。
●歴史博物館の展示内容は充実しているが、ビル上層階の制約で空間が単純なために、今ひとつ盛り上がりに欠ける。奈良・京都よりも古い日本の首都=大阪の歴史はもっと奥が深いはず。


3■天神橋筋商店街界隈+大阪住まいのミュージアム-------------------------------------------
●長い商店街だが、歩いていくうちに徐々に店の種類や質が変わってくるのが面白い。住まいのミュージアムは、空間体験やパノラマや模型などの質が高く、とても良かった。
●商店街は大阪らしさを満喫。住まいのミュージアムは深川江戸資料館でも見られるが、大変楽しく充実した展示と評価できる。名古屋版も是非つくりたい施設。
●このようなアーケードの商店街は、とても好き。結構人通りが多いのにビツクリ。「住まいのミュージアム」も良かった。名古屋にもあればいいのに。
●活気のある商店街で歩いて楽しい。住まいのミュージアムは、展示室がワークショップや物品販売等にも活用されており面白い。
●企画内容は非常に興味深かった。模型も。
●商店街楽しい。間口が狭く、奥行きが深いね。額縁屋が多いのは、なぜ? ミュージアムは深川江戸資料館を思い出す。楽しいね。
●商店街はとにかく長い。占いの店があるのが大阪的か。ミュージアム内の昔の商店街ゾーンは、色調がモノクロのためか哀愁があり雰囲気がいい。
●あれだけの直線距離をびっちり店舗があるのは壮観。「住まいミュージアム」は模型のフロアが面白い。
●商店街が長くて、人も多く見ていて楽しかった。夜のにぎわいも感じられた。
●あんなに長い距離の商店街は初体験。活気があっていい。
●相変わらずの賑わいで、面白い。
●やはり大阪の特徴は界隈性にあり。
●あいかわらず、商店街組合によってその顔が違うなと。
●住まいのミュージアムは、わかりやすく新たな発見もあった。
●住まいのミュージアム、大大阪のジオラマがすばらしい。
●ミュージアムの展示とソフトが充実。
●「天神橋筋」は古き良き大阪の商店街であり、食文化も豊富で何回でも行ってみたい。「大阪・住まいのミュージアム」は近代大阪の展示が素晴らしい。苦言を呈するならば「大阪歴史博物館」との(住み分け)差別化を図った方が良い。
●住まいのミューアムでは、江戸時代の街並みを再現し、子供達が通りで羽根つきをしていた。もっと人がそこで生活を体験できるような工夫はできないだろうか。明治からの街並みを再現した模型はわかりやすいのだが、今ひとつわくわくしない。天神橋筋商店街は飲み屋が商店街に顔を出しているので、昼間はシャッターが降りて寂しい空間ができている。商店街筋から脇にまとめることはできないだろうか?(東京中野のブロードウェイとその脇の飲食店街のイメージ)。ただ、あれだけの長さで商店街が連担しているのは壮観。丁ごとにもう少し特色があるともっといいのだが。
●天神橋筋商店街は、地元の人たちにどう使われているのか性格がよく分からなかったのと、店舗に目新しさが感じられなかった。道幅はヒューマンスケールの狭さが良い(ここの評価はC)。住まいのミュージアムは、展示内容がまさに大阪の「住」に関する基本的事項が網羅されていて、しかもよく研究され、展示の仕方も工夫されていて、「住教育」そのもの(この施設の評価はA)。
●南森町駅側と天神橋筋六丁目駅側とでは、閉まっているお店の数や賑わいが全く違うことに驚いた。(後者の側は駅の数が多いためか?)ミュージアムは、展示がとても面白いのに、建物の中に入るまでは期待していなかった。わくわくするような演出が無くて、もったいない。
●天神橋筋商店街は、天満駅から北側で道幅が狭くなると賑わいがある。ミュージアムは、町家再現や当時の新世界のジオラマ模型など非常に面白いが、普通の建物の上層階にあるのは趣向半減。
●商店街はもっと物価が安いとA、住まいのミュージアムは飲食ができればA。
●商店街はこうでなくっちゃという活気を感じた。近隣の人口の多さに支えられているのか。ミュージアムは「住まい」のテーマ性が感じられず、入場料も高い。
●意図の複雑な建物。あそこにある必然がない。実寸建物は労作。
●不思議な空間を感じた。


4■キタの歓楽街全般(ホワイティ梅田、ディアモール、キタの新地等)--------------------------
●私が最も大好きな街であり、毎日でも行ってみたい街である(毎日行っているが)。
●久しぶりにあんなに多くの人を見た。古さ・猥雑さと清潔さ・新しさがすぐ隣り合っているのも興味深い。
●若者が集まる魅力が集積しているところは評価できる。
●地下街は名古屋の文化と思っていたが、大阪は規模が大きいですね。人も多い(当たり前ですが)。
●E(=良い?)と間を融合させた「イーマ」の新造漢字が印象的で、できれば入ってみたかった。
●非常に人も多く活気がある(ただ本当に買物する客なのかは疑問にも感じるが)。それぞれに商店街に特色があるので、目的別に買物しやすそう。
●JR・私鉄・地下鉄の計7駅と周辺のビル群が地下街でつながって、屋外のない巨大な人口都市を創っている。SF小説「梅田地下オデッセイ」が誕生したのも理解できる。
●複数の駅、地下街、百貨店やオフィスビルの地下商店街が一体化し、迷路のような空間を生み出している。ここには何でもありそうだが、使いこなすのは非常に難しい。
●大阪キタの活気を感じる施設。施設デザインは普通のレベルか。
●行ったのが日曜日で(キタの新地に)活気がなく残念だ。今度は平日に行ってみたい。
●大阪らしい。否定しないが、天神橋筋商店街界隈の方が好き。
●人の多い梅田の地下街を歩く。特に印象なし。
●大阪らしさを感じる施設が少ない。どこの街でも見ることができる施設が多い。
●遊び系か、飲み系か、商売系か。どこに照準を絞るのか、悩んでる感じがしますね。元気がいいだけでいいのかっていうね。
●早足だったため、よく見ていない
●目の回る地下街体験でした。


第3日◆アメニティ&アミューズメント
1■JRユニバーサルシティ駅(2001/by安藤忠雄)----------------------------------------------

●屋根が軽やかで非常に美しい。動線もシンプルでわかりやすい。
●安藤建築として、軽やかで楽しい雰囲気。
●帆船というイメージはよく理解できないが、軽やかな飛翔感あり。
●軽やかな感じの駅舎だ。
●さっぱりしていてGOOD。電車のボディペイントはセンス悪いゾ。
●コンコースを除くと「安藤さんらしさ」に欠けるが、駅の表現として開放性があり、USJに向けての期待度が高まる効果がある。
●もっとUSJのイメージを徹底的に追求したほうがいいと思う。


2■ユニバーサル・シティウォーク(2001/by日建設計他)-----------------------------------------
●USJに向けて気分を盛り上げてくれる舞台装置の一部。
●モールに沿って建物がたたみかけるように迫っており、とても楽しい(第2期の完成まで、片側が殺風景にならない工夫が必要)。
●(道頓堀の様な)大阪らしさとは違う派手さがあり面白い。5階の中華レストランにもう一度行きたい。
●カラフルで開放的な造りはいいが、東京にもあるチェーン店が多い。
●ホテルに統一感がなく、残念。
●片面だけで奥行きがないので通りとしてただ通過してしまうのでしょうか。以前行ったときに中のお店を見たのですが、意外と普通の洋服屋さんやCDショップなどがあったと思うのですが、廊下部分を歩くだけでだいたい見渡せてしまって、やはり通過してしまった記憶があります。反対側の建物が建ってどんな通りになるか楽しみ。
●午前中に行ったためにあまり客が入っていなかったのと、店舗が通りの片側だけなのでちょっと物足りない感じ(将来は反対側にもできるように見えたが)。
●2期工事ができればもっと活気が出ると思う。


3■ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(2001/byUSRJスーパービジョン)-----------------------
●私にとってハリウッド映画は最大のエンターテインメントです。若いころ少しかっこつけて「ハリウッド映画なんて・・」と言って見ようとしない時期もありました。しかし今は、日本より少し早く社会が病み、日本人より明るい気性を持つアメリカが造り出したすばらしい発明品だと思っています。安心して、気楽にできるストレス解消法です。
●とても面白い! 映画に即したアトラクションの設定が(社会性もあって)かなり凝っており、大人が知的に楽しめる(ハリウッド映画をほとんど見ない私でもOK!)。予想外のすばらしさに驚き、茫然とした。建物や街並みも本格的で楽しい。(意外に空いていて1日でほとんど見れてしまった)
●ディズニーランド&シーと同種のアトラクションも多いが、映画再現ショー系の催しではこのテーマパークの面目躍如で、大いに楽しめた。
●良くできてるな〜。一軒一軒よく見たいね。ディズニーに比べると、かなり空いていて気の毒だ。
●TDLほど一貫した雰囲気がない分、各エリア・アトラクションに特色があって楽しかった。
●張りぼての極地? アトラクションはよくできている。
●ショーのアトラクションが面白い。
●話題性の割には、関西の起爆剤と言えるほどの経済効果が見えない。3年目4年目の更なる発展に期待したい。


4■ユニバーサルシティ地区(全体)----------------------------------------------------------
●まだ空地が多く、3年目4年目の将来が楽しみでもあり、不安でもある。
●力が入っている割には閑散としており、商業的に成功している風でないのは何故なんだろうか?
●USJだけで完結してしまっていて、まだ周囲へ活気を呼ぶまでには至ってないように感じた。
●工場や橋桁など、パーク外の雰囲気は疑問?
●JRは便利だが、地下鉄からのアクセスが不便。周辺に遊休地がたくさんあるので、波及効果に期待したい。がんばれUSJ!


【評価集計結果】

  対象 評価 内訳 teku-teku
MD0901 北浜・生駒ビル(T4B) 4.06 AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAABBBBBBBCCCC 4.33 3.82
MD0902 アルファデジタルボックス 2.63 AAAABBBBBBBBBBBBBBBBBBCCCCCCCCCD 2.33 2.82
MD0903 都市公団・南船場住宅 2.06 AABBBBBBBBBBBBBCCCCCCCCCCCCCCCCC 2.20 1.94
MD0904 オーガニックビル 3.44 AAAAAAAAAAAABBBBBBBBBBBBBBBCCCCD 3.67 3.24
MD0905 北浜地区(全体) 3.06 AAAAAAAAAABBBBBBBBBBBBBCCCCCCCCC 3.27 2.88
MD0906 南船場地区(全体) 2.47 AAABBBBBBBBBBBBBBBBBBBCCCCCCCCCC 3.00 2.18
MD0907 堀江地区(全体) 3.40 AAAAAAAAABBBBBBBBBBBBCCCC------- 3.86 2.82
           
MD1001 司馬遼太郎記念館 4.08 AAAAAAAAAAAAAAAABBBBBBBBCC------ 4.00 4.17
MD1002 NHK+大阪歴史博物館 2.12 AAABBBBBBBBCCCCCCCCCCCCDD------- 2.29 1.91
MD1003 天神橋筋+住まいのミュージアム 3.25 AAAAAABBBBBBBBBBBBBBBCCC-------- 3.17 3.33
MD1004 キタの歓楽街全般 2.53 AAAABBBBBCCCCCCCC--------------- 3.40 1.29
           
MD1101 JRユニバーサルシティ駅 3.00 AAABBCCC------------------------ 3.00 -
MD1102 ユニバーサル・シティウォーク 3.25 AABBBBBC------------------------ 3.25 -
MD1103 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 4.71 AAAAAAB------------------------- 4.71 -
MD1104 ユニバーサルシティ地区(全体) 2.71 BBBBBBC------------------------- 2.71 -

[注]A(非常に良い):5点、B(良い):3点、C(普通):1点、D(悪い):1点とし、単純平均。
右側の「teku-teku」はteku-teku参加経験者の評点、「他」はそれ以外の方の評点の平均。


■今回訪れた中で最も魅力的だった所はどこですか?
T4B(生駒ビル)★実際に使うとなると共用会議室1つでは不便かもしれないが、個室で打ち合わせもできそうだし窓から外が見えるのも良い。あと1階カフェもおいしかったし、歩いて行ける所にいろんなものがあってすごく便利なのではないかと思う。あんなクラシカルな環境で働きたいと思いました。女子トイレも古いビルの割にはきれいにリニューアルしていて寒くなかった。
T4B(生駒ビル)★従来のデザインと新しい業務形態がマッチしている。
T4B(生駒ビル)★宗兵蔵先生のオリジナリティあふれるデザインがすばらしく、この建築を維持しつづけてきた生駒氏の努力に感動しています。
船場ビルヂング★建物内に入ると植裁豊かな通りが出現、びっくりしました。こうした魅力的な仕掛け、どうして安藤忠雄はできないんでしょうか?
船場ビルヂング★大正の建物が新築よりも価値がある例を証明している。中庭のスケール感がたまらない。この建物のスケールで東京都心も再開発できないだろうか。
船場ビルヂング★働き続けたいと思える。
船場ビルヂング★
アルファデジタルボックス★発想が面白い。
オーガニックビル★大阪っぽい奇抜なビルを想像していたけど、意外に(?)洗練されていた。いろんな意見があるのかもしれませんが、私は好きでした。
オーガニックビル★こういう遊び系の建築大好きです。
オーガニックビル★
船場・御堂筋・堀江界隈★初めて大阪「中心部」に行った。どうしても東京と比較してしまうが、大阪の方が都市のまとまりや中心部の密度の濃さでは数段上だろう。その中でここは「おしゃれさ・中心性・庶民性・居住性」共存の潜在的可能性を感じた。よりヒューマンスケールに近いという点でも、かなりまともな街と思う(船場は東京の城東みたいな感じがした)。
北浜・堀江★古いもしくは既存の建物を上手に利用していると思いました。新しい建物を建てるのはたやすいけれど、古い建物が持つ雰囲気・既存建物利用によるミスマッチ感はなかなか出せるものではないと思いました。
堀江・立花通り周辺★大阪にはディープな所を含め各地域を訪問しているが、南船場・堀江は初めてだった。立花通りにあんなに沢山いろいろな店があるとは思わなかった。それだけ、大阪には店舗開発や業態開発のエネルギーがあるのだから、まだまだいけると思う。
堀江地区★21世紀のストック活用型(ヨーロッパ型)都市再生を予感させるようなことが、街をあげて起こっている。こうした動きが広まれば、日本の都市も本当に成熟して楽しくなる。
堀江地区★自発的な意志。上からの押しつけでないのが良い。そしておしゃれなこと。
堀江地区★コンセプトのある地域が増えることを期待して。
堀江地区★さすが最近のトレンドスポットだと感じました。
堀江地区★未来がある。
南堀江の川沿いの缶詰バー★仮設の店舗でつまみはすべて缶詰。資金や技術がなくてもアイデアとセンスの良さでこんなに面白いことができる。これぞ大阪!
湊町リバープレイス★アーバンWFの高速ランプ用地の利用に興味があった。
司馬遼太郎記念館★長編で敬遠しがちな司馬文学に興味がわいた。
司馬遼太郎記念館★誇れる施設が自分のまちにあるのはすばらしい。
司馬遼太郎記念館★
司馬遼太郎記念館★

大阪歴史博物館★展示手法など非常に工夫されている。
NHK放送会館★スタジオが面白く、さすが大都市大阪と思った。
天神橋筋商店街★商店街が潰れていく中で頑張っている姿。
ユニバーサルスタジオ・ジャパン★ディズニーランド&シーの完成度の高さには劣るが、勝る面としては、火薬と水を多用したドラマ仕立ての迫力のショー、そして日本人キャストの存在感(ディズニーでは欧米人キャストが要所を固め、日本人はその他大勢に過ぎない)。後者は関西人のコミカルな話芸に負う所が大だが、何故か大阪弁は聞こえてこない。全国から人を呼ぶには結局、標準語で行くしかないのかなあ。
ユニバーサルスタジオ・ジャパン★テーマパークだと若者や子供向けのものが多いが、中高年のおじさんが遊びに行っても十分楽しんで来られると思う。
集計ランキング:堀江地区8、船場ビル4、司馬記念館4、生駒ビル3、オーガニックビル3



■大阪の都市と産業再生には何が必要と思いますか?
★SOHOの継続的発展と隣接居住のための住宅供給により、人の流れを作り、天下の台所だった商売人根性に火をつけることかな。東京を飛び越して、世界を相手にしたニュービジネスに期待。
★アジアをはじめとした世界と直結するパイプの強化。
★「時代の変化の読み」「経済原理」「界隈性」「再生ではなく新生への強い意志」
★宣伝。もし、Docomo並みに上手く(こそくに)やると、一発! 下地はある。
★器(施設)とソフト支援、事業主がソフト支援の有効性を認識すること。
★器ではなく人。元気な自由の発想の人。 
★プラス思考と行動力。
★柔軟な発想、しかし明確なビジョン。地域の特区構想+人材流動に関しても特区を。
★デジタルボックス等で育った事業者集団が、合併により拡大していくのではなく、マッチングによりその都度チームを結成して大きな仕事をこなしていくようなシステムがあると、いいのではないか。
★一つは今進めてるデジタルタウン構想の普遍化。もう一つは徹底した個性化、大阪らしさの復活。
★今回のコースではあまり大阪独自のものが見えてこなかった、大阪ならではが必要。
★他都市の真似ではなく「大阪らしさ」を大切にしたまちづくりを行い、プロモーションすべき。魅力的な都市であれば人は集まり、産業が生まれてくると思います。
★やはり、大阪は大阪らしさを失ってほしくない!というのが私の感想です。「元気がない」という話から始まった今回の企画でしたが、思ったよりも元気なのでは・・・と思いました。シャッター街みたいな所は大阪だけの問題ではないのでは。2日目の夜に少しだけ心斎橋を歩いたのですが、すごい人出でしたし、お店のパワーもすごかったです。昔はもっとすごかったらしいですが。でも、名古屋にはあんなに賑やかな場所はありません。まるでお祭りのような賑わいでした。エネルギーは十分あると思います。あとはそのエネルギーやパワーを大阪流にどう活かすかが課題だと思います。
★今回の企画で、改めて東京と大阪という土壌の違いを考えました。個人のもつパワーは大阪ならではだと思います。SOHOなどはじめとする個人をサポートする施設・仕掛けが東京以上に効果を発揮するのではないかと思います。今回色々とお話が聞けてとても興味深かったです。
★すいません、京都の都市再生については日々考えているのですが。。。大阪よりも京都の方が魅力ある都市に再生できるんじゃないかな、という個人的感想はさておき、一つ、大阪の個性が見えなくなっていることが今のところの敗因ではないかと思います。へこたれない明るい気質が大阪人の長所だと思いますので、とりあえず不況だ、関西の地盤沈下だ、という東京からの意見など無視して、世界をターゲットにおくべきではないかと思います。
★かつての大阪は東京なんて相手にしていなかったが、東京を意識するようになってから大阪のパワーが落ちてきたように思えます。行政に頼るのではなく、民間のアイデアとパワーで独自のまちづくりを進めることが大阪の都市再生につながるのではないでしょうか。
★大阪に対する愛(郷土愛)が必要。大阪から出ていくのはよいが、ふるさとに投資することもないから衰退する。三井住友銀行、三井物産、住友商事など、大阪にもっと投資すべき。
★産業の再生、大阪の中心を経済界で創る(大阪資本の本社ビルの立地はバラバラ)。
★難しい。判りませんが、探しつづけています。
★難しすぎて、ノーコメント。
★やっぱり若者が集まる街になると活気がでてくると思う。
★大阪の都心は東京より一回り小さく、コンパクトで高密であり、かつキタとミナミの2極を御堂筋という主軸が結ぶ非常に明快なバロック的都市構造を有している。北浜・船場のIT産業+SOHOと、南船場・堀江のジェントリフィケーションがあいまって、都心部全体に広がり交錯するとき、街の賑わいの相乗効果(「価値のるつぼ」とも言うべき相互触発効果)で、都市は自律的に再生するだろう。
★中心機能の強化と、都市居住の推進が重要と思う。逆に言えば、無理に拡散を図ったり副都心を建設したりする必要はないということ。大阪駅北の開発は現都心に隣接している点を評価したい。
★大阪の再生事業はスピード感があるような感じがしました。あとは、地域的な税制面での優遇処置対策ができれば、さらにスピードアップするんじゃないでしょうか?
★都市ではできないと思えるようなことをやってのけるような、緑が際だつ最先端都市になってほしい(・・問に対して具体的でなくてすみなせん)。
★大阪再生に必要なこと、というまで大きなテーマには答えられませんが、船場地区の今後の戦略について4つ考えました。@土地・建物情報の収集・提供システムの構築、A船場タウンマップの作成、Bデジタルボックスについての適切な建築家の登用、C多国籍タウンとする。(→詳細は末尾に別掲)
★都市としての魅力を守るために、行政は無原則な『緩和』のもたらすものを東京から学んで「緩和」型制度の活用を規制する。当面、まち全体の容積は少なくとも今以上には上げない。歴史的な環境の残る所では建築物の高さ制限をする。容積と高さの緩和を必要とするのは第一には、その街には起因しない経済の帳尻あわせのためなのだ。○少しずつでも、魅力ある都市空間をつくるために、壁面後退空間の有効活用と緑化。商店街や自治会が(なるべく行政には相談しないで)、若いデザイナーの力を引き出して面白い空間を造ってしまい、行政をうならせる。○大阪らしい(大阪には大阪の「参加」や合意形成の流儀があると思うのでそれを踏まえて)、住民・市民・地元企業・起業者・文化人などのいろいろな人材が交流し、ネットワークをつくり、提案をし、何かを創り出すことを支援する多様なNPOを育てる。
★土地や建物は余り気味なので、あとは中身について何ができるか本気で考えることが必要。
★自信をもつこと? 大阪、全然元気だと思いましたけど・・・。


■今回の企画全体(3日間)についての意見、感想など
★都市のまとまりという点で大阪はヨーロッパの大都市に近いと思う。これで本格的に都心居住が進み、耐用年数のある統一的な町並みが形成されれば…「大阪はパリに近づける」(いい意味で)、これは大きすぎてまとまりを欠く東京には絶対に真似できないことだろう。SOHOや歴史的建物の活用などに直に触れることができ大変参考になった。ミナミ・ヒガシ・ベイフロントを見ていないので何とも言えない点も多いのですが…。(恒川磯雄)
★今回は様々な段階のSO(スモールオフィス)を見ることができ、一言でSOと言っても、また、どこかでうまくいってるからそれを単純に真似てもうまくいかないことが実感できた。街としてさまざまな段階のものがあり、街の中で移転できること、それぞれのSOをどのように運営するかのノウハウを持っている人が大勢いて個性を発揮して街としての活気がもたらされるような気がする。ただ、大阪という都市を活気づけるには、他の大規模開発等と組み合わせなければならないと感じた。(小林正樹)
★事前に小長谷先生のレクチャーがあり、全容が理解しやすかった。ところで、いま小中学生で流行のナルミヤファッション。モームスはコテコテの大阪文化で、あのようなものは東京にはありません。つまり次なる世代の感性は大阪人なのです。ツンクを始めとした賢い大阪人は東京を情報発信基地に利用して大阪文化を浸透させ、モンスター化し、全国制覇に成功。大阪パワーを感じます。ITはあくまでも手段でしかなく、今後の再生を期待するには弱々しく、空々しく、他もなかったのかと考えさせられました。それに対し、堀江地区は大阪の民力と実体感を感じました。理論や薀蓄は大阪のパワーを弱める。大阪人の商人というオカミではない人の力、東京を無視した独自性に期待します。(原 久子)
★(1)世田谷区での施策につなげるという議論を想定して、SOHOについて。例えば下北沢近辺などでは、新宿・渋谷・青山あたりのバックグランドとして、マンションなどのSOHO化は静かに進んでいるのでは、という印象がある。良好な住宅地の環境維持のための高さ・日影・空地・緑化などの規制は厳しく(行政)、住戸内部は最新のIT対応に(事業者)、居住と共存してコミュニティ活動に積極的に参加しながら静かに経済活動もする(住民)。 建築基準法の中にSOHOという概念はないので、今これに関わる法規制をいじるとすごくおかしくなると思う。 (2)都市再生について。関西・大阪が産業面での停滞から脱することを真剣に考え、若い企業家が活動してそれを都市公団や地元企業が支援している構図に比べて、東京の「都市再生」という言葉は、東京の何を「再生」するかにリアリティが感じられず、バブルの再生産でしかないのでは。ということは、本当は例えば大田区の京浜工業地帯の町工場地区の再生などを真剣に考えて提案しなくてはいけないのだと思った。この言葉の本来の意味のとおりに、市民として、専門家として、まちおこし・まちづくりをしよう・・・・・・(重永真理子)
★都立大の「都市と住宅を考える会」との合同企画ということで、いつもと違って真面目なTEKU・TEKUになりましたが、なかなか良かったと思います。特に小長谷先生の話は臨場感があり、ここ数年の大阪の都市構造の変化が非常に良くわかりました。(栗原 徹)
★職、住、遊といった都市生活全般の内容が盛り込まれた企画とても魅力的でした。(井手幸人)
★第1日目だけの参加でしたが、ベンチャービジネスに対応する新しい都市整備を知ることができ、とても勉強になりました。ありがとうございます。(溝辺正浩)
★関西の人間で、産業支援に関する仕事を中心にしていますが、都市再生というマクロな観点からも考察する機会が持てて良かったです。ありがとうございました。(吉住裕子)
★3日の行程どれも面白そうだったのですが、都合で1日しか参加できませんでした。初日の意見交換会、もっとたくさんの人と話したかったのですが、ちょっと無理でした。(岸田里佳子)
★3日間とも好天に恵まれ絶好のウォーキング日和でした。また、コーディネーターの方々の絶妙な引率があり、充実した3日間でした。(千川 明)
★参加できたのは第2,3日目の2日間であるが、コーディネイターの個性が出て面白かった。2日目は博物館は司馬遼太郎記念館に絞り、街散策(特にキタの歓楽街)にもっと時間をかけてもよかったかもしれない。3日目は、コーディネイターの適切な判断のおかげで、これ以上にない効率でアトラクションを回れた。田中さん、田村さんのご尽力に感謝します。(平井志都葉)
★フェスティバルゲートの閑散とした遊園地と、活気ある「えべっさん」などオプション企画に至るまで、大阪の現状とこれからの可能性が垣間見えて、非常に充実した3日間でした。ありがとうございました。(田野裕美)
★1日だけの参加でしたが、密度の濃い内容で非常に刺激を受けました。ありがとうございました。機会があれば、また参加したいと思います。(須川勝則)
★いろいろ見たい気持ちと、じっくり見たい気持ちが両方あって大変。今回の企画は「きっかけ」ということにして、気になったところはまたしばらくしてから改めて来たい。(片良あゆみ)
★魅力的な施設が多いものの、見学時間が少ないことが残念。(小林由佳)
★USJにも行きたかった、成人式を迎えた人たちが見たかった。(松本幸司)
★足が痛くなった。疲れた。(松本珠恵)
★大阪の往復は飛行機でしたが、大阪都心〜伊丹空港のアクセスは依然としてバスのままであり、不便なものでした。大阪再生には伊丹空港アクセスも重要だと思いました。宿泊したホテルT'point(特に504室)、今宮戎(吉本の島木譲司に会えた)は本体企画と同様、良いものでした。今回の企画実行の関係者、特に、小長谷先生、山本忠さん、小林由佳さん、田中登さん、田村匡さん、大竹亮さんには深く感謝いたします。(梶川義実)
★2日間参加。大変よく歩いた、という感想が第一。テーマ設定、講師・案内人の準備確保は、いつもながらよく頑張っていただけた、と感謝。さて名古屋・岐阜バージョンをいかに企画するか。(加藤春夫)
★大変興味深いお話や議論とまち歩きの、とても2日間とは思えないほど密度の濃い企画でした(USJもいずれ行ってみたいです)。私自身は大阪にはあまり縁が無く、街を歩いたのは今回でたった3回目ですが、訪れるたびに毒っぽさがなくなっているように感じました(16年前、8年前、今回と)。"水都"が定着することを期待しています。コーディネーターの皆さん、小長谷先生、関係者の方々、本当にありがとうございました。(鎌原史英)
★企画内容については、大変満足できました。また、多くの人と知り合いになることができ大変ありがたく思います。しかし歩きますね〜。健康に良いってことでも一石二鳥ってことでしょうか。しかし、2日目の懇親会に田中氏が「これから中之島まで歩いて頂きまして、2次会の場所へと・・」って言ったときはさすがに皆さん「えーーーっ!」と悲鳴を上げておられました。私は軟弱モノですから、菊池さんと談合して、森本さんと3人で近くの全日空ホテルのバーで一杯やらさせて頂きました。ごちそうさまです、菊池さん。今回、企画運営、案内をして頂きました、梶川さん、大竹さん、小長谷先生、山本さん、小林さん、田中さんに深く感謝いたします。どうもありがとうございました。(高鍋 剛)
★今回初めて参加させていただきましたが、とても有意義な企画でした。仕事柄、大型の開発事例を視察することはありますが、今回のような施設を見ることはあまりないので、とてもいい機会になりました。街をぶらぶら散策するのは大好きで、お店情報には特に興味があります。中でもそこの"土地ならでは"のものにとても興味を持っています。今回まち歩きをしながら、名古屋だったら何処を歩けるかな〜と考えました。名古屋駅周辺(産業技術記念館、ノリタケの森)、東区周辺(白壁、徳川、代官町)、市内中心部(栄〜大須:オアシス21、栄の再開発計画、ブランドショップ路面店、らんの館、大須アーケード街、大須再開発ビル・・)。とりあえずは名古屋市内で想像した場所です。考えるだけでワクワクしてきますね。私事ですが、マラソンにはまっていて10K〜ハーフの距離を走っており、健脚には自信を持っておりましたが、さすがに1日の終わりは足が疲れてお風呂でマッサージという状態でした。TEKU-TEKUの皆様に追いつくにはまだまだ鍛え方が足りん!と思った次第です。今度機会をいただけたら、スポーツシューズとリュックは必須アイテムですね。ちゃんと用意して臨みたいと思いました。最後になりましたが、本当にお世話になりました。ありがとうございました。(渡邊由美子)
★面白い企画だった。初日の時間(視察、議論)が足りなかったように思えた。(山本 忠)
★40人規模はちと多すぎたかも。2班に分けて行動するくらいの人数。ただその割にはよくまとまっていたし、企画進行役の方々に感謝多謝。1日目の企画は、本当に最高だった。タイルの食事はもう少し大阪っぽい方が良かったと思うが。2日目はまあまあかな。まだまだ都心が見たかった。フェスティバルゲートや湊町、京橋や弁天町、臨海部など、、。(山岡 靖)
★とても良い企画でした。次回も期待してます。(菊池賢児)
★幹事様や事務局様、お疲れ様でした。お蔭様で充実した休日を過ごせました。(森 誠二)
★大変、楽しく過ごせました。ありがとうございました。(桜井香織)


■企画担当からのコメント
●予想以上の参加をいただきありがとうございます。2〜3日で大阪を理解できるとは思いませんが、大阪の動きは感じられたと思います。船場デジタルタウン構想は、空いてしまった大阪都心を新しい産業で埋めようというプロジェクトであり、アルファデジタルボックス及び公団南船場住宅はその先導的位置づけにある施設です。ハコはどうでもよく、そこから新しい産業・事業が生まれ育つかが重要なのです。SOHO的施設はそのためのステップです。今回の現地研究が参加者において日本経済再生を考えるとき、一つの材料提供になることを確信しています。(梶川義実)
●(2日目案内担当として)他の団体との合同による企画だったため、なかなかテーマを見つけられず大変悩み苦労しました。参加メンバーも、通常の「てくてく」とは異質だったと思います。3日間快晴だった事が、大変幸運でありました。もしも雨ならば、30名の引率は、不可能だったと思います。また、今から考えると「えべっさん」(十日戎)+「中央公会堂&難波橋」(中之島)もコースに入れたかったと思っています。(田中 登)
●皆さん、今回の大阪企画いかがでしたか? 私自身は1日目は事務局業務に忙殺され、2日目は時間通りについていくのがやっと、3日目はあまりの面白さに茫然、しかも「えべっさん」「中央公会堂」「新世界」など夜のオプションまであり、きわめて中身の濃い3日間でした。参加者も、都市と住宅を考える会+teku-tekuを中心に、関西在住の面々を交えて42名と盛況で、とても楽しく過ごせました。小林さん、田中さん、田村さん、大変ありがとうございました! これからも、こうした研究会+まち歩き交流を続けましょう!(大竹 亮)
   [評価まとめ担当:梶川+田中+大竹]


★大阪の都市と産業再生に必要なこと(高鍋 剛)
・大阪再生に必要なこと、というまで大きなテーマには答えられませんが、船場地区を見聞きして、当地区の今後の戦略について4つ考えました。
・検討にあっては、特に小長谷先生が言われていた欠点、@船場がメジャーでない、A合意形成が得にくい、という2大課題に答えることを中心に考えています。
@土地・建物情報の収集・提供システムの構築
・空きビル、空き地などの情報を集約し、ユーザー・デベロッパーに提供するシステムが必要。
・確実にSOHOニーズはありそうなので、船場を戦略的にデジタルタウンにするならば地域的な情報管理・提供システムが有効と思う(より広域では詳細な情報集約・提供が機動的にできないと思うので、それは長期的課題とする)。
A船場タウンマップの作成
・デジタルタウンの街としての魅力の一つは、新旧の空間のギャップにある(例え外観は町家だが中は超ハイテクというような)。
・そこで、その性質をより強調する2種類のマップを作成する。
a)デジタルマップ
・Web上でリアルタイムに地域情報を検索できるシステム。文字情報に加え、GISを活用した則地的情報を掲載する。将来的には形態電話等の簡易端末でまち歩きできるような。
・@の土地・建物情報もここから検索できることがポイント。有能なWEB管理者が必要。
b)アナログマップ
・船場の歴史的、伝統的、地域的情報を収集できるマップ。紙製。
・地域コミュニティ、祭り、人物のありよう、名物、建築物など土着性の強い情報を掲載。
・毎月又は隔月発行が理想。大阪的ベタベタ感を十二分に出すこと。
・これら2つのマップを通して街の2面性、多面性、多様性、そして何より面白さをPRすることが、船場の「知名度」を挙げることにも貢献するはず。
Bデジタルボックスについての適切な建築家の登用
・アルファデジタルボックスは建築的にはトピックになりにくい。
・地域のシンボル的(待ち合わせの場所になることが理想)建築を1本立てる。その場合、外観は「デジタル社会」を象徴するハイテクなデザインであると同時に、SOHOの内部は、めちゃくちゃ伝統 的(和風)などにすると面白いのでは。ガラガラっと引き戸を開けると、着物を着た受付のおねえさん が、「いらっしゃ〜い!」と迎えてくれたり。要するに空間的には町家の再利用の逆バージョンを作 るという意味。
・この場合、建築家は安藤ではなく、関西からとすれば高松、若林など。「キリンプラザ大阪」程度の話題性は欲しいところ(高松伸は工業的(20世紀的)デザインではありますけど)。
・トピックをつくるというだけでなく、地元地権者にも、オーガニックビルや、T4Bなどの良質な建築はビジネス(儲け)につながるということを理解してもらうことも大事。
C多国籍タウンとする
・船場に限らないが、住宅を増やしていくことが大事。その際に、船場は「フリー」で「進取の気風があり」「知的で」「差別的でない」ということなどを売りにすることが戦略としては大事だと思う。
・具体的には、中国、九州・四国の若者が東京と大阪のどちらに進出しようかと考えたときに、仮に船場がこのような性格の街であること、既に知的ストックが集積していることを知れば、今後もどんどん流入してくる。
・また、外国人(特にインド人など)の優秀な若手技術者をどんどん受け入れることによって、技術的進歩はもとより、魅力的多国籍タウンとして盛り上がることは確実。
・さらにこれにより、欧米料理、アジア料理店・衣料品店などの立地などが進み、店舗としての多様性、魅力、競争が起きることにより、さらなる土地・建物利用が進む。多くの建築物が耐用年数をすぎていないとすれば、看板等のちょっとした規制のみで街並みイメージの維持は可能と思う。
・そして将来的に大阪出身者でない人が多数を占める時期がやってきたとき、「大阪人的わがまま」は既に通用しなくなる。つまり、この街がこれまでの取り組みで獲得してきた個性・特性に沿って合意 形成がなされるとすれば、従前のような合意形成に関する混沌が少なくなる、というのが私なりのき わめて楽観的推測です。
・ついでに言えば環境共生住宅もバンバンやってほしいですね。建築コストは高いけど、死ぬほど住みたい人が結構いるんですよね。ネクスト21(大ガス)も募集が多数でさばききれないそうですし。 つまり儲かるってことですね。
(長文の力作なので、こちらに掲載しました)



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