まちづくり企画12・13■秋田企画2003.3の記録


teku-tekuまちづくり企画12・13


テーマ●まちづくり企画「秋田のまちの原風景を探して1/六郷+秋田、2/新屋+湯沢」

期 日●平成15年3月15日(土)〜16日(日)
コース●第1日=1/六郷+秋田(3月15日(土)12:00〜18:00)
    (1)六郷のまち歩き+レクチュア(六郷町役場企画課長小原氏)、(2)秋田市中心市街地のまち歩き+交流会
    第2日=2/新屋+湯沢(3月16日(日)8:15〜16:30)
    (1)秋田市新屋のまち歩き、(2)湯沢のまち歩き
   (それぞれのまち歩きのコースは以下の評価項目をご覧ください)
参加者●11名
    安藤 文、石橋理奈、井手幸人、梅田正代、大竹 亮(16日のみ)、梶川義実、河原佳明、千川 明、中西 浩、原 久子、呉祐一郎(コーディネーター)


【参加者による評価】


第1日 六郷+秋田市中心市街地
1 六郷のまちづくりのこれからを考える
(1)六郷のまち全体
●この規模の町ですべて井戸で上水を供給していることが驚異的。水を守るノウハウも数多く蓄積されているはず。「巨大、人工、大量消費型」の都市でなく、「小さい、美しい型」町作りが期待できる。あまり観光に期待するのは疑問。
●まちなかにある湧水やその周辺にある木立などの身近な自然、見て飲んで楽しい伝統文化の酒蔵、それ以外の店にも残る伝統的な町家の建物、寺も加えてこれらが集まり「いいなあ」と思わせるまちの広がりは、住む人にも訪れる人にも安らぎを与えてくれると思います。この良さを生かして元気なまちを作って欲しい。
●できるところからがんばっている、という意気込みが気持ちよかった。まだ地図や案内が少ないので、いまどこにいるのかすぐにわからない点がちょっとマイナス。きっと地元の人では気づきにくい良いものが、もっともっとあると思うなぁ。
●よく頑張っている。方向が明快なのが何より良い。皆さんが良く話し合っている為だと思いますが。
●年30万の観光客が7千人のこの町に来ると聞いてびっくり、今後のタウンマネージメント大いに期待!
●隠れた豊かな街だと思う。ただし、歩きやすい道路整備が必要。
●鉄道駅から離れたために、羽州街道の宿場町としての面影が残っていて良かった。
●思ったより人通りがあった。


(2)中心商店街のまちなみ
●古い酒蔵や民家が残っている。地元の人達にとってはもっと整備して集客をしたいであろうが、埼玉県の川越のようにあまり観光地化するのもどうかとは思う。
●現状では感じにくいが、秋田では貴重な「普通の」伝統的なまちなみを伝えられる要素を残している。
●どのような方向に今後整備するかによって良くも悪くもなる。建築的にレベルの高い伝建地区も無意味なノボリ、お土産屋さんの看板で雰囲気が破壊されてしまう。住民が何を望むかを突き詰めるべき。
●歴史を覆い隠す看板をはずせばもっと魅力的になる。
●街並みになる要素はあると思うが、いまのところは良さが見えない。
●う〜ん、記憶を呼び起こしても「商店街」という商店が連なっていた感がうすい・・・。後で地図を見たら結構、店舗があるんだけど、記憶にないのは休日でしまっていたのか?それとも何も買わなかったからか?


(3)まち歩き拠点施設その1「湧太郎」(蔵だったホール、お土産販売、水のミュージアム、レストランなど)
●元々酒蔵であったので、大きさ、デザイン等街並にフィットしたとてもヒューマンな施設。歩くものにとっての座れるイスやテーブル等があるともっといいなあと思いました。
●六郷に町外の人を呼び込むきっかけとなる施設としては良い。今後、県内の人に加えて県外の人にもファンになってもらえるようなお土産やおいしい食べもの、飲み物が欲しい。この時期に店に客が多くびっくり。
●蔵を取り込んだ造りが面白い。
●東北地方は車社会で近郷近在の人達はほとんど車で来ることから、駐車場や土産物店を備えた拠点施設を整備することは集客を図るために必要。この施設の中には昔の蔵を残しており、地元の方が考案された良いアイデアであると思う。
●持っている資源を有効に活用している。町民も日常的に集まる施設になるとよい。
●この施設が今後どれくらい使われるか、活用されるかが課題。
●観光拠点というより、地域拠点として結構充実していると思いました。地元でのちょっと会議や会食に利用するには、ちょうど良い大きさですね。でも、関東湾岸方面から来た人には「マグロは三崎から直送」は言わないほうが・・・・(だって三崎の方が近いもん(^_^;))
●外部に対し見せる客間としての要素としては良いと思う。
●ターゲットが地域の人と地域以外の観光目的の人と2方向で施設が曖昧になっているような気がします。


(4)寺町通り
●お寺は元来人が集まるところ、お墓が置かれる空間ではない。賑わい、人が溜まれる場がほしい。
●地味または裏?の感がありましたが、雪の中に佇む門やお堂、お墓などが、しっとりとした風情をかもし出して、なかなかでした。きっと花や緑が萌えるころには、もっと生き生きした印象に変わるんでしょうね。
●雰囲気は良いものを持っている。散策を楽しんでもらえるよう、鐘を朝夕に一斉に鳴らす以外に1時間ごとに順番に鳴らすとか、寺ごとの特徴や、境内の建物、木、故事など自慢できるポイントなどを案内しては。
●寺通りを感じさせる雰囲気がもう少しあるといい。
●積雪のため通りの両側に生垣や塀がなく、殺風景な感じがする。今後、道路を石畳にしたり水路を整備する計画があると聞いたが、その際には道路部分だけでなく両側の寺社地や民地の景観形成も考えた方が良い。
●水の見えるとおり(水路整備)など今後に多いに期待します。
●地域の資源として、これから活用出来るかもしれない。
●裏通りなんでやはり寂しい感じ。


(5)湧水群とその周辺環境(御台所清水、ニテコ清水)
●周りの木立や草むらなどと一体となった自然の中に光る水面が美しく、それをまた周りの住民がきれいに手入れをしていて、人と自然がうまくつきあっているところが素晴らしいと感じる。
●今のままで、地元の人が水をとても大切にしていることが伝わります。うらやましいくらいです。まちが観光化されても、ここはこのままでいて欲しい。
●湧水をそのまま飲めるのは、住んでいる人達が湧水を守るために努力していると思う。
●清水間のコースをもう少し楽しくなるよう地域の人にも協力してもらうと良いと思う。
●昔からの風情が残りあまり手をかけないほうが良い。
●現代の我が国に存在することが驚異。整備開発より保全を
●貴重な財産だ。この環境を維持しあまり看板等を作らないほうがいい。
●旧サイダー工場は何とも言えない面白い建物。
●グルジアの映画で見たようななんともいえない建築要素の混合が面白い(障子と洋風手すりが混在した外観はなかなか乙だと思う。)建物に川が通っているのもここの土地の要素をよくあらわしていてよい。建物と土地のつながりがハッキリしていていい。(編集者注:旧サイダー工場のことです)
●旧サイダー工場やニテコの井戸は目を引くものでした。
●旧サイダー工場も建物的におもしろいので、整備し施設として利用されたらよいと思う。
●次回、ゆっくり回りたい。


(6)拠点施設「湧子ちゃん」(湧水、地元産品利用の豆腐、アイス、サイダー、ドーナツ等製造販売)
●こここそ出来ることからの見本みたいなところ。周囲にもう少し人の集まるものができて、もっと賑わうと良いですね。おからドーナツは揚げたてでおいしかったし、販売のお母さんの笑顔も気持ちよかったです。
●まだ事業を始めて9ヶ月であるが(編集者注:実際はまだ1ヶ月です)、道の駅の物産品販売所に比べても品揃えが少ないので、集客効果が限られる。ニテコソーダや、おからドーナツ、豆腐などが、客を呼べる産品になるので、取り組むなら中途半端にせずに徹底的に取り組むべき。
●売り場のスペースが広すぎて、がらんとしてかえってわびしく感じるため 売り場を集約させ空いたスペースにイスやテーブルを置き、、お豆腐やドーナツなど座って食べられる場があるとよい。その場に今後のイベントのポスターを貼るなど食べながら情報をインプットでき、来た人とのつながりが強化できる。買ったまま去ってしまわれるのは残念 少しでも滞在時間を延ばす工夫を。
●来訪者の心を打つような、品物への追求や販売方法(近所のお母さん方が一所懸命作る姿が見えた方がいいのでは?)などはまだこれからに期待をします。建物が何の変哲もないのが少々残念。
●水が流れる空間も素晴らしいし、商品に製造者の名前が入っているのはブランド感があっていい。
●湧子ちゃんはもっとビジネスをしっかりやったほうがよい。
●漬け物が美味しかった
●まだまだ面白くなりそう。
●地域の人がいろいろとやってくるのがいい。


(7)まち歩きマップ
●丁寧なつくりでいい。作り手の街に対しての愛着がきちんと伝わってきます。
●とても素晴らしい、無料で配るにはもったいない。
●歩くことを良く考えた工夫がしてあってとても見やすい。絵やコメントも温かみがあって、六郷のよさを引き立てています。観光する人には、絶対持っていただきたいものですね(う〜ん、そうすればよかった)。
●イラストがうまくとても魅力的。
●出来映えは実際のまちなみ以上?で傑出している。ただし、これを持ってまち歩きをしようとすると通りの配置が切れぎれで分かりにくいのでは。
●これを持って歩きたくなる地図。
●質の高さは評価。
●全体的に同じ色調の絵図になっている。まちを歩く人が便利な施設(トイレ、休憩所、駐車場、バス停留所等)はもっと強調して表示してもよいのではないか。
●改訂版を出さなくて済むように、お店が廃業せず頑張ってほしい。


(8)TMO「六郷まちづくり株式会社」の活動(拠点施設の運営、特産品の物品販売等)
●説明の中で、「無理はしないで身の丈にあった開発をする」と、「取り組みはすべて民意を反映させている」という点に感心しました。これってやろうと思っても一番難しい所なのに、きっちりおさえているから、胸を張って紹介できるものができているんだなぁ〜と感心しました。このまま続くことを期待しております。
●町がうまくTMOといった仕組みを活用している素晴らしい事例だと思います。
●活動内容に議論を重ね、地域を一体にさせながら実際にまちづくり(おこし)に取り組むTMOは珍しく、経営は厳しいそうだが何とか頑張っていって欲しい。将来は商業活動のみでなく、湧水群保全の活動や裏の住宅地の環境の向上など生活に密着した分野を含めまちをどうすべきかという議論や、住民全体の活動や意識を高めることを通じてすべての町民の生活を楽しく豊かにする活動につなげられないか。
●おからドーナツと豆腐は、始めたばかりで中途半端な感じがする。下北半島の首の部分にある青森県横浜町の国道279号線沿いに、民間経営の「涌水亭」という店があり、5月の菜の花の時期は、おからドーナツや豆腐を買うのに1時間並ばなければならないぐらい繁盛しているので、参考にされてはどうか。
●「人件費のかせげる運営」と言う方針は、無責任な三セクが多い中、良い方針だと思う。
●株を発行して実施されたのは現実的でとてもよい方法。
●サイダーの中のサッカリンは余分。
●正直なところ人の会社を査定は出来ません。頑張っているところで良いと思います。周りがついてくる原動力になると思います。


(9)六郷のまちで魅力的なもの:●(挙げた人数、一人3点まで) とコメント:★
●湧水、清水(6人)
 ★これをまちの皆が大事にしているって感じると、誰でも六郷が好きになると思います。
 ★これが現在あるのは偶然ではなくここに住む人の叡知があるから。今後どう活用するか楽しみ。
 ★祠等大切にされる要素がまだまだ沢山あるから
 ★奥羽山脈からの伏流水が至る所で湧き出す。
●酒蔵、酒(3人)
 ★水の美味しいところは酒も美味しい。
 ★お酒の試飲ができればなお楽しかった。
●ニテコサイダー(2人)
 ★これからは「地サイダー」ブームが起こる。旧工場の製品も飲みたかった。
 ★市販品のラムネやソーダとも違う、独特の味。
●人、子供達(2人)
 ★子供達はすれ違うと「こんにちは」と挨拶してくれ気持ちいい返事がくる。とても心が「ほっ」とした。 
●蔵(1人) ★ディティール蔵が多く工夫が多く面白い。
●旧サイダー工場(1人) ★水路の上にエッシャーの絵のような階段と障子により構成された不思議な空間。
●ユウちゃん(編集者注:まちのキャラクター)(1人) ★思った以上に目に付きました。なぜここに?ここから興味が深まります。気になるので、どこかに説明があるともっとうれしい。
●町企画課長(小原氏)(1人) ★まちづくりの主役は人であることを実証。
●秋田らしさを残す町家(1人) ★これだけまとまって残っているのは今となっては貴重なものです。
●広い道路(1人) ★道路も家々も広くて、六郷は豊かでゆったり落ち着いたまちなんだと感じました。通りから見えるどっしりとした家々がとてもよく見えて、目の保養になりました。
●建物と道幅の程良い関係(1人) ★道路が広げられておらず二階建てのまちなみに合っている。しかし最近建て替えられた建物は前面に駐車スペースを設け大分奥に引かれたものが目立ち、店が道路沿いに並ぶまちなみの連続性をこわす恐れがある。まちなみへの意識が高まっている今こそルールを考えるべきでは。
●観光情報センター(1人) ★一休みでき、湧水が飲めるし、景観的にもフィットした六郷ならではの施設。
 コップを貸してくれた方の対応も心地よかった。
●遠さ、規模(1人)


(10)六郷では、今後伝統的な町家が並ぶ景観を再生したり、案内板の設置、路面の高質化、水路(側溝)の整備など、まちなみを整備し、まち歩きをする人を増やそうとしていますが、魅力を高める(磨く)ためには、どのような方向へ取り組みを進めればいいと、あなたは思いますか?(複数回答あり)
★ハード:難しいですが、あまりつくりすぎないことが重要では。わざとらしくなると、せっかく歴史と自然を求めてきた湧水散策者の気持ちが萎えてしまいます。つまり近年の工業生産でつくられた「わざとらしい」ものを取るか、隠せばそれだけで魅力は高まると思います。
★ソフト:東京から何度も行けないが、あの環境のいい町でできた食べ物を入手したい方々、更にはリピータ方策として、六郷町ファンクラブ等をつくっては。例えば、四万十ドラマという高知県の3つの村によるファンクラブから年3000円で送られてくる新聞は、地元の農家、職人の方々などのものづくりの工程が紹介され(その他年に1、2回地元の産物が同封)、行って会ってお話してみたくなる魅力的な構成です。
★地域の景観、デザインに対しセンスがあり六郷のまちづくりに熱心に取り組んでもらえる建築、土木、造園技術者やデザイナーなどの考えをうまく取り込んで、町、町民が自らまちなみの魅力を磨いて欲しい。
★外の人より、住民の町作りが肝要。主人公は誰か。だれが町を守るのか。
★町民が街並みの修景に協力しやすくするための助成制度を設ける。
★安易な観光化は必要ないと思います。でも、案内表示や休憩ポイント、駐車場など、外部から人を呼び込むための最低限の整備は必要。観光客も地元の人も、笑顔でいられるような整備を進めて欲しいです。
★大部分の車で来る人に、駐車場に停めてから街中を歩いてもらうために、歩きやすい周回コースをつくる。
★六郷のデザインロゴの入ったコップを販売しそれをもって水を飲み歩いてもらう(ドイツでやってます)。
★ペットボトルとロゴ入りペットボトルストラップの発売(ズーラシアでやっています)。
★歩行者の交通事故を防ぐために、通過交通を排除する。
★街中に休憩場所(それが個人の店や酒蔵等の施設でも構わない)を多く設置する。
★涌水地はあくまで点なので、水量が確保できるのであれば、街中に線としての水路をめぐらせる。
★通りのの街路樹 街路樹が少なく感じました 落葉樹の街路樹で街の景観に変化と陰影を。
★今回は最も来訪者の少ない時期だったので何とも言えないが、今の方向でよいと思う。しかし、キャパシティをどう考えるか。町の人の生活との折り合いが難しいかもしれない。

2 秋田市中心市街地の今後を考える-------------------------------------------------------------
(1)秋田市中心市街地全体の印象
●都会的な賑わいや魅力的なスペースがいくつか存在するが、全体としての活力をどう保つかが課題。
●20年ぶりに行ったが、きれいになっていてびっくりした
●地方都市でありながら民間の建築投資が盛ん。病院は移転したが公共施設でも街中にあるものが多く見うけられた。旭川沿いについてはもう少し工夫し、木を多く植えたり水辺に下りて散策できるようにすべき。
●あまりにもさびしい都心だと思う。
●車が多くて、駅周辺と川反通り周辺でしか人と会わなかったような気がする・・・・。
●なんか大きいけど悲しげ。
●まとまりがないような感じがしました。まち歩きをしながらショッピングできるような感じがしない。
●とにかく空き地や平面の駐車場、空店舗が多くまちなみの魅力がなく、30万都市の中心部とは思えない。


(2)駅から西口(表側)再開発地区や大屋根(高いアーケード)に続く空間
●歩きやすくて明るい。
●駅からの歩行空間が連続していて歩きやすかった。
●秋田新幹線の終点にふさわしい駅舎、駅ビル、再開発ビルなどが連なり、都会的な賑わいを創っている。
●買い物には良いと思う。ただその流れが外まで広がっていくのかは微妙。
●駅前の変化にびっくりしました。駅を降りての大きな広がり感を感じた。
●あの時間であの人出ということは、秋田の人はどこへ行ったのだろう。駅前広場を渡る高架橋は駅舎のデザインを壊しているように思う。
●西口ができて便利になったとは思いますが、アーケードの位置が高すぎてどこか寒々として。
●ひとつひとつの施設は立派だが、まちなみとしてのつながりがなく、外を歩いていて面白みがない


(3)市民市場の買物空間(建替え中)
●秋田市内で一番好きな場所。建て替えで以前の雑然とした感じはうすらいだが、活気があって見ているだけでも楽しくなる。食堂が無くなっていたのは残念。
●勢いはありそう。ちなみに身欠きにしんは美味かった。
●品目ごとに路地が形成されていて、とてもわかりやすかったです。しかし、さすがに野菜は高かった。
●スーパーに満足していない市民も多いはずで、今後完成するオープンスペースでイベントなど魅力ある企画を打ち出し、多くの市民を呼び込んで欲しい。外側のデザインが閉鎖的で市場の楽しさが感じられない。
●建物より売られている食材に、人に魅力がある。市場はそもそもそういうものでよいのだと思う。市場に入る時のエントランスの心理的開放感と楽しさがないのが残念。
●不毛な大規模系列店にない魅力がある。この商業空間を継続的調整する機能に期待。
●昔の雰囲気が残っていた。釧路の和商市場のように観光施設にならないようにしたい。
●新しいだけあり整然として清潔感が有った。
●外からは市場とわかりにくい。中の空間はどこにでもある市場という感じである。


(4)仲通り(今後の中心部の歩行者動線の軸として考えられている通り)のまちなみ
●まだ整備がされていないが、高級ブテイック等も既に出店しているようで、将来は魅力的な歩行空間になるのではないか。病院の跡地は市民の憩える公園にした方がよい。
●駅から中心部へ歩行者優先のモールが続き快適に歩くことができる。沿道の巨大な空地に賑わいがほしい。
●コミュニティ道路の部分は良いのですが、それ以降はビルの裏側を見ているようで寂しい。将来はホ
テルまで人並みを引っ張ってくる予定なのだろうか。
●市構想の歩行者動線の軸とするには沿道の空地の有効利用、まちなみの形成など相当な努力と工夫が必要。


(5)千秋公園(久保田城址)
●素晴らしいオープンスペース。花が咲くときれいなんでしょうね。
●やはりお城は良い。簡単には真似できない、まちの貴重な財産です。桜の季節に行きたかったです。
●城山の部分だけでなく外堀から内側を公園として一体と捉え、もっと施設の少ない芝生や木々の多い憩いの場として整備できれば素晴らしい。
●桜や新緑の季節に来てみたい。
●新しい視点を入れれば魅力的な空間に激変可能。
●ごく普通の城跡。道路工事前は堀と石垣が良い雰囲気だったが。
●堀が生きていない気がします。
●以前は歩道が整備されおしゃれな通りといったイメージだったのですが、なぜか店舗に活気がなく、人通りが少ない感じがした。歯抜け空間が気になる。


(6)通町商店街(旧羽州街道で近年街路拡幅した)のまちなみ
●道路が拡幅されとても広々とした感じ、店舗もいろいろと工夫されていて魅力的。
●良い感じである。人が集まるイベントを定期的に行うと認知度が高まる。
●商店街が一丸となって振興に取り組んでいる。建物のデザインは不ぞろい。
●公園側の突き当たりの景観が重要でなんとかしたい(歩いている時に真正面で視覚的情報量が多いため)。
●広い歩道、整った街並みは評価できるが、少々散漫な印象。
●がんばってるな〜とは思うものの、車の交通量が多く、両側歩道なので、商店街という印象はありません。地元の利用者も車で来るからこれでいいのかな。それとも観光化を狙っているのでしょうか。
●中心市街地内としては頑張っている商店が多いだけに、この通りを自動車交通の幹線としてここまで拡幅することは望ましくなかったのではないか。
●道幅が広すぎる感じがした。


(7)その他のものを含め、秋田市中心市街地で魅力的なもの(になるもの)とコメント
●川反飲屋街(5人) ★おいしい料理とお酒のある店が増えていくことが期待できる。
 ★ここが元気でないと、街もおしまい。
 ★夜の街に繰り出す市民の活力
 ★やはり秋田に出張!のお父さんのお食事処として、秋田で一番活気を感じました。
●市民市場(2人) ★秋田の食生活を垣間見ることが出来る
 ★秋田といえばこの施設を思い出す。
●千秋公園、公園と近辺の城下町の骨格(2人)
 ★ここからの眺めは最高(ここより高そうなマンションができていました)
●興味深い人々、人(2人) ★秋田でお会いした方々は、みなさんとてもお話が上手くて、秋田の色々なお話をしていただきました。一番の収穫です。ありがとうございました。
●サン・パティオ、あくら(2人) ★路地空間、周辺の住宅等の協調整備は素晴らしい。
 ★3棟が協調設計されて広場を囲み、親密な空間となっている。あくらは路地の奥のビアケラーだが、蔵の活用、路地の修景、集合住宅の活用など、都市の隠れた空間を演出している。
●アトリオン(1人) ★土産を買うのにはちょうどよい。
●駅から仲通りへの空間(1人)
 ★まだ整備途中だが歩いてショッピングできる空間になっていくと思う。昼の車の乗り入れはやめるべき。
●食べ物が美味しい(1人) ★水の良い所は食べ物が美味しいというのを、はじめて実感しました。
●駅東(1人) ★まだ工事中なので何とも言えないが、中心市街地への集客効果を発揮すると思われる。
●旭川(1人) ★歴史上意義のある川の親水空間としての整備


(8)秋田市中心市街地では深刻な空洞化が進んでいますが、活性化を図るにはどのようにしたら(何から始めれば)良いと、あなたは思いますか?
●単なる商業活性化策では、郊外の大規模店舗に対抗できない。中心市街地の持つ歴史や伝統、芸術文化などを活かしつつ、多様な機能が複合・融合して新しいライフスタイルを生み出すことが鍵。都会の隠れ家をちりばめる。居住人口を増やすことも大切。
●ミニ東京を追い続けるのは無意味。戸建て住宅の雪降ろしが大変といって、超高層住居に入居するのは無意味。秋田には秋田の街、住居が必要。物まねでは乗りきれない。
●学校、病院など人が集まる公共施設を集中は位置すること。
●公共施設はできる限り中心市街地にとどめる。
●中心市街地に広くて安く住める住宅の供給を行なう。(決して今の分譲マンションが良いとは思わないが。)
●お堀や川などの水、その脇に並ぶ並木を見ながら美味しい食事ができるレストランやバー、若者のファッションに敏感な個店が並ぶ小路など、スーパーなどにはない都市の魅力をひとつづつ作っていく。
●市場などをコアにして車から降りて仲通等を歩く回遊性をもった商店街の連鎖空間の整備が必要では。
●街が漠と広がって散漫。どこがコアかメリハリが弱い。川反にいく道路が広すぎ地下道や歩道橋で渡るなど分断が問題。渋谷のスクランブル交差点のように車より人を優先すれば、広がりと賑わいができるのでは。
●人が歩くところを増やす。
●勢いが無い点が難しい。まちが必要としている物がどんどんなくなっているのは街としていかがか。噂に聞く計画はもう一つぴんと来ない。意外と都会派も居るようなのでその点を刺激するのも良いかとは思う。
●大都市圏からのUターンも期待できず人口のパイは増えないので、郊外の開発を抑制する(市街化調整区域での大規模開発はもっての他、青森市ではこの4月から調整区域での大規模開発の基準を強化する予定)。



第2日 秋田市新屋+湯沢
3 新屋のまちの魅力を考える-------------------------------------------------------------------
(1)新屋のまちの全体的な印象
●雄物川を歩いて渡る新屋へのアプローチは素晴らしい。新しい住宅地に歴史的な空間が封じこまれている。
●偶然の重なりか、歴史的な立地としての雄物川の水運、街道の宿駅、湧水と、酒造り、防砂林植林という人々の営み、大正昭和以降の米備蓄、近代治水、工業団地開発、そして近年のこれら遺産を生かした新たな環境整備などを訪ね歩ける、秋田の歴史の縮図のような経歴を持つ面白いまちだ。と思うのは私だけなのか。
●造り酒屋の数の多さに驚いた。
●酒蔵がこんなに多いとは思わなかった。
●雄物川放水路の南側の集落だけの印象であるが、旧集落に古い家が多く残る中で、その回りには秋田市の郊外として新しい住宅が貼りついてきている。
●魅力的な資源はそこここに点在するが、その多くはまだ原石で、磨かれたり表現されるに至っていない。
●ぽつん、ぽつんと目に留まるものがありました。緑の多い時期に、カメラ片手に歩いたら、きっともっとおもしろいと思います。しかし、飛び出し注意の足のマークが玄関、勝手口、駐車場、横断歩道などなど至る所にあって、少々気持ち悪かったのは私だけ?(そこまでしなければいけなかったのか・・・・)
●もう一つ。


(2)新屋の古いまちなみ(酒蔵などが並ぶ通り)
●酒をつくることが出来ていることはいい。それをまちの建物があらわしているのもいい。
●酒蔵の集積はすごい。休日の酒蔵ツアーに対応してほしい。
●店先でコーヒーと並んで大吟醸が飲める?コーナーを持つ酒蔵など見つけ、ちょっとその気になれば多くの人を楽しませてくれる魅力が埋もれています。
●結構、外観だけでも魅惑的な店舗があったので、寄ってみたかったです。蔵や煙突が独特の風情を出していました。ある酒屋の看板は亀の甲羅でできていてびっくり。お金持ちだったのでしょうか?
●通過交通が少なく、閑静な町という印象。
●全体に活気が乏しいが、酒蔵カフェなど魅力的な箇所もある
●酒蔵銀座とか 酒蔵とおり名づけてはいかが。


(3)旧国立新屋(米備蓄)倉庫+市立図書館
●昔の倉庫の活用がうまい。地元の文化遺産を再生した公共建築物で、これからの公共施設整備のあり方の大きな示唆を与えている。
●雄大な倉庫がそのまま学校の施設に使われ、そして市民にもオープンになっている。身近にあってほしい施設である。図書館も明るく開放感がありとても身近な施設といった感じであった。
●個人的には、中途半端な施設が、設置者の管理都合だけで寄せ集められることがほとんどの複合施設は好きでないが、これは、規制概念を打ち砕く凄い複合施設。図書館、工房、美術短大、舗道。何とも魅力的な空間が出現している。魅力的な空間が連続していることもさらに効果を高めている。歴史の贈物。
●倉庫と図書館の新旧デザインの対比が面白かったです。倉庫は中も重厚で素晴らしかった。とくに光の具合が良かったです。倉庫の利用は広い場所が必要な美術短大だからこそ有意義に利用されるのでしょう。倉庫間の木戸が、一番印象に残りました。また、図書館の和室空間は目がうろこ、とても使いやすそうでした。
●近代化遺産(産業遺産)をうまく再生し活用している。図書館や短大の一部にしている点も面白い。
●かつての繁栄が偲ばれる蔵だ。利用の仕方もよく工夫している。街の人がもっと集まると良いが早かったせいか人がまばらだった。
●なんともすばらしいわくわくする空間。内部の設計も繊細さがでていてとてもうまい。
●地域の資源を市民が使えるようにしていることがよい。
●秋田市内で県外から来た建築関係の人に見せて、倉庫の歴史も含め
てまずは満足してもらえる数少ない建築ですが、秋田では意外と知られていない(認識されていない)かも。


(4)その他のものを含め、新屋のまちで魅力的なもの(になるもの)とコメント
●旧国立新屋倉庫+公立美術短大(5人) ★市民活動の拠点のほか、短大をデザイン産業の拠点にしたい
 ★地元の文化遺産を生かしながら、新屋のまちの魅力度を上げる原動力になる可能性が高い。
 ★活用の仕方が素晴らしい。
 ★もっとイベントなどに活用したらどうか。
●酒蔵、酒蔵の集積(3人) ★隠れた財産としてあまり観光地化しないほうが望ましい。
 ★この地区の特徴か、大きな屋根の軒下を見ると酒という字を発見。
●旧工場排水路の緑道(3人) ★花の季節はみごとだと思う。見てみたかった。
 ★桜の咲く時期はきれいでしょうね。
 ★倉庫同様、ここの歴史も案内して欲しい
●倉庫から駅までの旧線路跡(1人) ★これからどのように美しくなるかが楽しみ。
●栗田神社のお稲荷様(1人)
 ★スレンダーなおキツネ様がかっこいい。また、雪国だからかお社の木戸を開けると、戸にちゃんとお賽銭投げ用の穴が開いている。脇には掃除道具もある。大切にされている、そんな神様でした。
●酒蔵カフェ(1人) ★日本酒の酒蔵で珈琲とケーキもいい。
●住宅街(1人) ★新しい住宅についても、落ち着いた住宅街を維持できるしくみを作ることで魅力が増す。
●雄物川沿いの緑と風力発電機(1人) 
 ★橋からみた景色は、とても美しいと思いました。近所に住んでいたら、多分頻繁に見にいくなぁ。


(5)新屋のまちの魅力を高めるには、どのようにしたら良いと、あなたなら思いますか?
●趣と落ち着きを持つ良好な住環境を形成しており、これを市民に気がついてもらいつつ保全する。あわせて歩いて見える部分だけではなかなか知り得ない歴史を持つまちなので、市内観光の一環として市民のボランティアガイドに案内してもらえると見直す人が増えて、地域の人達にもプラスに働くのでは。
●旧国立新屋倉庫群を徹底的に活用すること。中央のギャラリー部分をもっと有効活用したい。ここに人が集まれば、その波及効果が酒蔵の街並みにも及んでくる。
●ここの目玉はやはり、旧国立新屋倉庫なので、この場所と酒蔵が集積する歴史的な空間を有機的に結ぶ。
●ももさだアトリエを中心に、巨大施設でなく分散型の美術館、工房群を街のなかにちりばめたらどうでしょう。秋田型のソーホーも面白そうです。
●訪れる人の数を魅力のバロメータにしない。
●建築協定や地区計画を活用して景観を維持していく。
●美術工芸短大と地元がまちづくりについて協力しあっていく。
●街の南北を流れる水路については再整備を進める。
●木を植えて並木道を延ばしていく。
●松林は保存する。
●今のままでよいと思うが。
●まず、知らなければ行かない、かなりマニアックなところだと思います。どこも観光地とは思わないので、このままで良いのでは・・・。でも、おいしいお酒は、雑誌宣伝やネット利用などで最近流行のお取り寄せができると良いですね。現地に買いに行かなくても購入できる時代になったので、上手く利用して欲しいです。
●なんだか住宅街となりつつある様なのでそれでもいいのかもしれないと少し思う。


4 湯沢のまちの魅力を考える--------------------------------------------------------------------------------------------
(1)湯沢のまちの全体的な印象
●羽州街道に沿った歴史ある中心市街地が鉄道駅の近くに続くコンパクトで機能的な街であり、酒蔵などの伝統産業、街並み整備などに力が入っていて好感が持てる。
●明るくて活気がある
●まさに街道筋のまちという印象。
●同じ規模の地方都市にしては頑張っている。
●駅前のイメージだけで町全体が評価できないことが良く分かった。これまでの街造りが実現してのは驚き。
●微妙な線だが町が生きている。地域商店としても頑張ろうと言う感じがある。
●コンパクトにまとまった活気のある中心商店街(もっと閑散としたイメージを持っていたので驚いた)。
●秋田の都市の中心商店街としては頑張っている方だが、今後は大規模病院の移転や駅裏側の区画整理事業などが進み、中心市街地のまちづくりの政策がないと衰退に歯止めがかからない心配も。


(2)大町商店街(街路拡幅にあわせネオロマネスク風デザインに統一した通り)のまちなみ
●歩きやすい歩道と親しみある建物、個性的な商店が続き、楽しい商店街になっている(昼食の佐藤養助商店の稲庭うどんは最高!)。
●きれいでショーウィンドーも見やすく小看板も統一してあって、観光向け商店街の代表選手。ここまで揃えるまでにはご苦労もあったことでしょう。SONYを無理に縦書きにしていた所、ここを評価したい。
●個人的にはネオロマネスクというスタイルは好みではないが、街を変貌させ統一させるキーワードとしては効果的で、地域の意志を統一するために現実的だったのかも。今後の整備の仕方で本物になることは可能。
●地域の人達をターゲットに明るく来訪しやすい商店街を目指した点やそのまとまりには敬服する。
●歩行空間を広く取るために一階部分をセットバックしたお店は大抵、景観上は不恰好であるが、うまくデザインしてあるものが多かった。
●デザインと言うよりも様式と言うものは世の中に認知されやすい為手法としてやる考え方はあると思う。後はどんな風に?と言うところだと思う。
●建物のデザインはいまいちといった感じであるが、明るくてすがすがしい感じの通りであった。
●町歩き愛好家には有卦がよいだろうが、積雪期は歩けないのではないか。


(3)酒蔵(福小町)の建物内部の空間
●久しぶりに仕込み中の酒蔵を見ることができよかった
●小さな空間や筧の水音など、センスの良さが光る。生きている木造空間の力強さを感じた。富豪の接客空間、居住空間の凄さも是非拝見したい。丁寧な説明、応対で空間の素晴らしさは倍増。
●入り口から入った途端に、建物に染み付いたお酒の香りが広がりました。長年良い酒を造っているんだな〜と、匂いだけで感じる。建物も先人の知恵が生きていてさすがと思いましたが、蔵の皆さんのお話から、とてもお酒を大事にしていることを感じ、こちらの印象が強いです。
●建物内部の空間の素晴らしさもさることながら、来街者にとっては秋田の人と話をしたりふれあったりする機会を持ち、その人柄の良さを知ることができることの重要さを改めて認識できました。
●表側の建物を新しくされたのが残念。秋田の最古参の酒蔵であるだけに、表側もその風情を残してもらいたかった。内部は酒の歴史館のようで抜群!
●湯沢の伝統を感じさせる重厚な建物と、酒造りの進取の気性がすばらしい。
●仕込み中の酒蔵に入れてもらえたのは良かった。
●昔からの蔵を活用した酒づくりを見学できたり、試飲もできて大変良かった。
●現在も使って酒を造っていることがいい。


(4)旧武家屋敷のまちなみ
●骨組みの凄さは実感。京都の石塀小路のような観光空間でなく魅力的居住環境として魅力を感じた。見せ物小屋的施設は不要。
●黒壁をもう少し設ける等して連続した屋敷群のイメージできるといい。
●山裾の高台の住宅地から、雪景色の街を見下ろすのが快い。
●板塀や門、立派な庭木が伝える趣はあるが、建物が面影を残していないのが残念。
●他と比べて狭い通りに狭い敷地でも、表の構えや植木が結構立派な家が多く、さすがお武士様と感心。斜面のため見晴らしは良かったけど、地元の方は雪深い時、坂道をどのように歩いているのでしょうか?
●武家屋敷があまり残っていなかったが、閑静なまちなみという印象を受けた。
●言われないとわからない。


(5)湯沢大堰(水路)の周辺の空間
●市民には農業用水や流雪溝としてしか認識されていないようだが、水田開拓の歴史伝承と豊かなまちの空間となる貴重な資源であることに気付き環境整備をしてもらえれば、周辺の空間の雰囲気は断然変わるはず。
●裏のイメージが強かったので、地元の人はあまり利用していないのではないか。存在が当たり前なのかもしれません。しかし、雪解けのせいなのかものすごく流れが速かった。外部のものとしては、なぜ水路が二列に分かれているのかなど、ちょっとした説明が欲しいところです。
●水量豊富な流れがまちなかを貫いて、自然に支えられた人間の営みを常に教えられる。
●どのように今後整備するか。保全するかが鍵。
●かつての風景画みたいです。
●水際の気持ちのいい散策路であった。でも冬は使えないんでしょうね。
●空間としては良くない。再整備が必要。


(6)両関酒造の建物群(国登録有形文化財)
●スゴイの一言
●これだけの巨大建築を造りだした富を持ちえた酒造業の凄さに感激。巨大建築のボリュームと庇垂木の木割り細かさ、技巧的すぎる等アンバランスが妙に気になった。
●立派!第二工場でも十分立派!(苦しくて具体的には見れなかった)(編集者注:時間がおして全員に見ていただけず、申し訳ありませんでした。)
●やはり昔の大きな酒屋はちがうものだと思いました。
●勇壮な感じ、さすが!
●本当によく維持管理して残してくれている。
●一企業の建物ではあるが、湯沢のまちに人を引きつける中心的な施設であり、まちを通過して周辺の温泉に向かう人達をなんとかまちに立ち寄らせるきっかけにもっと活用すべき。
●さすがにすばらしい建物。しかし、周囲から孤立した感じがするのは残念。


(7)ジークブルガー通りのまちなみ(ドイツ風デザインの商店街)
●看板は先行して整備していましたが、外観整備はまだ部分的なのでもうすこし。しかし、観光客としては「なぜドイツ?」と、なると思う。商店街のソフト面で、徹底的にドイツをしているのでしょうか。
●親しみやすく、統一感もあり、なかなか面白いのでは。
●おもしろい発想であるが、集客に結びつくかは不明。
●張りぼて感があるが、まちづくり意欲はひしひしと感じられる通り。
●商店街の人達の団結は素晴らしいが、商店のデザインはあまりに表層的ではないか。
●へーと言う感じ
●理解はできるが・・・。
●様式はありだが取ってつけると言うことがチョッと見えてしまって残念。


(8)その他のものを含め、湯沢のまちで魅力的なもの(になるもの)をご記入ください
●酒蔵、酒(5人) ★試飲のできる所がもっと増えると魅力がさらに増すのではないか。
 ★酒どころをPRしたい。回遊ルートも作りたい。
 ★酒を造るという行為が成り立っていて蔵があり町があるということがいい。
 ★醸造の歴史博物館でありまちの貴重な財産。
●犬っこ(2人) ★十分かわいいアイコンになると思う。お饅頭や携帯ストラップなんかあれば、お土産に買ってしまうな。犬っこの像も、掃除が行き届いて花も飾ってあり、大切にされていました。水場や休憩場所もあって、ちょっとした憩いの場になっているのが良い。
 ★犬と遊べる施設があると面白い
●ネオロマネスク通り(2人) ★どの店舗もまちづくり頑張るぞといった意気込みを感じた。
 ★道路と街並み整備はできたので、これから個々の商店が頑張ってどれだけ魅力を増すか。
●ジークブルガー通り(1人) ★地元住民のための商店街は、無理して伝統的街並みにしなくてもいい好例。
●佐藤養助稲庭うどん店(1人) ★この地の有名店だけあり客が多い。見た目も素敵で美味しかった!
●駅からまっすぐの商店街(1人) ★普通で地味でしたが、結構おいしそうな買い食い品やお土産物がありました。もっと人がいて賑わえば、こちらの商店街の方がぶらぶらするのは楽しいんじゃないかな。
●大堰(1人) ★雑排水は下水道で処理して、用水路として景観を再生した方がよいのでは。
●秋田杉(1人) ★屋敷林等の整備で、まちの景観の中に杉の木をうまく取り入れていくのも良いのでは。

(9)湯沢のまちの魅力を高めるには、どのようにしたら良いと、あなたなら思いますか?
★魅力を高める方法については住民(商店街)の方々がよく知っている。次ぎになにを仕掛けるか楽しみ。また行ってみたいまちである。
★酒蔵を使用したコンサートなどイベント。
★地元の人はあまりお茶を外で飲まないのでしょうか、喫茶店が少ないように感じましたが。お茶を飲んだりケーキの食べられるお店があるとよいのでは。
★街並み整備はほぼ終わり、今後個々の商店が魅力をアピールすることと中心街に居住人口を増やすこと。
★次にアメリカンアベニューやチャイナタウンを造るのでなく、湯沢のオリジナルデザインや景観を考える。
★酒と犬と温泉を全面に出してPRすると良いと思う。新しい施設を建設する必要はなく、今、使っていない施設に人を配置すればよい。市民も楽しめる機能を整備したい。
★今の街造りがどのような機構でされているか、非常に興味がある。地元の方々がどのように参加しているかも是非知りたい。長野県の奈良井が通過交通、車両を制御して魅力的な街並み空間を確保できたが、湯沢においても幹線の通過車両をどのように制御するかが課題になるのではないか。あの道路が住民に開放されたらそこはもうお祭り市場。
★地域の人達を集めるには魅力あるサービスとイベントなどの提供など、他県の人を集めるには点在する酒蔵をまち歩きの拠点にした酒文化を楽しめるツアーの企画など、いろいろアイデアはありそうです。
★表面上の観光整備は、もう十分だと思います。今後はインフラやソフトの充実こそが、必要だと考えます。
★現在はそれぞれに商店街をやって競い合っているようなのでそれはそれでも良いと思う。ただ交わった交差点とか合間はなんかゆるい内容があるといいと思う。


【評価集計結果】

まち 対象  評価  内訳
六郷 まち全体の印象 4.56 AAAAAAABB
  中心商店街のまちなみ 3.00 ABBBBBBBC
  まち歩き拠点施設1「湧太郎」 3.89 AAAABBBBB
  寺町通りの雰囲気 2.11 BBBBBCCCC
  湧水群とその周辺環境 4.11 AAAAAABBC
  まち歩き拠点施設2「湧子ちゃん」 3.22 AAABBBBCC
  まち歩きマップ 4.11 AAAAABBBB
  TMOの活動 3.67 AAAABBBBC
秋田 中心市街地全体の印象 2.60 ABBBBBBCCC
  駅前(表口)の再開発等による空間 2.80 AABBBBBCCC
  市民市場の買物空間 3.22 AABBBBBBD
  仲通り(今後の歩行者動線軸)のまちなみ 2.00 BBBBBCCCCC
  千秋公園(城址公園) 3.89 AAAAABBBC
  通町商店街(旧街道で街路拡幅)のまちなみ 3.20 AABBBBBBBC
新屋 まち全体の印象 3.20 AABBBBBBBC
  古い街道筋のまちなみ 3.40 AABBBBBBBB
  旧国立新屋倉庫と市立図書館 5.00 「特A」AAAAAAAAA
湯沢 まち全体の印象 3.80 AAAABBBBBB
  大町商店街(ネオロマネスク通り) 3.80 AAAABBBBBB
  酒蔵(福小町)内部の空間 4.60 AAAAAAAABB
  旧武家屋敷のまちなみ 2.60 BBBBBBBBCC
  湯沢大堰周辺の空間 1.80 BBBBCCCCDD
  両関酒造の建物群(国登録有形文化財) 4.11 AAAAABBBB
  ジークブルガー通り(ドイツ風デザイン) 2.11 BBBBBCCCC 

  [注]A(非常によい):5点、B(良い):3点、C(普通):1点、D(悪い):1点とし、単純平均。
全員がすべての項目を評価していないので、評価数が項目により異なります。


■「秋田」のまち全体を通して感じたこと(他の地域と比べて魅力的な点、そうでない点など)------------------
★やはり、東京からある程度離れていることが弱点であった時代は終わったと思います。新しい時代にどのような街(都市的機能)と住居を組み合わせるかの答えはこれから探さなくてはならないと思います。秋田の魅力的な人(そのような人を生み出す風土)に期待いたしたく存じます。
★秋田は豊かでゆったりしている。食も美味。また、雪国なのにまち中に結構色味がある。次は文化をテーマにまた来たいと思う。でも、ゆったり気風のためか、宣伝が下手だと思う。観光しかり、商業しかり。ずっと秋田のアンテナショップが、他の店舗と比べてイマイチなのか不思議に思っていましたが、なんとなく理由がわかった気がする・・・・。
★ある種の品格が感じられる。酒蔵に象徴されるように、昔ながらの街並みや建物、生活様式を尊重する気風が伝わってくるし、それが美しさと結びついている(前回の角館、横手を含めた印象)。
★手作りの産業としていろんなものが消えていく中で酒というものは頑張って認知され、残っているように思う。有難いことです。それと連動して蔵が残り町が残っていると思われます。水は大事な文化だと思いました。何故か海を感じなかったのが残念。
★秋田市の中心市街地の統一感のないまちづくりに比べ、今回、回った各地区で実施されているまちづくりは、まち全体を見据えて如何に活性化させようかといったアイデアがビンビンと感じられた。
★昔から米がとれて豊かな所だったという印象。
★全体的に地下水が豊富。
★古い街並みが現在も残っている所が多い。
★今回訪問した街の駅前が、どこもさびしかった。


■今回の企画全体(2日間)についての意見、感想など------------------------------------------------------------------
★好天に恵まれ、素晴らしい町歩きができた。
★見て楽しむだけでなく、評価用紙の記入で、なぜ楽しかったか、素晴らしかったかを考えさせるtekutekuの厳しさを実感。ももさだの複合施設(編集者注:旧国立新屋倉庫等)のすばらしさは、丸ノ内カフェと同じくらいの衝撃を受けました。ここに運営ソフトが確立されれば全国的にもすばらしい場所になる予感。やはり秋田は豊かでした。素晴らしい自然。美味しい酒。暖かな住居があれば・・・。帰去来 采菊東籬下。悠然見南山。です。この企画を立てられた呉様、丁寧な御案内いただいた地元の皆様に深く御礼申し上げます。
★充実した2日間でした。秋田の名産、水と酒を名産とする、六郷、新屋、湯沢に行け、秋田の魅力の神髄を堪能できました。これも呉さんの緻密な計画と今回幸運にも入手できたフリーパスのおかげです。
★都合により2日目だけ参加しましたが、それでもとても充実した企画でした。呉さんの美しいホームページに漂う気品の源泉にふれることができ遠路かけつけた甲斐がありました。ありがとうございました。
★六郷町がコンサルなどにまかせず自分達の手でいろいろな試みをなさっていることは素晴らしいことと思いました。呉さんのホームページがなんとも美しく、呉さんの秋田への思いが感じられました。そのような思いのある方が赴任されていることは秋田にとって何より強い味方ではないでしょうか。
★それぞれの訪問先の時間は短かったが、充実していた。特に、歩いたコースが計算し尽くされていることに呉さんの企画意図が感じられた。土崎の和尚さんのお話もよかった。
★秋田を公共交通機関で回る今回の企画は大都市圏と比べ計画が大変だったと思うが、時間に無駄なくスムーズで、お酒を飲んだり地元の料理も味わえたりして、大変充実した内容だった。おまけに、JR東日本パスで交通費は安かった。この2日間はもちろん、出発前から秋田県の呉課長には大変お世話になりました。
★案内がなければ行けない秋田を堪能しました。また来たいと感じる旅でした。みごとなタイムスケジュールをたてて下さった呉さんに感謝します。お疲れ様でした。
★丁寧な造りでありがたいと、水って大事だと思いました。まだまだ生かす要素はあると思えます。


【コーディネーター(呉)からのコメント】-------------------------------------------------------------------------------
★天候に恵まれて、冬の秋田のまち歩きとしては良い条件でした。緑や水に乏しい時期のため皆さんの印象が心配でしたが、思った以上に良い点、良くなる点を指摘していただき嬉しく思っています。
★行程は自分の歩くペースを基準に計画を立ててしまったので全体にかなりハードスケジュールで、参加者の皆様にはかなりご負担であったことと思いますが、何とぞご容赦ください。それにもかかわらず、短時間でそれぞれのまちのポイントを突くteku-teku参加者の皆様の目の鋭さには、当日のまち歩き、この評価の集計を通じて改めて感服いたしました。
★まちづくりでは、やはりそのまちや建物の歴史、文化をくみ取り、その場所ならではのものを大切にしていくことが第一歩だと考えていますが、正直言って秋田のまちではそれらがあまり大切にされていないと感じており、残念というか個人的にはかなり危機感を持っています。そのため、今回の企画のタイトルも「原風景を探して」として、参加者の皆さんと改めて一緒に探してみたいと考えた次第です。
★しかし、今回皆さんからの評価を読むと、これまで見ていながらあまり評価していなかった点や、最初の印象を忘れかけていた点などに気付いたことも多く、私も大変勉強になりました。これを地域の人達にも伝え、秋田のそれぞれの地域でのまちづくりの方向を考えていく参考にさせていただきます。
★六郷に対しては、個々の箇所の評価よりもまち全体の印象の評価がとても高い点が特徴でした。これは現在のまちは特定の施設や場所が目を引くといくより、まちなみ全体の雰囲気、環境が心地よい、または今後そうなる期待が持てるということでしょう。個々の施設や最大の特徴である湧水に対してはあまり手をかけすぎることへ心配する意見も目立ちました。TMO、市民の活発な議論を通じて六郷らしい、「小さな、美しい」まちを目指して欲しいですね。また住んでいる人達もそう実感できる活動も必要ではないでしょうか。
★秋田市中心部に対しては、やはり空洞化による活気のなさを指摘する声が大きくありました。しかし、個々の箇所では、千秋公園、市民市場、川反などに対する評価は高いものがあり、これらの良さを分析し、もっと引き出し積み重ねることが、都市空間の魅力を増し賑わいを呼び戻す糸口になるのではないでしょうか。
★秋田市新屋のまちは、一見「普通の」住宅地でわざわざ訪れる人はほとんどいないと思いますが、過去に秋田らしい様々な歴史に関わってきたまちなので、私が案内しつつ歩いてみました。酒蔵の密度の高さとともに、特に全員がA評価をつけた旧国立新屋(米備蓄)倉庫は、市図書館、公立美術短大という新しい施設との組み合わせで地域の、いや秋田の歴史ある優れた建築物が今も市民に愛され美しい姿を留めている点に高く共鳴していただきました。
★湯沢では、酒蔵への高い評価は予想通りで、建物の外観や内部空間の素晴らしさ、また見学できた酒蔵でのちょうど発酵途上で泡が弾ける音が聞こえる仕込み中の酒の様子や匂いなどのまさに現場体験、さらに職人さんの実直で丁寧な人柄が表れる説明などで、酒蔵、蔵人を含む酒造りの文化に触れることができました。更に、私は実はあまり支持されないと思っていたネオロマネスク風デザインに新装なった中心商店街の一角に対してもその努力にはかなりの評価が得られ、このパワーを如何に魅力あるソフト、サービスにつなげられるかが問われています。
★今回訪れた秋田のまち全体を通じて感じていただいた点について、水、米、酒、食物(料理)、人に高い評価が得られたのは、私も同感するところです。人については昼、夜それぞれ何人かの秋田の人ともお話ができ、ちゃんとそのゆったりさ(=のんびりさ)も見抜かれていたとともに心暖かさにも気付いていただいたと思っております。ところでこれらはほとんどソフトの分野ですね。この優れたソフトや自然環境を生かしたまちづくりを考えていくことが秋田には必要です。これについてはのんびりしていられません。
★最後に、企画全体についてはコーディネーターに対し有り難いコメントを多くいただきました。若干短縮させていただき掲載しました。こちらこそ皆様に改めて御礼申し上げ、以上コメントとさせていただきます。



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