まちづくり企画18■さいたま企画2003.10の記録


teku-tekuまちづくり企画18


◆2003年都心回帰に対する業務核都市さいたま市の今後を探る
    −2003年問題と都市再生を歩き、考える(その3)−


●開催日時:2003年10月11日(土) 10時30分〜17時頃
●午前の部:土呂駅<集合>〜見沼田んぼ西縁〜土呂農住区画整理区域内〜大宮盆栽村(風致地区)+盆栽四季の家<説明>〜もみじ通り+かえで通り〜市立漫画会館〜大宮公園駅<移動>
(オプション:大宮公園〜氷川神社〜氷川参道)
●午後の部:ソニックシティ<集合>〜大宮駅西口再開発(鐘塚地区+第3地区)〜大栄橋〜大宮駅東口再開発中止地区〜大宮区役所<説明>〜氷川神社参道〜旧中山道〜片倉工業ハイブリットモール事業地〜さいたま新都心駅〜けやきひろば〜さいたま新都心8番館<説明>〜新都心合同庁舎〜ラフレさいたま+ブリランテ武蔵野〜日本信号跡地マンション開発地〜公団建替団地アーバンハイツ与野〜与野駅西口区画整理(寿町地区+旭町地区再開発)〜与野駅<解散>
●参加者数:26名(午前16名、午後22名)+子供5名
*青木伊知郎、*青木理恵、#井澤壽美子、*井手幸人、#海老塚良吉、*#大木教子、*#大竹 亮、大野智宏、#大場明夫、*小野寺仁、*鎌原史英、#洪 正徳、*#小林正樹、#佐々木龍郎、*千川 明、*恒川磯雄、#戸辺文博、*樋口澄江、*藤本律子、#保倉俊一、*#村松紀明、*#山岡 靖、*脇野真澄
●コーディネイター:*#古里 実+土屋愛自+佐々木康友


  (#都市と住宅を考える会会員、*teku-teku参加経験者)


[参加者の意見]


1■見沼田んぼ(見沼代用水+保全農地)
●ごく一部を見ただけだが、市街地の近くに広い農地が連担していてすばらしい。環境・防災の両面で、引き続き徹底して開発規制・保全を図るべき。
●都市に残る貴重な大規模農地。見渡す限りの田畑はぜひ残すべき。
●水田が少ないことや公共施設が入り込んでいるのは残念だが、ほぼ農地として残っていることの価値は大きい。見沼ガイドマップのふき出し説明を読んでいると、全部まわってみたくなる。
●水田を想像していたが、田畑が続く光景は新鮮だった。芋堀をする親子、スコップを持って犬の散歩をする人、その向こうに電車が通り、さらに向こうにさいたま新都心の高層ビル群。
●緑道を歩きながら、東武野田線が田畑の向こうに過ぎる風景はのどかで良かった。台地の緑が残っていたら完璧。(望みすぎかもしれないが)
●今後、緑の管理がなされればA。
●大切に育ててほしい。
●市街地のすぐ近くに広大な市街化調整区域を指定する決断に拍手。戦前、東京でも緑地地域を指定し開発が抑制されたが、戦後に解除されてしまった。ロンドンで緑地地域として開発が抑制されていることを考えると、日本の都市計画行政が長期的視点に欠けていると感じる。農家を説得して住宅を建設させないことは大変だと思うが、見沼田んぼに合うようなビューポイントが欲しい。耕作放棄地が不法投棄地になっているのは残念。市民農園もあるそうなので、耕作放棄地は市民農園にできないだろうか。
●都市的圧力の中の保全を評価。見沼代用水があるだけに、名前通り、畑から田圃にしたい。
●大宮直近にこれだけの生産緑地が残っているのにびっくり。清々しい空気に安らぎを感じた。ただ、風景は畑より田んぼの方がしっくりくる。
●旧浦和市内は比較的よく保全されているが、旧大宮市内は公共施設が建ちすぎ。田んぼというのにほとんど畑なのも残念。
●畑だった・・。せめてすべて同じ作物を作ったら美しい景色なのだろうが・・。


2■大宮盆栽村(住宅地+盆栽四季の家)
●盆栽園(店?)はそれぞれ特徴があり、見ていて飽きない。大きな木がある道路や家のたたずまいも魅力的で、住宅地として最高の環境。
●住宅地の環境としては落ち着いている。市の休憩場所も気が利いた施設。盆栽にも見とれてしまった。駅前には大宮銘菓盆栽最中もあった。
●環境抜群の住宅地で、コミュニティ道路も爽快。門を開放して庭で盆栽を見せているのが粋。
●盆栽という高級な芸術品に合った十分な道幅と、敷地単位でのゆったりとした雰囲気が良かった。
●今回一番の収穫。全体の佇まいもさることながら、和風ボンネルフの趣の区画道路がなんとも楽しい。
●ゆったりとした時間の流れが感じられてとても良かった。
●1000F余りの大規模宅地が分割されず良く保存されている。
●大正時代の質の高い住宅地開発が保全されている。盆栽とともに、まちの魅力をアピールできる仕掛けが欲しい。
●盆栽町はかねてから大変興味深く、訪れてみたいと思っていた。とはいえ、「盆栽」には関心がなかったはずだが、気ままに見ているうちに、つい「ミニ盆栽」を購入してしまった(高さは10cm程ですが、立派な五葉松です)。そんな気にさせるところに、町の魅力があるのでは、と思う。
●関東大震災後に移転したときに作った掟は、田園調布の建築協定を思い起こす。田園調布は渋沢栄一が住宅地を分譲するにあたっての協定であるのに対して、盆栽村は皆で作り上げたことにより大きな価値がある。一低、風致地区、建築協定と三重の規制がなされているが、地区計画に移行できないのだろうか。道路の植栽は管理を含めていい空間になっていると思う。特に敷地よりの植栽は誰が管理しているのだろうか。通りの名称が通るだけでわかるような道になるといいのだが。
●当初のまちづくり4原則が維持されていればAか。建物、外構等に魅力が少ない。
●この環境をもっとさいたま市の売りにしたらよい。


3■市立漫画会館
●漫画会館の内容が良く、周辺の環境が落ち着いていた。市立の博物館であるという点には少し驚いた。
●スケールを自在に組み合わせる北沢楽天の画面構成に感心。
●漫画を文化として良く保存している。NPO化すべき。
●小さいながら、日本における大人のための漫画の歩みを知る貴重な施設。
●大人も楽しめる。「漫画博物館」としないのがいい。盆栽村の雰囲気と合うファサードとして欲しかった。奥の庭が建物と一体となっていないのが残念。
●博物館然としている。もっと町にとけ込むようにできないだろうか。
●北沢楽天の展示等の内容は良いが、施設が盆栽村を活かしていない。
●駆け足で回って1階を見ただけだが、漫画を読める(手に取れる)コーナーがあると良いと思った。
●館員の方の想いが伝わり、展示物や出版本の質も高い。ただ、ビジターにとっては展示方法の工夫や華が欲しい。


4■大宮駅西口地区(全体)
●ソニックシティ(隣の再開発も含めて)までが繁華街で、そこから先はすぱっと切ったように普通の街になるところがわかりやすい。この先、商業も業務も大した床需要は見込めないから、とびとびにマンションが建つくらいが当面の動きか。周辺の基盤未整備地区は、いかにも地方都市という雰囲気で、日常さして不便も感じないからあれでいい。
●以前のソニックシティだけでなく、街全体が賑わいを持つようになった。
●ソニックシティなど特色ある複合施設が賑わいを創っている。
●発展する大宮を象徴する都市的景観。さらに個性が欲しい。
●地上レベルを歩いていないのでよくわからないが、新宿西口みたいな雰囲気(印象として)。
●にぎやか。
●以前来たときはソニックシティが非常に印象的だったが、周辺の建物が建ち並んでみると街の個性が消えてしまったような感じがした。
●駅前再開発としては一般並みになった。大宮としての特長の無さが気になる。どこも同じと言えばそれまでだが。
●できるところは再開発がされた、一般的状況にある。
●現在進行中の再開発が経済的に難しそうだと聞いて、ああやっぱりここもか、と思った。ソニックビルの展望室や下の広場は良いが。駐輪駐車問題は、市民のモラルの問題でもある。
●区画整理ができた所とそうでない所の差をどう埋めうるかが課題。
●再開発と同時に同レベルで再開発周辺の整備計画を考えないと、このような状況は回避できない。
●区画整理の未施行地区は市の先行買収で都心の虫食い地のよう。ここが低容積なので大規模再開発が進んでいる割には道路が狭くとも圧迫感は少ない。
●高いビルの足下で、開発から取り残された空間があることに驚いた。これらの空間が上手に活用されて、街に厚みが出るともっと楽しい。
●人は多いが、街の魅力がよくわからない。


5■大宮駅西口歩行者デッキ                              
●デッキとしては、まあまあ。ビルとの繋ぎが良くない所や、遠回りになってしまう所もあるが。
●駅や都市の大きさからしてあの程度の整備は最低限必要。もう少し広くてもよいかも。
●決して美しくないけど、無いときっと不便。ならばいっそ動く歩道にすればよいかも。
●評判が悪いそうだが、パッと見た感じは、明るく活気もあり、楽しそうな造りに見えた。
●(ソニックシティの上から見る限りでは)柏駅前よりは1階の開放感がある。
●とにかくソニックシティまでつながっているだけでも良しとしよう。つぎはぎで、スロープになっている部分(そごうへの取り付け部分)があること、駅側からみると(地理不案内の人間には)どこまで、どのようにつながっているのかが理解しにくいことが欠点だが、ないよりまし、か。
●駅とソニックシティとの連絡にやや難。バリアフリーにも配慮を。
●「バリアフリーの観点が無い」「大型店は幸せになっているが、路面店への波及効果が無い」等の批判あり。ソニックシティまで歩けるのは良いと思う、が賛否両論あり。
●朝のラッシュ時など、デッキの上り下りがどんな状態か。街の案内板(ビルと歩廊が示されたような地図)がもう少しあるといい。
●ソニックシティへ向かう案内がわからず、すぐ地上へ下りてしまった。
●駅前からの動線としては、どこに降りるのか少しわかりにくい。
●機能優先で、都市景観や街の雰囲気を犠牲にしている。


6■大宮駅東口地区(全体)                              
●西口と対照的にとてもヒューマニックな空間で構成され、街に迷い込んでみたい衝動にかられた。
●再開発されてない庶民的雰囲気の商店街。路地と小さな店が入り組んで吉祥寺のようになれば面白い。
●再開発が進んでない街区は、建物が老朽化するなど課題はあるものの、それなりに活況を呈している。
●役所の周辺は古いながらも落ち着きがある。商店街は歩道が狭くて歩きにくいが、楽しい。
●路地風の狭い通りの雑多な雰囲気が、面白かった。
●飲みに行くなら西口より東口。この雑然とした雰囲気が大宮らしい。
●活気ある、ちょっと混み合った路地などが魅力的だが、駐輪自転車が通行の邪魔をして残念。アーケードのある道がもっと増えたらうれしい。
●現在のゴチャゴチャとした店舗空間を、再開発後も実現してほしい。
●今後のまちづくりの可能性を秘めた都市再生プランに期待する。
●通りの内側の昔ながらの商店街に郷愁を感じる。大規模共同化の再開発は西口にまかせて、個別修復で地べたに店舗を集積させた方が、西口と差別化して賑わうのではないか。
●雑然としているが、歩行空間としても人間的で猥雑な感じが楽しい。都市の駅裏的なこういう部分は必要。建物系(ハード)で整備するのでなく、通り抜け自動車交通の排除で、歩行空間中心の商店街として、採算性に配慮してソフトで整備すべきではないか。
●中止した事業の部分も含め、先を見通して、話し合いながら進めていくという姿勢が良い。経済的な影響を良く考えて進めていく必要があると思う。
●防災上、美観上も問題。しかし、通りのまちを活かす可能性はある。
●賑わいがあるが、今後の整備課題も多そう。
●こちらはもう歴然たる田舎・地方都市の顔そのもの。歩道は狭いし、デパートは古びているし。自転車・バイクは散乱している。高島屋を含めた駅広整備計画が動くかどうかは、この地域が今後とも資本投入の価値あり、とみなされるかどうかにかかっていると思う。難しいところだなあ。
●まだ何も整備が進んでいないという可能性にA。ただし、瞬時にD化する危険も含んでいる。


7■氷川神社参道                                     
●天を突くようなケヤキ並木が、はるか彼方まで一直線に伸びている様は壮大な光景。都市内の貴重なグリーンベルト。
●規模、構造に圧倒される。ぜひ、歩行空間として整備して下さい。「入口」周辺があっさりしすぎている。
●街や建築がどう変わろうと、見沼田圃と並ぶ財産だと思う。
●都心の喧騒空間と隣り合わせ心落ち着く空間が大宮にあったとは、ビックリ!!
●長大な緑道は、貴重な街の資源で将来が楽しみ。
●長い参道の並木が分断されずに残っていることに感心。交通実験の話が興味深かった。
●これはもう文句なく地域の財産。途中まで整備されていた一方通行の部分が実にいい。ぜひ、全区間にわたって一方通行を実現して欲しいものです。途中で向きが逆になっても構わない。むしろ一方向にずっと抜けてしまうより、通過交通を排除できていいかもしれない。
●上から見ると長さと緑のボリュームで大宮の宝というのが実感できた。木々が弱っているのが気がかり。早く全線に歩道がついて樹木の根本を歩かなくてすむようになるのを祈る。
●車止めを設置した部分はうまくいっていたと思う。市民会館おおみやのあたりにつくられていた喫茶店は、参道に面していて、良い感じ。車止めが設置されていない両方通行の部分は排気ガスも多く歩くには不適。氷川神社周辺は広々とした敷地で、市民の健康・知能に必要な場になっているように見受けられ、すばらしいと思う。参道が長かったので、切れるまでの間に何か面白い仕掛けがあると良い。
●大きく4つに分けられる。氷川神社に近い部分は欅並木の間が歩行者自転車道、その外側が車道になっていて、好きな空間。大宮駅以南は欅並木の外が宅地となっているが、大宮駅に近い部分は道路の車線を分けて車道と歩行者自転車道に分けているのは工夫。新都心に近い部分はいただけない。
●さいたま一番の環境資源。しかし、活かしきっていない。
●軸線として大きな緑空間になっており、これからのまちづくりの貴重な資源。歩行者が歩きやすくなればベター。
●歩道になっている所は歩きやすくて良かった。出口がアリーナにあれほど近いとは知らなかった。歩行者・自転車専用の道としての発展は無理だろうか。
●一の鳥居から歩く人のことは考慮されていないのか。せめて正月だけでも車を止めて、一の鳥居から歩いて初詣することを勧めて欲しい。
●貴重な緑の回廊を守るため、さらに車乗入れの制限ができないものか。
●区と神社と住民の連携を模索してほしい。うまくいけば、まれに見る参道景観が現出するように思う。
●道に顔を出している建物が少なく単調。
●なぜ緑を大切にしないのか理解できない。氷川を縦糸に見立て、横糸の整備が今後待たれる。
●今度ぜひ初詣で行きたいと決めている。


8■さいたま新都心地区(全体)                            
●さいたま新都心駅から、けやきひろばに向かう広々としたデッキが気持ちいい。
●駅が明るくて、好感が持てた。
●ユニークな建物が並んでいるだけかと思っていたが、思いがけず細かいところに凝っていて楽しめた。
●駅から近く、飾り物でない「使える歩行者デッキ」がありがたい。建物がコンパクトにまとまっており、新都市特有の殺伐感が少ない。
●人がいないので寂しい感じがしたが、今後周辺の住宅が建ち並ぶと週末も賑やかになっていくだろう。建物間の歩道空間の連続性、デザイン等は良かった。
●大小ちりばめられたアートが気に入った(まち開きの時より増えている?)。既存の建物は数年たってなじんできているような気がする。
●もっとアートを設置するといい。郵政庁舎のデザインは切手シートのアート(パロディ)だといえば許される。
●官庁街はやや無機質。民間ビルや商業の賑わいの維持発展を望む。
●業務施設だけが肩肘を張っているように思う。建設資金は地元に還元され、建設職人は地元の人を使ったのだろうか。民間の元気のなさが、目に付いた。
●まちのにぎわいが作れないことが課題。基盤整備の水準は高い。
●今後の維持管理費用が気になる。
●同じような前提条件でありながら、とうとう何にもできなかった川崎の「新鶴見操車場跡地」と比較すると、とにかく出来ただけでも十分めでたい。全体の雰囲気もまあまあだが、郵政庁舎の下品なデザインがあたりの景観を台無しにしている(本当にひどいデザインだ。悪趣味)。
●技術的には何でも建てることができるという典型。とにかく、経済性(収支、今後の負担等)が非常に気になる。私の心身のスケールを超越しており、判断不能。商業施設は大宮に集中させた方がよいと思う(共倒れが心配)。
●ここだけ高層ビルがかたまっているようで、変な感じ。オブジェなど、細かいお楽しみがあるが、ビジネス向けか生活向けか、どういう方向なのか?
●景観がバラバラで、がっかり。
●20世紀型のまちづくりの典型。東側街区と西側街区の不調和が気になる。
●この駅のどこが新都心の駅にふさわしいのか理解できない。
●「ゆるやかな統一」というテーマから外れている某官庁のビルがやはり・・。


9■新都心けやきひろば                                   
●緑空間としてよくできていた。吹き抜け・地下の店舗など空間的に面白い。
●新都心全体の中での位置づけが明快である。
●歩行者デッキがつながる新都心の空中公園。デザインも上手い!
●再開発地区でのオアシス創造のため、意欲的な取り組みを評価。
●1Fの部分もうまくできている。
●あの雰囲気は好きです。維持管理のこともあろうが木のデッキにして欲しかった。
●けやきの樹が元気に繁って、良い感じになっている。吹き抜けも良い感じ。ただ、タクシーの乗降場所はなぜあんなに寂しい雰囲気なのだろうか。
●思ったよりもうっそうと茂っていて、いい感じ。ただ、建設中のNTTビルの圧迫感が今ひとつ(ガラスのファザードのようなので、竣工したら違うかもしれないが)。
●大規模な「緑の空間」を作った意欲は評価します。しかし、木はあっても土がないのは自然のコンセプトとしてどうなんでしょうか。
●コンセプトは良い。しかし、ケヤキがかわいそうな感じがする。デッキがグレーチングのせいか?
●やや鬱蒼としすぎた感じもする。
●2階レベルの植栽が大変だぞといわんばかりの地層の断面(エスカレーターから見た)に、一生懸命さがにじみでていた。落ち葉の季節は掃除がさぞかし大変だろう。
●木があって気持ちの良い空間。「できるまで」のパンフを読んで凄い技術と苦労を知ったが、かえって不自然なことをしている感じがした。
●最初の頃は樹木も貧弱だったけど、なかなか立派になった。しかし、その代わりに周囲が建築物でどんどん囲まれてしまい、広場というよりは坪庭のような雰囲気になってしまいそう。ひろばの階下の薄暗い商店群は、もう少し明るくできなかったものか。
●デッキの広場からもっと光が透過する計画だったはずでは? 下の広場が暗くなってしまっている。改善を望みたい。
●維持し続けるのは大変?
●ケヤキを間引かないと、ケヤキがかわいそう!
●このアイディアを実現するには、倍の広さが必要だった。
●サンクン広場のイベント準備で昔ながらの仮設テントに興ざめ。まちの顔でのイベントには借り手に注文を付けるくらいのセンスが欲しい。


10■さいたまスーパーアリーナ                             
●造形的な特徴があり、施設としてのシンボル性を持っている。ただ、運営上きびしい面があるようで、今後が心配。
●造形物としては面白い!
●中には入ったことがないし、建物もよく見ていないが、実はジョンレノン・ミュージアムだけは行ったことがあり、なかなか良かった。でも全体としては、ランニングコストの莫大な赤字が思いやられるような「ハコもの」の典型。
●巨大さや奇異な形態が目立ちすぎ。ジョンレノン・ミュージアムは出色。
●せっかく作ったのだから、もっと有効活用して欲しい。
●判断不能。とてもペイするとは思えない。ただし、駅に近いのはとても良い(埼玉スタジアムの立地が極めてばかげているのと比べて)。
●線路越しに見ているはずなのだが、印象に残っていない。夕焼け時の大宮ほこすぎ橋がすごく寂しかったことだけが記憶に残っている。
●氷川参道から出た所からの景観にはびっくりした。
●氷川参道の鳥居の外に見えたとき、巨大さに圧倒された。
●巨大空間に圧倒される。今後の維持管理は大丈夫だろうか。
●大規模集客施設にしては、敷地が狭苦しい。
●何もメッセージを発していない巨大な箱。
●中にも入って見たかった。
●今度は、ぜひ行ってみたい。でも外観はべつに・・・。


11■与野駅西口地区(全体)                              
●再開発を連続し、街路に面した店舗を並べて、賑わいを残している。
●再開発ビルの足元に設けられた店舗は魅力的。
●建物の統一感はさておき、きれいな駅前になりそう。古い建物(新都心からの通り道の幼稚園や住宅)もきれいだった。
●ようやくここまで事業が進んだことを評価したい。
●以前を知らないので何とも言えないが、駅近くに住宅を整備した点は評価する。
●整備中の駅前広場が、どんな風に仕上がるのか楽しみ。再開発ビル群のデザインは、まあいいことにしよう。これからもマンションが建ってくるのか、それとも当面は現状維持なのか、与野という街の首都圏の立地が問われている指標になると思う。
●再開発ビルの間がそこそこ空いていて、道路を挟んだ同士での建物デザイン統一や駅広モニュメント等、ミスマッチなのがなんかホッとした。
●きれいだがやや寒々しい。普段は活気があるのか? 駅前のパンとケーキの店のパンが美味しかった。
●アメリカ西部開拓時代の一場面を見ているよう。景観計画などを推し進めて、全体の雰囲気をまとめることができれば良かった。
●事業ごとにファザードの色が違うのは勿体ない。駅周辺全体を調和させるためのコーディネーター的存在が必要。
●バラバラな開発をゆるやかに行政で誘導するくらいか。
●道路を挟んで対になった建物の色が、計画毎に違うというのは奇妙な感じ。
●区画整理と再開発の苦労には敬意を表すが、デザインの調和が欲しい。
●奇抜なデザインなのに、なぜか個性が感じられなかった。
●昔の空間を知っているので、あまりに変わりすぎ。



[評価集計結果]

対 象
評価
内 訳
MD1801 見沼田んぼ
3.62
AAAAABBBBBBBC--------
MD1802 大宮盆栽村
4.43
AAAAAAAAAABBBB-------
MD1803 市立漫画会館
2.83
AAAABBBCCCCC---------
   
 
MD1804 大宮駅西口地区(全体)
2.05
ABBBBBBBBCCCCCCCCCD--
MD1805 大宮駅西口歩行者デッキ
2.14
ABBBBBBCCCCCCD-------
MD1806 大宮駅東口地区(全体) 
2.05
AABBBBBBCCCCCCCCCCD--
MD1807 氷川神社参道
3.90
AAAAAAAAABBBBBBBBBBB-
MD1808 さいたま新都心地区(全体)
2.50
AABBBBBBBBBBBCCCCCCD-
MD1809 新都心けやきひろば 
3.38
AAAAAAAAABBBBBBBCCCCC
MD1810 さいたまスーパーアリーナ
1.80
ABBBBCCCCCCCCCD------
MD1811 与野駅西口地区(全体)
2.29
AABBBBBBBCCCCCCDD----

  


▲さいたま市を歩いてみて、どう思いましたか?
●大宮周辺は初めてだが、新旧いろいろあって意外に面白い所だと思った。特に、見沼・盆栽村、大宮公園、氷川神社など、巨木が多いのが印象的で、武蔵野の面影が色濃く感じられた。
●大宮も与野も、駅近くに古い住宅や大きな木が残っていて、思ったよりのんびりした印象。
●武蔵野の面影を感じることのできる都市。
●大宮駅周辺の商業業務地区に見られる猥雑な賑わい、さいたま新都心に出現した人工空間の冷たい美しさ、見沼田圃や盆栽村に残る自然の恵みとうるおい、中央に鎮座する氷川神社の深い森と潔く真直ぐな参道・・・それぞれが独特の魅力に満ちあふれた活気ある大都市。
●大宮の駅周辺に、こんなに自然と、ちょっとレトロな商業空間、西口の商業ビル、未来的な業務空間・・・ありとあらゆるものがギューッと駅周辺に詰め込まれているな〜という感じがした。
●すさまじい商業集積に驚き、業務も、農村の緑も、歴史も残された興味深い街だった。
●久しぶりで、この10年の変わり様はすごい。
●大宮は歴史もあり、公的な施設もあり、東北・上越方面入口として、プライドを持ち、まちづくりを進めるべきだと感じた。駅前東口をまちの顔にしていくことは必要だと思うが、都市計画で規定をしていくことだけでなく、大宮らしさを追求していければよいと思う。
●初めて大宮駅の外に出たが、ソニックシティの31階から眺めた時、新都心までつながる参道と神社の緑に驚いた。単なる乗換利用だけにせず、氷川神社をひと巡りしてから新幹線に乗るというように、ちょっと楽しんでみたいと思った。駅東口から参道まで、緑がつながる広い歩行者空間があると、沿道でショッピングも楽しみながらひと回りできて、ワクワクする・・と思う。
●(「浦和」という街を知らないので一面的かもしれないが)もともと3市の市街地は、駅前繁華街を除けば、住宅地としてダラダラと連続していて(この辺の京浜東北線沿線はみな一緒だが)、新しい自治体ができた、という変化は感じられなかった。川崎との比較では、あちこちで区画整理や再開発が動いていて、それだけ活力があるのか、開発余地のある田舎なのか、どちらでもありそう。でも、街並みの景観としては、「参道」以外ニは感心する場所がなかった。
●大宮・与野の駅周辺整備が進んでいることを実感したが、浦和の方は分散的で、あまり進んでいないのでは。当面は、必要な都市整備課題に向けての取組みに対応している印象であった。
●鉄道でまちが分断されており、ビジターには川の町と同じで移動が不便な印象。それぞれの駅間は近いのでルートを知っている地元民には便利なのだろうが・・・。
●1日歩いて良質な建築にほとんど(というか全く)出会えなかったのは寂しい。緑の管理、建物の質等あらゆることが「中途半端」かつ「雑」な印象を受けた。
●開発途上。途中で終わってしまいそうで少々心配。山手線から北上するのが、何とも遠い気にさせられた。
●午前の部だけの参加だったため、見沼田圃と盆栽町のどかな田園風景が残る町を歩き、「さいたま新都心」に目を奪われがちな、一人歩きをする政令指定都市「さいたま市」を遠くに眺めた。


▲業務核都市さいたま市は、今後どのようなまちづくりを進めていくべきだと思いますか?
●市全体としてどのような戦略を描くか、これから重要な課題。首都圏の北玄関として他の大都市に対抗できる魅力を持つには、現状の分散的まちづくりに対し、今後は求心性が必要。拠点地区を中心に、業務系・商業系・住居系・環境系を複合的に取込み、賑わいと憩いのあるまちづくりが求められる。
●さいたま市は、合併の経緯もあるだろうが、都市機能、特に商業施設は大宮駅周辺に集中させて中心地機能を強化し、下手にあちこち商業施設や公共施設を分散させないことが必要だと思う。関連して、東西方向から大宮中心へ向かう公共交通(数〜十数キロ圏内)の整備が重要だと思う。
●大宮駅周辺の賑わい、さいたま新都心の諸機能、見沼田圃・盆栽村の自然、氷川参道の緑などを充分に活かしきって先が開ける。大宮駅東口の再開発中止は、行政にとっては勇断だろうが、21世紀のまちづくりは、ゴチャゴチャした街の魅力を残した駅前空間を求めている。全国のモデルとなる代替案に期待したい。
●業務機能の集積が進むほど、緑地空間や街の多様さが求められると思うので、東口の雑多な雰囲気の良いところが残ると良いと思う。
●もっとヒューマンな空間を作って、間を埋めていかないと、人間の居場所がつくれない。
●氷川参道、見沼田んぼ等、良質な資産に対して、都市・建築が積極的に関与し魅力的な関係を築くことを目指して欲しい。都市と田園の近接というテーマをきちんと追求して欲しい。
●氷川参道を抜けると、そこは新都心だった。という異質な空間を形成しているわけで、周辺に融和するより何か突き抜けていく理念を出していくべきではないか。業務都市ではあろうが、都市型住宅もあり、居住エリアとも連担した市街地形成が望まれるのではないか。
●週末に訪れたくなるまち、歩いて楽しいまち(氷川参道や盆栽村と業務空間との連携)になるといい。
●都心の周辺に美しい住宅街(集合住宅を含む)が広がる都市。
●今の状況では、業務床の需要を期待するのは難しい。業務拠点はできれば浦和・新都心・大宮の3つに整理して(武蔵浦和や北部拠点は別の方向を考えて)、性格の異なるまちが連担することがさいたまの魅力となるように、各地域の個性を生かしたまちづくりを進めて欲しい。
●人口が減るという事実の上に立って、これまでの再開発の手法がどれだけ有効なのか、新しい視点を開発しないといけないのか、検討する必要があると思う。
●もはや、行政が主導して民間の部分に入り込むのではなく、住民に情報は与えて彼らの主導で動いていくしかないように思う。
●川崎も同じだが、「業務核都市」という言葉はもう死語だと思っていた。今さらこんな辺鄙な所に大きなオフィスを構える企業もないだろうし、地域に必要な商業核を持った住宅都市として地道な整備が進んでいけばいいのではないか。
●JRや私鉄の駅が集まっているので、駅ごとに空間や業種・業態の集積がもっと個性化していくと面白い。見沼田んぼ、盆栽村、氷川参道といった自然・歴史系の資産と、駅前拠点をつなぐネットワークづくりができれば「さいたま市」らしさが出ると思う。(もう造られていて私が知らないだけなのかもしれませんが…)


▲今回の企画に対する意見、感想など
●業務核都市から政令市に飛躍しつつある「さいたま市」の現状を的確に感じとれたと思います。野趣に富んだ午前、対照的に人工空間の午後というコース設定、途中数回の休憩も絶妙で、疲れを忘れました。古里さん、土屋さん、佐々木さん、それから青木さんも、ありがとうございました。(R.Ota-)
●政令指定都市さいたま市の現状を理解できるとても良い企画だったと思います。子どものペースで省略してしまったところが多かったのですが、機会を改めてゆっくり見て回りたいと思います。また、機会があれば、ぜひ、浦和の街も歩いてみたいと思います。東・南・西・北・白(浦和)・發(武蔵または美園)・中が揃った8つの浦和駅に降りてみて違いを実感するというのは如何でしょうか。懇親会は浦和のウナギということで。(I.Aok-)
●さいたま新都心と東京の関係は、ラ・デファンスとパリのように美しい中心軸を共有する衛星都市であることをどこか期待させるものがありました。でも実際はそれぞれが単独に「がんばろう」としているのだと訪れてみて感じました。とするならば、さいたま市が東京のそばにあって東京を超えられるものは何かなあ、と考えさせられました。今回その答えはわかりませんでした。(R.Aok-)
●見沼田んぼから与野駅周辺まで駆け足でした。生産地、参道+市街地、再開発や区画整理の従前地と従後地の比較、新都心など、過去から近未来を通しで見聞きできた企画でした。豊富な資料や行き届いた当日案内など、コーディネーターや企画の方々に感謝いたします。(H.Ono-)
●大宮西口の開発中止の区域、旧大宮市役所裏から氷川参道、新都心から与野に抜けるコースなど、新鮮なコースが盛りだくさんでした。一応地元民なので、また、歩いてみたいと思います。ありがとうございました。(R.Fuj-)
●市のまちづくりに係わる立場からのお話を直接聞くことができ、そのご苦労が共感できました。特に大宮駅東口における20年来の都市計画の廃止とそれに代わる都市再生プランの提案は、大英断であったと思います。(S.Hok-)
●休憩場所の配慮が非常にすばらしかったです。助かりました。また、実際の担当者から生々しい話をきけてとても良かったです。新都心開発については、開発段階および現段階と、各行政機関・民間の役割分担(軋轢も含めて)について、もう少し説明いただいてもよかったかもしれません。そこまでは市の話が中心だったと思いますが、新都心は色々錯綜しているのでしょうね。(I.Tun-)
●丁寧なルートマップが、とてもわかりやすかったです。要所要所の休憩も、新旧それぞれの場所の魅力あり、ビデオありと有意義で、とても楽しく歩くことができました。ありがとうございました。  (F.Kam-)
●休憩所まで用意してくれて、楽をさせてもらいました。新都心は土曜だったせいか、普段の人の動きが分からず、正体を見極めることができませんでした。(S.Hig-)
●周到な準備をしていただき、街の状況が良くわかり感謝しています。(R.Ebi-)
●都市と田園の関係を1日で体感できた好企画。(T.Sas-)
●氷川参道を歩いて、大宮のイメージが全く変わってしまいました。(Y.Ide)
●午前の部に参加しなかったのが、ちょっぴり悔やまれます。しょうがない、いずれ自分で行ってみましょうか。(N.Mur-)
●1歳になったばかりの娘を連れての参加は断念していたが、午前の部だけでも、と思い、急遽参加しました。案の定、ベビーカー嫌いの娘は、コースの大半をダッコでした。とはいえ、田圃と盆栽町の町並みを歩くコースは、ダッコしながら荷物を持ち、ベビーカーを引いて歩くことも何とかなる、ヒューマンスケールのコースでした。また、思いのほか、盆栽町が気に入ってしまいました。購入した「ミニ盆栽」は再来年植え替え時期になりそうなので、また、訪れたいと思っています。今回はありがとうございました。(M.Wak-)



■コーディネイターより
●参加者の皆さんから、暖かい励ましや手厳しい指摘、ハッとさせられる感想をいただき、企画者冥利につきます。特に、今大きく舵をきろうとしている大宮駅東口地区のまちづくりについて、貴重なご意見をいただき、担当者として大変参考になりました。<古里>
●まちをじっくり歩くと、普段感じることのできない新しい発見があることに気づきました。「さいたまらしさ、さいたま市のウリ」とは何か?を今後も模索していきたいと思います。何もできませんでしたが、参加者の皆様、ご協力ありがとうございました。<土屋>
●さいたまを丸一日かけて歩くのは私にとっても初めての体験であり、盆栽村から大宮駅周辺、さいたま新都心へと至るエリアの全体のイメージをつかむ貴重な機会となりました。どうもありがとうございました。<佐々木>



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