自由研究■渋谷・品川・銀座・お台場企画2003.12の記録


teku-teku自由研究


TEKUTEKU自由研究/近未来の商業シーン4 −商業施設の都心回帰

● 日 時:平成15年12月14日(日) 11:00〜17:00
● コース:渋谷駅(集合)→渋谷地区(東急フォードショー・東横のれん街)→(埼京線・りんかい線)→品川シーサイド地区(イオン品川シーサイドSC)→(バス品93)→品川駅西口地区(WING高輪、エグゼクティブタワー)→(山手線)→銀座地区(都道府県アンテナショップ・三越地下食品売場)→(有楽町線・りんかい線)→お台場地区(ヴィーナスフォート・台場一丁目商店街・台場小香港)→解散
懇親会(台場小香港「香港市場」)
● 参加者:石橋理奈、井手幸人、大竹亮、小俣元美、梶川義美、鎌原史英、栗原徹、千川明、野口美幸、平井志都葉、古里実、溝辺正浩、山根純一、脇野真澄・陽子、谷貝等・葉月(コーディネーター)


[参加者の意見]

■ 渋谷地区(東急フードショー・東横のれん街)
● フードショ-の注目度が高いが、のれん街の方が今年の新規入店で随分洗練され、良くなっている。
● 歩いて移動するうちに、東横のれん街と東急フードショーの印象がごっちゃになってしまった。
● 全国的な老舗を集めた1Fのれん街と、地元商店を中心としたB1フードショーが組み合わさって効果を有している。
● 東急フードショーは、見せるデパチカというコンセプトは面白いが、もともと複雑な空間のため、かなり無理をしている。
● お届け物やおみやげを買うのに最適。家の近所に欲しい。
● 渋谷のイメージとはちょっと離れた惣菜店が目立つ施設だが、元来の渋谷のイメージはむしろこちらかも。
● のれん街の青山の花屋さんは青山出店当初から知っていますが、ここまで繁盛するとは思わなかった。やはり場所がいい。これからもがんばって欲しい。フードショーはなんか買う気がしない。当初あった鉄人のイートンコーナーは最近お茶漬け屋にかわったので、フード業界競争の激しさを感じました。
● 天井が低く狭い感じは否めないが地上のハチ公周辺の猥雑さとは無縁な空間でゆっくり買い物ができる。


■ 品川シーサイド地区(イオン品川シーサイドSC)
● 大規模開発である品川シーサイドフォレストの中心施設だが、デザイン、品揃えともに都心生活の提案に乏しい。
● 店舗面積が大きいことと24時間営業は魅力だが、これだけの大規模開発なのだから、もっと工夫の余地があったはず。
● 24時間のスーパーは巨大コンビニという感じ。24hを継続するにはもうひと工夫しないと、失敗に終わりそう。
● SCだけであれば同様のものが近所にたくさんあるのでう〜ん規模が小さい・・・と思ってしまう。でも天井が高いので開放感があって良いですね。
● 広い店舗なので、子供スペースがあるのはありがたい。24時間営業だが、深夜の客層と入りが気になる。
● 東雲やここのような陸の孤島で、イオンは本当に便利。ただしそこで完結して周りに賑わいができないのではないか。
● 品川を生活の場としている人にとっては、普通に使いやすいところかな、と思いました。
● 大規模店なのに入ってすぐコンビニがあり、ささっと買物したいお客さんのニーズにも応えているのは成程ね。
● 最近のイオンSCはトイレの機能サイン(手すり付、ベビーチェア付等)がしっかりしていて親切。
● 閑散とした感じがしました。平日のほうが賑わっているんでしょうか?


■ 品川駅西口地区(ウィング高輪・エグゼクティブタワー)
● 品川駅は駅前がだだっ広すぎて、降りてみたいという魅力に欠けると思っていましたが、エグゼクティブタワーのような施設もあるんですね。
● 通りや面的な楽しさが乏しいので、地区(街)として感じることが難しいと思いました。そのため、ウイングやタワー、プリンスといった大きな施設それぞれはがんばっていても、その中に目的のお店やスポットがないと足を運びにくい。
● 事業者が異なるにもかかわらず、ウイングからエグゼクティブタワーへ自然につながる動線ができているのは非常にいい。
● ウィング高輪のヒューマンスケールで迷路状の空間構成が面白い。タワーはコンセプト、デザインともに平板。
● エグゼクティブタワーは何を目指していたんだろう?ウイングはとても普通だと思うけど、それゆえに利用しやすいと思います。
● 魅力は、映画館とタイアップした託児所のカフェプランと、軽井沢ファーマーズギフトぐらい。
● エグゼクティブタワーの店舗はお洒落で、特に「セルフィユ品川」の調味料・菓子類は個性的な品揃え。ウィング高輪の照明は程よい明るさで、食料品が実に美味しそうに見える。
● 思いのほか人が多くてびっくり。「エグゼクティブ」とは言い難いボーリング場やフードコート等庶民的な施設も同居しているのも不思議。
● 乗り換え、映画館等の利用客には活用されそうだが、わざわざ来て買い物するような場所ではなさそう。


■ 銀座地区(都道府県アンテナショップ・三越地下食品売場)
● 都道府県アンテナショップは、商品を売ることと情報発信との相乗効果がもっと出せると面白くなる。銀座三越は、立地がよいだけでなく、品揃えもディスプレイも非常に水準が高い。
● アンテナショップの集積は、情報価値が高くて飽きない。もっと大きくできないか。三越よりもアップルに驚いた。銀座というロケーションを活かした徹底的なイメージ戦略か。
● アンテナショップは交通会館の他に沖縄、熊本、鹿児島、岩手等が銀座にあります。東京の中心である銀座にこれだけ集まるのは不思議というか納得というか。
● アンテナショップはそこに行けば旅行気分に浸れるので好きです。特に旅先やお土産にもらって気に入ったものを、ここで探して際購入しています。集まっている、食材に絞っているからこそ魅力が出ているんだと思います。旅行相談にのってくれるのもうれしい。三越は見ているだけでも楽しい。
● アンテナショップは見慣れない食べ物が多くどんな味なのか見ているだけでも楽しい。三越の売り場は天井も高く、客も大入りでさすが面目躍如といったところ。
● アンテナショップはとても魅力的。もう少し売り場面積を拡大しても成り立つのではないでしょうか。三越のディスプレーはさすがにうまい。
● 「むらからまちから館」は全国を扱うという多様性で万人を惹きつけ楽しい。三越地下では、あまりの大混雑に買い物する意欲が萎えた。
● さすが日本の銀座。近所のデパ地下とは同じ店でも品揃えの違いに驚愕。
● 目的がなくても、目を引く商品があって楽しめるので、つい何かを買ってしまいそう。


■ お台場地区(ヴィーナスフォート・台場一丁目商店街・台場小香港)
● コンセプトで勝負するテーマパーク型商業施設。すぐに飽きられるかもしれないが、とりあえず今は面白い。
● テーマパークとしては面白いが、もう一度行くかと聞かれると考えてしまう。
● 評価外だったヴィーナスフォートも含めて、ミニテーマパーク地区だということを実感。
● 世界都市博が今まさに進行中。ビーナスフォートの空間は、南仏モンペリエの再開発Antigone(R.ボフィル設計)のコピーのようだが、迷宮性を加味し都市の本質を突いている。
● スケールアウトしていて歩くのがしんどいお台場地区では、屋内をぶらつく施設が多いのは当然か。いかにも作り物っぽいのもここらしい。
● 番外編のVFはクリスマスシーズンでライトアップや装飾のためか、空がきれいに見えた。一丁目と小香港は最近流行スタイルで、リピータが呼べるかが鍵。
● 一丁目商店街は友人とわいわい思い出話ができるのが良いですね。小香港はエスカレータまわりの雰囲気が映画のセットみたいでなんとなく好きです。
● 特に「一丁目」の方は各店個性があり色々な発見があって面白い。ちょっと一杯飲んだ後に歩いた方がより現実感が味わえそう。

【評価集計結果】

   対象
 評価
内訳
※1
※2
※3
※4 
JK3101 東横のれん街
2.89
ABBBBBCCC
2.75
3.25
2.78
3.00
JK3102 東急フードショー
3.00
ABBBBBBBCC
3.10
3.60
2.60
3.40
JK3103 イオン品川シーサイドSC
2.42
ABBBCCCCCCCD
2.58
2.33
2.42
2.50
JK3104 エグゼクティブタワー
2.92
AAABBBCCCCCD
2.67
2.83
2.75
3.00
JK3105 ウィング高輪
3.18
AABBBBBBBCC
3.09
2.73
3.00
3.09
JK3106 都道府県アンテナショップ
3.64
AAAABBBBBBC
3.73
4.27
2.36
4.09
JK3107 三越地下食品売場
3.64
AAAABBBBBBC
3.27
4.09
3.55
3.64
JK3108 台場一丁目商店街
3.40
AABBBBBBBB
4.60
3.00
3.50
4.00
JK3109 台場小香港
3.80
AAAABBBBBB
4.40
3.20
3.70
4.10

※1〜5は要素別分析、※1コンセプト、※2商店の魅力、※3デザイン、※4楽しさ


■ 繰り返し買い物をしたい施設は? その魅力は?
● 東横のれん街:再度、平日夕方のフードショーとのれん街をじっくり訪れた。夕方のフードショーは「スーパーマーケットのような賑わい」。個人的には「のれん街」の方が、特に今年入店した店は話題性だけでなく魅力がある。夕食前だったので、あちこち目移りした。
● 安くておいしい品川イオンのパンやさん。
● ウィング高輪:ヒューマンな空間と親しみある店舗構成で、いつも安心できる。アップル:コンピュータショップなのにカップル(それもカッコイイ)ばかりで驚いた。極度にシンプルな空間とデザインで、ゆっくり見て楽しめる。ビーナスフォート:迷宮状の空間構成に圧倒された。夢の中の街をさまよい歩くよう。
● ウイング高輪と台場一丁目商店街:両者は性格がまったく違うけれど、普通の買い物ができるから。都道府県アンテナショップ:地図にはない地方探検ができるから。
● 都道府県アンテナショップ:少し前までの特産物のイメージから変化して、商品として工夫された物が多く、その品揃えが魅力。
● 都道府県アンテナショップ:個人的に、土地に根付いたものが好きなので、食べ物や雑貨、知らなかった特産などを発見するのが楽しい。旅ゴコロもそそられます。
● 都道府県アンテナショップ。商品の独自性・希少性では、大規模店にない魅力がある。全都道府県が都心にアンテナショップを出してほしい。
● 都道府県アンテナショップ 地方の名産が簡単に手に入る。
● アンテナショップ:変わったものが比較的安価で多品種手に入れられるのが魅力。
● 各地の特産、隠れた名産が全て堪能できるアンテナショップはもう一度行ってみたい。一画に地方の観光パンフのコーナーがあるのはうれしい。
● 繰り返し買い物をしたい商業施設のポイントは、品揃えとサービスであり、その意味で最も魅力的なのは「銀座三越」。
● 品揃えの豊富な銀座三越地下。

■ 今回の企画についてのご意見ご感想等
● 様々な交通機関を利用して、これだけの商業施設を一日で回ると、一口に商業施設といっても、それぞれコンセプトやつくりかたが違うことがわかり、非常に面白かった。(T.kur-)
● 最新の多彩な都心商業シーンについて、高度なコンセプトショップからGMS主体のSC、テーマパーク型商店街まで、充分に体感できました。JR、地下鉄、バス、新交通という移動手段も効率的な組み合わせでした。次回のこのチクルスも大いに期待します。ありがとうございました。(R.Ota-)
● 普通、一日では絶対回らない店々を駆け足で巡り、いろいろな視点で比較することができました。今回の戦利品はフードショー:お茶,イオン品川:リングクリップ,タワー:ランチ,アンテナショップ:龍泉洞珈琲と温麺,台場一丁目:帽子,小香港:ガラスープ・・・・たくさん買い物させていただきました(*^^)v(R.Ish-)
● 今回いろいろな地区を回りましたが、立地により様々な施設があり、とても面白かった。(M.Miz-)
● 楽しい企画でした。日々移ろいゆく商業シーンをウオッチしていきましょう。(M.Oma-)
● 足を運ぶ機会のないところを歩くことができて、楽しかったです。今や品川も渋谷も単なる乗り換え駅となっているので、今度はちょっと時間にゆとりがあるときに立ち寄ってみようと思いました。(S.Kan-)
● 一日で様々な商店を巡ると、それぞれの問題、魅力が見えてきてとても楽しかったです。それにしても日曜なのに、イオン品川シーサイドあんなに閑散としていて大丈夫?(Y.Ide)
● 駆け足でしたが、趣の違う商業施設を沢山見られて面白かったです。時間的に可能ならば、都内の都道府県アンテナショップを全店巡って評価するというのも面白いかもしれません。(S.Hir-)
● 買い物にはあまり縁がないので滅多に行かないところに行くことができてよかった。(A.Chi-)
● 街の活気を体感でき、まさに師走にふさわしい企画でした。(J.Yam-)
● 個人的には、銀座・お台場に行けなかったことが残念。これらは後日行ってきます。それにしても、最近の商業施設のリニューアル、新規オープンの数の多さは目を見張るばかり。消費者としては、不況といえども購買意欲がないわけではない。価格の追求も大事だが、企画が良く独自性があるもの、質が良く趣味に合うものには財布の紐も緩みがち。「クリスマス限定のフレーバーティ(フードショ-のレピシエ50g缶入り750円)」、「クリスマス柄のワイヤーリボン(イオン1.5m380円)」、「オーガニックの彩り鮮やかな混ぜご飯の素(軽井沢ファーマーズギフト64g400円)」を購入し、いい気分で帰宅した。(M.Wak-)

■ コーディネーターより
● 当然のように晴れました。お買い物を堪能して頂けて良かったです♪。
● 郊外から都心に戻ってきたので、一応本チクルスは第一部を終了したいと思います。また、新たな商業の動きがあれば企画します。イオン品川シーサイドSCは普通のSCと変わり映えがしないとの評価が多かったようですが、住民にとっては、これだけの規模のSCは初めてであり、食料品の種類・鮮度が魅力です。



お台場東京テレポート駅前広場


TEKU−TEKU 通信へ戻る

TEKU-TEKU HOME PAGE