私たちの街を歩こう■久が原企画2005.1の記録


teku-teku私たちの街を歩こう-昭和・平成の久が原、多摩川周辺


■日時  2005年1月22日(土)13:30〜17:30
■コース ライラック通り→クロスクラブ(山口文象自邸 山口氏談)→久が原ゲストハウス(小山氏談)→昭和のくらし博物館(谷口氏談)→六郷用水散策路→多摩川台公園(夕陽の富士)→田園調布カトリック教会→田園調布駅とスクエアガーデン                                                        懇親会;RI(田園調布 伊料理)
■参加者 大竹亮 井手幸人 栗原徹 澤田初穂 千川明 平井志都葉 広瀬敦子 水谷晴子 溝辺正浩 矢口晴海 山中洋子 
コーディネータ:原 久子 (合計 12名  ※評価票提出10名)


[参加者の意見]

●ライラック通り  ABBBBBBBBC
:駅前にスーパーがあり、小さい店舗もそれぞれ頑張っている。この商店街で十分満足と思う。
:地域の商店街として好感が持てる:通り沿いの小さな店がとてもかわいらしい(メルヘンチックな)感じがしました。
:小さな駅から続くちょっとおしゃれな商店街だが、やや元気がないように感じられるのが残念。
:おしゃれな店舗が点在し、明るい感じの商店街であると感じました。沿道のエクステリアはもう少し工夫したほうが良いと感じました。
:統一感はそれほどないけれど、一件一件は結構充実している商店街のように見受けました。こういう花の名前を付けた商店街が各駅にあったら楽しいでしょうね。
:よさそうな店がいくつかはあるが、商店街としてはちょっと物足りない:強烈に記憶に残ったものはないのだが、爽やかな気分で参加できた

●クロスクラブ(山口文象自邸) ※評価はしておりません。
:とても豊かな空間を持つコートハウス、室内空間も潤いと落ち着きが感じられ気持ちの良いバランスのとれた空間であると思います。優れた建築家の空間認識が感じ取れました。
:ご夫妻がとても丁寧に応対してくださり、家の素晴らしさに人柄がプラスされてとても気持ちの良い空間だった。オルガンの音色がまた良かった。
:通り沿いの景観もステキです。特に中庭の空間は色々と創造をかき立てられる魅力的な空間でした。雑誌等での撮影場所として人気があるのはよくわかります!:質実な外観と華麗な内部が対照的。アトリエも洋風レトロで味わい深く、中庭は別世界のよう。コートハウスのすばらしさを実感できた。
:プールまである庭と、その庭を挟むように建物が配置された空間構成や、質の高いデザイン、住まいの一部を様々な活動の場として活用していることなど、非常に素晴らしい。非常に洗練された趣ある家。音楽家のご子息もこの家で成長されたからこその雰囲気の方。プールのある家なんてホントにあるんですねー。
:非常に洗練された趣ある家。:都内であれほど大きな家にいれていただいたのは初めてだったので感激した。素敵な家を維持するには大変なご苦労があると思うと街並みが崩れていく運命を感じた
:中庭と木を生かした家屋とインテリアは素晴らしいの一言。それ以上に奥様の手入れの努力に感服。いつかこのスペースを使ってパーティをしてみたいものです。


●久が原ゲストハウス  AAAAAAAAAB
:居住者のコミュニティー形成を意識した意欲的な企画、空間作り、僕も住んでみたくなりました。居住者同士が団欒できる空間がもう少し広いと良いと思いました。
:外国人を意識したユニークな住宅であり、久が原の街の重要なスポットに相応しいランドマークになっている。交差点に面した1階部分の活用方法は、地域の人たちを含むワークショップで考えたら面白いと思う。何気なく干したバスタオルや布団ですら、建物に溶け込んでスタイリッシュに見えてしまうところがすごい!
:家主の熱い思いをうかがい、家を人に貸すのも高い理想が必要なのだと思った。
:商店街の五差路という立地をうまく生かした建物になっている。ゲストハウスという居住形態も、定着していくのか、何かが生まれるのか興味深い。お店には、コモンスペースの延長として、カフェなどいいのでは。
:容れ物だけでなく、住まい方までに気を使われる小山さんの姿勢はなかなか真似できないものだと思う。こういうゲストハウスがあちこちにできればいいのに…。それぞれの部屋はどんなのだろう。建物全体に及ぼす影響が大きいと思うので、1階にどんなお店が入るかがたしかに肝だと思います。
:個人でこのようなことを考えられる柔軟な発想が素晴らしい。
:学生寮のような雰囲気を持っていると思った。社会人や外国の方々が集まるとどんなコミュニティが生まれるのだろうか?快適なのかどうか入居する前には想像がつきにくい点が欠点かもしれない。ゲストハウスから久が原の新しい文化が発信される予感がしてなりませんでした.。


●昭和の暮らし博物館 AAAAAAAABB
:路地の奥の普通の昔の住宅が博物館になっている。一つの時代の庶民生活とその器は紛れもなく文化財であるということがわかる。博物館らしくない親密感もいい。
:心地よい博物館でした。入り口前に畑の持ち主と共同して、栽培した食材を刈り取り昭和の居住空間で食をとるといった事がでしるといいな〜なんて思いました。
:学芸員さんの熱意が伝わってきた。企画物もおもしろそうなものだった。ぜひ、たくさんの人に来てもらいたいものだ。
:いわゆる博物館とはまったくイメージが違うが、路地の奥にひっそりとあり、まさに私財を投じた手作りの雰囲気がとてもいい。
:噂には聞いていたが交通不便で訪問の機会がなかった。一見昔のフツーの家屋だが、家具を置くスペースを設け部屋が無駄なく四角く使えるビルトイン的な工夫は素敵。
:自分の少年時代の生活(昭和30年代前半)が思い出されました。貧しかったけれど、ひたむきに生活していたあの時代。悪ガキ(団塊の世代)どもが、あちこちの横丁にたむろしていた時代。あの時代の特徴、悪ガキどもの実態も記録しておくともっと良いと思いました。
:子供の時遊んでいた洗濯板と盥が特に懐かしかった:懐かしい日本人の生活を保存するには高い意識とパワーが必要なので。是非市民レベルで保存が継続するように期待する。
:もう少しスペースと部屋数がほしいところだが、放っておけばそのまま消えてしまう暮らしまわりのものを保存することはこれからもっと重要になってくると思う
:。「捨てるな 拾え 直せ」の館長さんのお言葉。街もこの考えでいきたい。


●六郷用水散策路 AAAAAABBBB
:散歩コースとしてはとても心地のいい空間でした。素敵な散策路:多摩川の河岸段丘の湧水(ハケ)や段丘に残る帯状の緑を活用し、水路・歩道・エクステリアを整備した良い事例だと思います。区はよくここまで頑張りましたね。
:本当の湧水を使っている親水公園が素晴らしい
:以前は恐ろしい道だったそうだが、安全な散歩道に整備されて、地域の方々はさぞ安心されたことだろう。
:散策路と多摩川、夕焼けの中の富士山とどれも素晴らしかった。
:かつての用水路をせせらぎ遊歩道にしているのは、地域の記憶を伝える試みとして評価できるが、空間の潤いと活気に乏しいような気がする。水がある町ってやはりいいですね。植物の整備をもう少し徹底すれば、よりよい散策路になるのでは?
:以前のこのエリアを知っているものとしては(散策などいう雰囲気ではない)整備によって周辺がこのように変わることができたという驚きがあります。


●田園調布駅とスクエアガーデン AAAAAABCC-
:線路を地下にして、地上に歩行者のための広場を設けており、ヒューマンスケールな空間となっている。高低差を活かしてシンボリックな旧駅舎を保存している。
:嘗ての田園調布の駅舎を保全し、駅前はどこにでもある車中心の回転スペースとするのではなく、人が中心の広場状空間とし周辺に店舗を配置した良い事例です。車のサービススペースは脇へ配置していますが、これで正解だと思います。
:駅前が機能的に整備され商業施設も小さくまとまり、ちょうどよい大きさだと思う。旧駅舎は田園調布の美しいシンボルになっている。駅の両側をつなぐことで、駅周辺が広々とした。
:田園調布駅の印象が大きくかわってしまったのは、いいのか悪いのか?昔の駅のままでも悪くなかったような気もする:なんだか出来たてでテーマパークの書き割りみたいにきれいな棟ですが、もう少し時間が経つと町並みとなじんでよりよくなっていくのでしょうか:以前の駅は田園調布というテーマパークの入り口みたい。なにか活用でききるといいですね。
:田園調布の”深窓の令嬢”のようなイメージが崩壊した。:旧駅舎風の建物が違和感がある:郊外のショピングセンターが高級になったようなイメージで残念。(駅に商業スペースは必要なんでしょうか)


●その他、今回の感想他(順不同)
■昭和初期の住まいから分離派の巨匠のご自宅、さらに新たな居住形式としてのゲストハウスまで、様々な都市居住のあり方を見せて頂き、とても勉強になりました。TEKUTEKUの20周年は、山口邸のお庭をお借りしてパーティが出来るといいですね(井手)
■久が原にはなか行くことができなかったので、今回は楽しみにしていました。単に街を歩くだけではなく、原さんの地域のネットワークを活かして、いろいろな「お宅拝見」ができ、とても味わい深いTEKU-TEKUだったと思います(栗原)
■根っからジモティーの方の郷土愛溢れるプランでした。山口文象邸を見学できただけでも今回の参加の価値はありました(平井)
■久が原の新旧民家が見学できて大変勉強になりました。地方都市にはない東京の民家という感じでした。評価にはありませんでしたが、公園から見た多摩川と富士山の夕景はすばらしく、一番印象に残りました(山中)
■12月に続き、今回は久が原界隈の3軒のお宅を拝見させていただきました。いずれも、住むことへの強い思いが伝わる特色ある建物でしたし、それぞれお話を伺って興味深かったです。とっても貴重な体験ができました。こうした地域の人たちや資源がネットワークしていくと面白そうですね。久が原流のまちづくりを垣間見たような気がします。(大竹) 
■前回に続いて山口文像自邸やゲストハウスなど、住宅の中を見せていただけるのはほんとに貴重で興味深い体験で、有り難かったです。なんといってもクロスクラブの空間とホスピタリティに感動。六郷用水散策路の、とくに玉川園界隈は、都心に近いのに、一瞬地方のような緑と川に恵まれていて、とても豊かな気持ちになれました。地元にずっと暮らしていらっしゃる原久子さんならではの充実した企画で、本当に有り難うございました。(矢口) 
■亀甲山から眺めた多摩川と富士山のシルエットがすばらしい(千川) 
■地域の持つ雰囲気、文化性と言ったものが感じられる企画であると思いました。また、評価対象になっていませんでしたが、丘の上の公園から松林越しに見渡せる多摩川のゆったりと蛇行しているさま、遙かに見渡せる富士山・丹沢連峰の遠景は優れた景観ポイントであると感じました。(澤田) 
■今回は原さんのおかげで普通は入れないようなお宅におじゃますることができました。みなさんとても暖かく元気な方々で、久が原の街は、ますます元気になっていくように感じました。原さんのおもちゃのコレクションやご自宅の写真も素敵でした。(水谷)

■久が原も私の子どもの頃と比べると随分と変わってしまい何もないと思っていましたが、調べてみるとヴォーリーズの設計の家など、あれこれでてきました。街を見るだけではなく、地域のために何かをなさっている方(人的財産)との触れ合いの場を持ちたいと思っておりました。突然のお願いにも関わらず、クロスハウス(山口文象自邸)と小山さん(ゲストハウス)には快くご協力いただきましたこと、厚くお礼申し上げます。また、情報提供をしていただきながら、参加できなかった大田区久が原出張所の白鳥氏および久が原地域新聞の小原氏、ご説明いただいた昭和の暮らし博物館の谷口さんの暖かいご協力にもお礼申しあげます。テクテクの活動を通してこうした地元の方々との関わりができたことを嬉しく思います。普段あまり来る機会のない町・久が原というお話でしたが、お越しになりました場合はお声をかけてください。地元をもう少し勉強しておきます。(コーディネーター 原 久子)  


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