まちづくり企画38■佐原企画2006.1の記録


teku-tekuまちづくり企画38


TEKU−TEKUまちづくり企画 佐原オプション企画


【日時】2006年2月11日(土、祝日)16:30-22:30
【コース】佐原駅〜佐原駅前商店街〜小野川沿い伝建地区〜夢時庵(黄昏夕食会)〜木の下旅館(二次会)
【参加者】9名
井澤壽美子(*)、大竹亮、栗原徹、小林正樹、二瓶正史、原久子(*)、古里実、山口操、梶川義実(コーディネーター)*は途中参加


【参加者の意見】
1.各地区の評価とコメント
(1)黄昏の佐原散策 3.67(AAABBC)

・あたりが次第に墨を佩いたように暗くなっていく中で、格子戸越しに漏れてくる屋内の明かり、ガラス戸を通して見
える店内の様子。風情がある。
・夕闇濃く人影もまばらな佐原を歩き、町家の明かりがあたたかく風情あり、安らぎを感じられた。
・夕暮れの町並みからもれる灯りが良かった。
・小野川沿いの街並みは、景観的になかなか素晴らしいが、中心商店街は厳しい状況にみえる。
・小野川沿いは私は初めてなので風情があり良かった。贅沢を言えばお囃子の音がかすかに聞こえたりすると、も っと良かった。
・後から、参加し途中から合流いたしました。夕暮れになると人通りも少なくなり、まちが狭いことも手伝って、ご一行 にすぐ出会うことができました。


(2)夢時庵(夕食会場) 5.00(AAAAAAA)
・日本建築とフランス料理を組合せるという発想や、和室で低いイスに座るという空間の創りかたなどがうまい。
・箸が出ていたり1階が町の食堂のよう(出入り口近くに席がある)だったり、敷居が高くない。値段もリーズナブル。
・天井が低いために普通の椅子テーブルでは圧迫感がある。かといって座布団ではフランス料理の気分ではない。 微妙なバランスの高さであった。料理はおいしく、値段も手ごろ。
・小野川のほとりの町屋を再生した部屋で、しかも、2,500円という破格の値段で、美味しいフランス料理のディナ ーを味わえ至福の時でした。
・今回のメイン!?期待以上のコストパフォーマンスに大満足。
・雰囲気も味も しかも価格もリーズナブルでとてもよかった。
・町家の改装も上手だが、料理の内容の高さと値段の安さには驚いた。お店の方も、とても好感が持てる。

(3)船宿での討論会 3.80(AAABC)
・迷路のような古い作りの旅館に泊まり、地酒を酌み交わしての議論に時を忘れた(主の不在が残念)。
・夢時庵でのワインと風呂上りの日本酒でいい気持ちになり、余り覚えていません。ただ、楽しく意見交換できたこと は良かったと思います。
・奈良の日吉館を思い起こさせる趣のある建物。主の高齢のご夫婦もホスピタリティーあふれていて、とても好感が もてました。
・酔っ払いとなり、何を話したのやらあまり記憶に残っていませんが、楽しくお酒を飲めたことだけは、はっきりと覚え ています!!
・宿泊したことで人気のない佐原の街をゆっくりと散策できたのことが印象的です。
・宿の主とお話ができたのがよかったです。宿のアットホームなホスピタリティがよかったです。朝食が楚々として美 味しかったです。
・朝、ご主人と話しをしたが、観光客は喜んでも住む人は不便そうだった。


(4)早朝の佐原散策 3.33(AABBBC

・遅歩庵伊能のおかみさん「当家では。・・・」と語れるのを聞き人的財産と思いました。また何気なく江戸時代のお椀やお盆が出てくるのが、江戸時代からの時のつながりを感じました。
・遅歩庵伊能は9時から開いていたのが嬉しかった。奥様の話しぶりも歴史を感じさせた。
・伝統的街並みが朝の日差しに映え、川べりの散策が気持ちよい。伊能カフェの由緒ある調度はさすが。
・遅歩庵では旧伊能本家の欄間を蛍光灯のカバーに使っている。言われないと気がつかな い観察眼の低さが・・。
・コーヒーがとても美味しかったです。お店は、ちょっと狭め?
・観光客も少なく、小野川沿いの町並みを楽しみながら、のんびり歩けた。
・人が少なく、建物のファサードをゆっくり見ることができるのは良いが、店が開いていないので人の活動が見えず、 残念。
・歩けば歩くほど、いろいろな資源があることがわかった。


2.佐原滞在の印象
・久しぶりに佐原を歩いて見ると、以前に比べて小野川沿いの整備は進んでいるようだったが、夕方以降しか見てい ないためか、思ったほど観光地化していないように感じた。
・各年代の建物の魅力を大事にしている街。夢時庵でも地元の方が使っているお店という感じがして、観光客にとっ てもそれが魅力になっている。
・東京から近い街ですが、泊まる機会が持てたのはとても良かったです。
黄昏や朝の街が多彩な表情を見せてくれますし、町家のフランス料理をゆっくり味わい、旅館で一升 瓶を飲み空かすのは、また格別です。佐原の街を一段と深く体験できました。



TEKU−TEKUまちづくり企画 佐原伝建地区を活かした中心市街地活性化


【日時】2006年2月12日(日)10:45-17:00
【コース】佐原駅〜小野川沿い伝建地区〜香取街道の伝建地区〜まちづくり交流館(まちづくりの歴史説明)〜観光ボランティアとの町歩き〜佐原まちぐるみ博物館シンポジウム参加
【参加者】12名
井澤壽美子、大竹亮、加藤仁美、小林正樹、重永真理子、恒川磯雄、二瓶正史、原久子、古里実、山口操、山中洋子、梶川義実(コーディネーター)


【企画趣旨】
◆佐原の伝建地区を活かした中心市街地活性化

佐原市の中心部を流れる小野川沿いや香取街道沿いには明治期の商家が並んでおり、伝建地区指定とともに景観地区も指定し、観光都市として新たな賑わいを見せています。
歴史的町並みを活かす形での更新投資も活発になされており、投資を呼び込むことで魅力的なまちづくりがさらに進んだ例といえましょう。まちづくりの3セクやNPOも活発に活動しており、これらの人々と意見交換を予定しております。
なお、私はここの高校に3年間、通学し、小野川沿いの旧家に2年間居住しておりました。梶川義実(コーディネーター)



【参加者の意見】
1.各地区の評価とコメント
(1)佐原駅前地区 1.20(BCCCCCCCCD)

・交通拠点機能が弱い。鉄道利用を促進するためにも、駅前に賑わい施設がほしいところだが。
・観光地の玄関としては寂しい。
・観光案内所が少し離れていてわかりにくい。
・古い町並みまでの導線がわかりにくい
・空き店舗利用わわかるが、初めでの人には案内所を案内する必要がある。
・寂れた人の少ない商店街で効果はあるのだろうか。


(2)小野川沿いの伝建地区 4.56(AAAAAAABB)
・荷揚げの船があふれたというかつての栄華を偲ぶべくもないが、蛇行した川に家並みが映えて風情漂う景色が美しい。
・町並みが保全・修復されつつあり、景観がよくなっている。
・各年代別に、建物を活かそうとしているところが良い。
・川の景観と一体となった落ち着いた雰囲気がよかった。
・往時の賑わいはないが、住宅も含めて落ち着いた雰囲気を醸し出している。
・風情があった。川の曲がり具合がよい。
・ゆったりとした川の曲線に町並みが映えて美しい。
・川筋に「だし」を備えた大商家が残されていることを期待したのだが、正上だけがその面影を残している。
・除々に良くなっている点はすばらしい。山野メディカルのシャッターは早く何とかしたい。


(3)香取街道の伝建地区 3.89(AAAABBBBB)
・車が多いのに歩道がないという問題はあるが、商家の修景が進み、老舗商店に並んでお洒落なお店も見られるようになった。
・少しずつ修復・復元されていてよい。古い建物に趣があるし、現役であるのがよい。自動車交通が多く、やや歩き にくい。電柱の早急な撤去を望む。
・川沿いよりモダンな建物もあり、各個店も個性的な面持ちで、佐原の人々の豊かさを感じた。
・香取街道に面しているせいか間口が狭いが、店舗らしい店舗が軒を連ねている。ライオン建築の表を取ると古い 建物が現れるというのは、そう言われればと納得する。壁のない正面と、重い2階を重ねた構造は地震には不安を 感じる。
・説明の通り古っぽく建てられており、タイムスリップしたよう。でも車の交通量が多かった。
・交通量が多い割りに歩道スペースが無く歩きにくい。
・交通量が多いのが気になった。


(4)まちづくり交流館の活動 3.44(AAABBBBBC)
・手作り感覚がよかった。パネラーのおかみさんたちも、普通の若い女性が自然体で、しかも地に足をつけて活動する様子に好感がもてました。
・地域に根ざした展示などは好感がもてるし、シンポジウムも手作り感があった。
・若い人が熱心に働いていた。道案内をすごく丁寧にしてくれた。
・まちづくり活動の拠点となる施設が、街の中心部にあるのはうらやましい。
・無料のレンタサイクルは10時から貸し出すのだが、11時からのシンポジウムに参加することを話したら、 時間前から貸してくれた。いろいろ都合もあるのだろうが、8時頃から営業してくれるとありがたい。
・赤煉瓦の三菱館から隣の普通のビルに移って、今後のコンセプトが不明。
・当日みた限りではがんばっているが、普段はどうなのか? 三菱館隣接であるのがよい。
・三菱館を活かしていない点が残念。

(5)観光ボランティアの活動 4.56(AAAAAAABB)
・我々を案内してくれた人は高齢にも関わらず、ガイドとしてすばらしかった。話の歯切れの良さが必要であることを 再認識した。どのような経歴の方なのか聞きたかった。
・ご案内いただいた80歳の方は、説明も適切で声もとおり、tekutekuメンバーの(自分の)30年後の目指すべき姿と 思った。
・当日ご案内いただいた方は、お話の内容、コース、意気込み、時間配分ともに絶妙であり、商家の奥まで見 せていただけるのがありがたい。
・観光ボランティアに案内していただいたのは初めてであるが、なかなか良かった。「まちぐるみ博物館」に参加して いる家なのだろうが、庭に入り込んでいったのには驚き
・年齢を感じさせないバイタリティ。こんな大旦那(ご隠居さん)がいるから町の旦那衆も小野川清掃をする?
・非常にレベルの高いガイドさんに説明していただき、どのようにあのスキルを習得されたのか気になる。
・町を大切に思っている熱意が感じられた。
・普通は入れない店の奥まで案内してくれて大変良かった。


(6)おかみさん会の活動 3.75(AAAABBBC)
・ひなまつりの苦労話を伺い、街の外観や商売だけのまちづくりではなく、自分たちの生活を彩るまちづくりへと 広がりつつあることを実感した。
・若いおかみさんたちが、自分たちの暮らしの中から、街の魅力を探し出そうとしているところが良いと思う。
・眠っているひな人形を町じゅうの店に飾るというアイディアに、やさしさを感じた。ひな人形の思い出に涙する若お かみ、親世代の心を受け継ぎ引き継いでいこうという気持ちがよく伝わった。
・まだ始まったばかりで手探りのようであるが、自分達の足下からじっくりと活動を続けていけば、佐原らしさを活かしたまちづくりができるのではないか。
・遅歩庵の奥様が着物を着てシンポジウムに参加しており、活き活きして見えた。
・自分たちで町を楽しく、来る人にも喜びを与えようと言う気持ちがよい。


(7)今回歩いた佐原全体 4.33(AAAAAAABC)
・川べりの商家群という資源をうまく活かし、街並み景観だけでなく、老舗のこだわりの商売や若者のチャレン ジが街に深みをもたらしている。
・伝建が生活の中で活きている。これからもしっかりしたコミュニティを大切にして欲しい。
・古い町並みがコンパクトに残り、保全復元の活動も少しずつ進展しており、評価したい。ただし、観光地としてはや や知名度がなく、入り込み者も少ない。季節も関係あるだろうが。
・これからも行くたびに町並みが整備されていくことが期待される。古色にせずにエイジングを待つというのも短兵急 に整備するのではなく、町並み整備が長期的構想であるという期待が持てる。
・地元の方が暮らしの中で街の魅力づくりを進めている好感の持てる街。
・以前訪問したときよりも好印象で、佐原の奥深さを感じた。その土地の歴史や風俗をさりげなく感じさせながら、ほっと心和むまちであった。
・まちづくりに関わっている人の熱意は良く伝わった。飲食店など、成功している店もあるようだが、今回宿泊した旅 館など、そこで働き生活する人には今のままでは不便だと思う。介護など改装は良いにできるのだろうか。


2.佐原での消費行動
(1)佐原滞在中に、何にいくら(何円)消費しましたか?
飲食:1000円(小堀屋・昼食、おやつパン)/2000円(小堀屋・黒そば、遅歩庵・抹茶、しえと・紅茶)/2000円(天清アナゴ丼、遅歩庵、しえと)/1200円(昼食)/1390円(遅歩庵・コーヒー、小堀屋・ゆず切りそば)
1300円(遅歩庵・コーヒー、小堀屋・大盛りそば)
土産等:山口屋の芋大福(600円)、正上のしょうが佃煮(700円)/土産等 800円くらい(時間が余りなかった)/ごま油、ラー油(1,350円)、佃煮(700円)、最中(700円)/ゆで落花生と駄菓子(800円)/造り酒屋での吟醸酒2本(約2,500円)、柏屋の最中(約3,000円)、和綴じの和紙(御朱印用) (約2,000円)、本締め胡麻油(1000円)/焼酎(1500円)、みりん・あわ漬け・ほていやのお菓子等(3500円)/柏屋の最中2000円


(2)買いたいもの、魅力的なものはありましたか?
・ガイドマップに書いてあった菓子屋を回った。役に立った。(ちばらぎという菓子を買いました)
・ゆで落花生、和紙の工芸品
・実際に買ったものの他、本醸造の醤油、わらじ
・「昔のたい焼き」を買いたかったが、荷物になるのであきらめた。
・たくさんあった。ごま油、いかだ焼などはあきらめた。
・ごま油(買った)、棒状の麩(買い損なった)
・前回訪問時に中村屋商店で浴衣地の団扇を買った。結構商品にはこだわりを持っているようだった。
・飲食:入りたいと思うカフェやレストランができてきたことがうれしい!!前は、山田屋のうなぎが小堀や程度で、バリエーションがなかった。今回は、遅歩庵と夢時庵、シエトを初体験し、大満足でした。次は、きめらのレストランと、街中から外れますが吉庭へぜひ!!開運橋のたもとにできたフランス料理も若干、気になるところです。
・買いたいもの:佐原のお土産は私の定番が決まっている。My定番は、山口屋のいも大福、柏屋の一口最中、すもげん奥に入ったところの和菓子屋の酒蒸し饅頭、しょうが佃煮はくせになる美味しさ、一押し。_・中村屋を始めとし、ちょっとした友達にお土産、というときに重宝するお店も、魅力的。一店舗だけでなく、徐々に女性受けする小物関係のお店が増えて来ており、集積することによる楽しさが増しつつある。

(3)どのようなものがあれば、買いたいと思いますか?
・美しい街並みにふさわしい、伝統文化に裏打ちされたこだわりのある本物の商品。
・昔ながらの製法で造った食料品
・抽象的ですが、佐原ならでは!!という、ブランド品があるとついつい買いたくなる。
・佐原でしか入手できないもの
・「賞」を取りました、というようなものに目がいきやすい。
・日常的に使えるものがよい。(雑貨・食べ物)
・名物の醤油やお酒、みりんなどのミニボトル。いろいろなセットができるよう。
・夢時庵のフランス料理
・町中にちょっと腰を下ろして団子をつまむようなところがあると、まち歩きも楽しくなると思う。

3.佐原の成功要因について
(1)佐原の伝建地区(小野川沿い、香取街道)を歩いて、何が良かったですか?(いくつでも)その理由は?

・町全体を同じ様式で整備するのではなく、所有者の要望により、数世代の店舗、住宅を少しずつ整備していく姿勢 が良かった。それならば、デザイン的に洗練され、町並みに調和するのであれば、平成の建築があってもいいのか もしれない。
・伝建に対するおおらかさ(時代を特定していない。肩肘張らずにみんなの記憶に残る建築、愛されなじんできた景 観を次代に引き継ぐ、という気持ちが感じられた。)
・コミュニティが生きている(昔からの行事などを引継ぎながらも、きっと現代に合うような、今の人々の意見が反映さ れバランスするような工夫をしているのだと思う。)
・お祭りが盛大なので、地域コミュニティがしっかりしているのだと思う。そのため、地域に対する住民の愛着も深く、 合意がしやすかったのではないか。やはり、古くからのまちなので、各家の中に沢山の資源が残されており、ソフト 面では新たな投資をしなくても充実した企画を立てやすいのではないか。
・街ぐるみで、保全・復元(回復・新築含め)を行っていること。曲線の川と柳。空き地の解消や伝統風建築など、地 味だけどハード的には着実によくなっていると思う。
・伊能忠敬記念館は、街並みになじんだデザイン、路地からのアプローチがいい。展示は忠敬の偉業を伝えてすば らしく、地図好きにはたまらない内容。
・カフェしえとは、町家を大胆に改修し、モダンな空間を創り出したセンスに脱帽。
・各年代の建物を活かそうとしている点。
・高い建物がなく、空が広かった。こじんまりして半日もあればたくさんのお店をのぞけそう。

(2)駅前地区活性化のため、何か提案して下さい。
・再び人が集まることが第一だが、商業は高校生や千葉市に通うOL相手しかないだろう。病院や福祉施設、保育所 などを集めたり、空き店舗を活用して市民活動の場を提供したらどうか。
・無秩序な郊外化を極力規制した上で、公共施設や大型店舗を市街地に立地させること。たとえ「道の駅」であって もできる限り既成市街地に隣接させること。日常的に人が市街地に集まる仕組みを作るとともに、住宅も増やす努 力をすること。佐原商圏にも大型郊外型SCあるのでしょうか。
・電車の待ち時間が楽しくなるようなオープンカフェや10分エステのような施設の整備
・駅そのものを観光案内所に。
・駅から伝建地区へのアプローチ(道しるべ)が不足 歴史的資源がある感じがしないです。
・伝建地区があることを一目でわかるようなサイン等の設置。伝建地区までの導線の整備。「線路沿いを行ってくだ さい」と観光案内所で説明されたが、あれでは面白くない。
・格子戸のある不動産屋は意外だった。そんな建物を繋ぐように、景観形成地区を駅前地区まで伸ばしていく。柏屋 のような店が率先して改装してくれると、駅前地区の核になるのではないだろうか。
・「お散歩バス」を小さな電気自動車にしてデザインを工夫する。野菜などの朝市。大型の空き店舗は、「スパ」(温泉 ならもっといいけど)。
・駅の北側に、あれだけ、ロードサイドショップが乱立している中で、商業活性化は無理のように思う。かといって、公 共施設や医療施設の集積を今後、図るというのも・・・。もう少し、大規模な就業地に近ければ、ベッドタウンとして 駅前にマンションを建て、申し訳ない程度に1階に店舗を入れるということも可能だとは思いますが、就業先と言っ ても、成田周辺ぐらいしか思いつかないですし、住宅の需要も見込めないですよね・・・。

(3)歴史的資源を活かした観光産業を盛んにするため、今後、どのような街づくりをしていったら良いと思いますか?
・街のコンセプトが歴史的で本物なのですが、ロマンチックなところが少ない。まじめで、優等生的かつ男性的。勉強 にはなるが、気分の高揚がない。佐原に行ったらつい手をつないで歩いてしまうとか、恋に落ちるようなしかけがほ しい。(街の色気)。望むのは「大人のロマンチック」
・イメージ戦略づくり:地域ブランドという言葉が最近はやっていると思うが、まさに、それが必要。マップ作成、コミュ ニティペーパーの発行も、そういったブランド戦略の位置づけの中で展開していったほうがよい。
・若者の読む女性誌への情報提供をする。例えば、神社の縁結び系の話し。縁結びグッズミーハーですがこれでカ ップルがくる。(街が俗っぽくならない程度に、なんとか歴史的にきちんとした話を探しだす)
・女性客やカップルを呼ぶようなしかけが有ると良い。ふらりと立ち寄れる喫茶店や軽く飲食できるイタリアン。
・コミュニティペーパーの発行:ある程度、編集・デザインのプロが入る中で、季刊ぐらいでよいので、質の良い情報 誌作りをしていくと良いと思う。
・マップづくり:おしゃれなデザインで、情報がわかりやすいもの。少なくとも、観光客向けのショップが一元化されて いるマップがほしい。
・ガイドマップに映画撮影ポイントが記されていたが、佐原で撮影された映画の紹介・展示の場所はありましたっけ? ないのなら、是非作って欲しい。
・地元も方の人気のお店マップづくり.
・飲食店のおいしそうな宣伝、うなぎの山田やはいっぱいでしたが、近くの天清はガラガラ、評判のところと差があり すぎるような。天清は町の食堂的でおばさんはとても感じがよかったが、観光客を取り込もうという欲が見えない。
・和菓子の開発や掘り興し。「測量日記」はおすすめ。
・非日常的な雰囲気を味わうための小旅行として佐原を訪れるなら、雰囲気のある飲食店でゆっくりするだけでもい いと思う。また、必ずしもその店の商品を買うわけではないが、入りやすい仕掛けを作ってくれれば個店巡りをしつ つ滞在時間も長くなると思う。
・宿泊客誘致には、夜のライティングとブラブラ歩きや(夜の散歩)のロマンチックさを感じる写真でのPR、特徴のあ る宿の料理。
・周辺農家に質の高い農産物を生産してもらい、それを活用していろいろな料理を創造する。歴史的建築を再生した レストラン内は、器、テーブルクロス、インテリアなどすべて市内のデザイナーや職人による手作りで。本物志向・健 康志向の「グルメ」を呼び込む。
・今回企画のような、ディナー+宿泊コースを一般化できないか。
・花屋や植木屋やミニ盆栽屋は、和の町なので似合いそう。今回も店頭に花が生けてあり良かった。
・入り込み客の全体がわからない(特に観光バスツアー・団体)のですが、和風旅館やレストランを充実させることが 一つとしてあげられるか。
・他の観光地のまねになるが、充実した美術館があるとよい。川村美術館クラス。
・佐原だけでは限界があるので、香取神宮・鹿島神宮との連携も必要。
・鹿嶋、潮来など隣接観光地と住民団体どうしが仲良くなり、観光客の回遊ルートをつくる。
・成田空港ねらいも必要。外国人向けガイドにどの程度紹介されているのか?(たぶん成田山は紹介されていてそ れなりに来ているのでしょうが)
・各地から来た人が自らの住まいの町並みづくりについて再考させてくれる場所、というような活動・活用につなげら れたらよい。
・当面は、現在進行中の町並み整備を継続していくこと。夢時庵や伊能忠敬記念館近くの懐石料理店よりも、もう少 し気楽に入れる飲食店がほしい。市内の造り酒屋はどちらも内部の見学をできるので、そんな情報を加え伝建地 区、景観形成地区だけでないことをもう少しアピールする。
・香取神宮も案外近く、その間の田園風景もなかなか魅力的。
・宿泊客誘致には、(1)夜のライティングとブラブラ歩き(夜の散歩)のロマンチックさを感じる写真、(2)宿の料理。
・駅から伝建地区へのアプローチ(道しるべ)が不足 歴史的資源がある感じがしないです。
・宣伝不足と交通アクセス(高速バスはあるが、成田乗換えはしんどい)。高速バスで行く佐原の宣伝。季節感のあ るイベント。水郷にはあやめがありますが、桜でも何でもやはり花見がポイント
・東京から近い割にJR東日本のサービスが悪いので不便だが、無理に観光客を増やすのではなく、地元の人たちが歴史伝統を学び、生活文化を楽しむようなまちづくり活動を続ければ、自ずと人々が集まってくるだろう。
・バス便は東京以外のルート、成田ルートの乗り継ぎを整備する。


4.今回の企画についてのご意見ご感想等

・町づくりが前進しているとは感じた。駅前の活気のなさは残念。いろいろ考えるためには一泊するべきでした。雛人 形について再認識しました。(その意味など)また、米国人の画家はなかなかよいこと言っていました。スクラップア ンドビルドはやめようと言うのは同感です。梶川様、お世話になりました。(恒川)
・二瓶さん、梶川さん、井澤さんなど地元と関わりある方のおかげで、大変中身の濃い企画でした。感謝です。とても 楽しい企画でした。(古里)
・まちづくりの説明、観光ガイドの案内、昼食、シンポジウム参加とあわただしかったですが、佐原の街の魅力とまち づくりの経緯、そして現在がよくわかりました。伊能忠敬記念館やカフェしえとでゆっくりした時間を味わい、おみや げを買って帰る充実した行程でした。梶川さん、2日間ありがとうございました。(大竹)
・8年前よりかなり伝建地区が充実してました。フランス料理など女性向けの雰囲気のあるお店が多く、再度「行きた い」と思わせる街になっていました。「測量日記」のお菓子はおすすめです。(原)
・佐原だけでしたがガイドをしていただいただけで、以前来たときより大分印象がよくなりました。まちの歴史を知るの は面白いです。また久しぶりにシンポジウムなどに参加でき、勉強になりました。すでにあるものを大事にして活用 するということは、まちの歴史や自分の生き方に自信を持たなくてはできないことで、自分の周囲にあるものに肯定 感を持つことが大変重要ではないかと思います。それがまちづくりの原点であり、地域を担う次世代育成の鍵にな ると感じました。柏屋の最中も大変美味でした。また食べるためには、また佐原に行かないと。最後に梶川さんに はお世話になり、ありがとうございました。(山中)
・鹿島神宮駅前を9人でスタートして途中、1人2人の増減を繰り返しながらの旅でした。このゆるゆる感、懐深い感 じが良いです。(山口)
・とても充実し、楽しい企画でした。特に、みなさんが、どのように佐原について、思うかということがとても気がかりで す。みなさんの感想を見るのが楽しみです。梶川さん、大変おつかれさまでした。そして、どうもありがとうございま した。(井澤)

小野川沿いの旧家。電柱は地中化される。 夢時庵での黄昏夕食会会場。
木の下旅館からの景観。 香取街道沿いの再生された商家。

 



コーディネータより
・佐原は訪問する度に進化しています。鉄道の時代、賑わった駅前商店街は見る影もありませんが、舟運の時代、賑わった小野川・香取街道は、かつての資産を活かし、今の状況に合わせたまちづくりをしています。参加した皆様は、様々な佐原の魅力を味わえたと思います。今回、私の古里の一つである佐原が高い評価を得たことは大変嬉しいことです。是非、2度、3度、佐原に足を運んで下さい。まだまだ、今回訪問できなかった魅力的な場所はあります。夏と秋のお祭りは、それは見事なものです。今から訪問計画を立てておいて下さい。
今回の訪問には、佐原市都市計画課林光一、齋藤勝さん、商工観光課椎名喜予さんに大変お世話になりました。ありがとうございました。井澤さん、地元情報、ありがとうございました。(梶川)


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